遙かなる時空の中で7【黒田長政・直江兼続ルート感想】

髪色の関係で天地を間違えやすい二人ですよね。兼続さんには愛されたい、長政さんには仕えたい、そんな白虎でした。以下順番に感想いきます。　

白虎の二人の共通点は、上の立場にいて守るべき領民がいるということ。理性的で頭の回転が早いこと。そして立場があるからこそ人を見る目が厳しくて、共通ルートではどちらも試すような言動をとること。個別ルートでは当主や執政として所領をどう治めるのか、それを七緒はどう支えたいと思うのか、そして関ヶ原の戦いへと話が進んでいくストーリーでした。八葉同士の直接対決がおこったのもこの二人だけでしたね。政局に深く関わっている二人だからこそといった感じです。

織田家が本来西軍であることから敵派閥の長政様ルートでは、結ばれない運命と分かっていながらなんとかするために動いたルートでした。なので基本離れ離れなんですよね。八葉の任のときだけ一緒で。黒田家当主であることに誇りを持っていて役目を全うすることを第一として生きているので、いっときの恋心のままに何も考えずに七緒と結ばれる道を選ぶわけにはいかないんですよね。忘れろと言い含めるのが「天の川の下で」というイベントで、天の川を見上げながらなの、兼続さんと対比してきてめちゃめちゃ胸にきます……！

忘れろと言いながらそれでも忘れられずに長政様を思い続ける七緒。実は長政様もで離れた時間が愛を育むルートです。岐阜城陥落後の人質として黒田軍に渡った後、戦場にかけつけたのは、怨霊による事件の前兆を感じたからだけではなく、好きな人を守りたいって思いも強かったんですよね。ようやく会えたわけですし。それを知った長政様はこう言うわけです。

「…龍神も、龍神の神子も、本来、現世の戦には関わらんものだが…、俺は龍神の神子をただの女に引きずり落としたか…」

「となれば、俺も覚悟を決めねばなるまいよ」

このセリフにもあるように、白虎ルートの七緒は神子としての使命はすでに共通ルートでほぼ果たしていて、どちらかというと個別ルートでは恋模様が描かれたと思いました。長政様は人質に指名した段階で考えていたって言ってるからずっと前から七緒を娶るにはどうすればいいのか考えてはいたんですよね。いやほんと長政様にまかせておけば大丈夫感すごいです。シルバーブレッドがトドメになるのも格好いいですよね〜！そして五月と大和は結婚祝いにふわラテ一年分贈ってあげて！！！

長政様って始終格好いいじゃないですか。いついかなるときも格好いいし、この有能な人に認められたいという仕事上の上司へ対するような感覚で共通ルート進めてました…。つまり武蔵くんはライバルです。

さて、逆に同じ西軍の兼続さんルートでは個別ルートはファンディスクなんか？って勢いでしたね。こんなはよくっつく乙女ゲームを私ほかに知らない…。知らんだけであるんかな…。

飢えで死ぬ領民をもうだしたくないってすごく切実な悩みをかかえていて、そのためになら罵られようともなりふり構わず戦ってきたので、七緒くれた種芋は嵐と暗闇の中を手探りで歩いていた中に差し込んだ光であったのかなと思いました。七緒の世界の歴史から、進んだ先の未来がこうなるという一種の答えを示せるので、本当に信じられる希望になるんですよね。このイベントがトドメになって七緒のこと認めてくれるわけですが、兼続ルートの七緒めちゃめちゃ教養深くて機転がきいて、惹かれた理由はそれまでの色々も含めて全部ですよね。

君が一生分の夢を見せてくれたから、俺はこの先も重い荷を背負って生きていける。たとえこの先、泥の中であがき疲れ果てて生涯を終えても、俺の心には、蓮のように清らかな君の面影がある。

このセリフ大好きなんですけど、いやもうまだ共通ルートなのに完全にお別れバッドエンドみたいな雰囲気じゃないですか……？すでに出来上がっている…！

そして帰れんくなってどうする？的なときに兼続さんがいるならここでも生きていけますって言うし兼続さんもプロポーズしてくるしここで終わりなんか？ん？？？どういうことだ？？と思いながら個別ルートへ。

まずは結婚の報告やらで岐阜城で信秀とお話し合いです。秀信はしっかりしている…頼りになる甥だ……。三成にもご報告できて楽しい時間でした。五月大和阿国で兼続捕まえておうおういつの間にどうやったんだって恋バナわいわいしてるのも可愛いし、あやめちゃんが付いていきたいって頼んでくれるのも可愛いです。カピタンの魔の手はちゃくちゃくと近づいている不穏さをはらみながらですが…。

会津と岐阜で離れ離れになっている間の夢でのスチルが1番大好きなんですけど、織姫と彦星のように天の川に橋をかけて会うだなんて、星の術を使う地の白虎でこれはずるいですよ……！でも所詮夢は夢、悲しくなってしまうんですが、そのあと龍穴からこっちにきた兼続さんと現実で会えて抱きついてしまう七緒可愛いですね。基本的にずっと一緒に行動するし長政ルートとは一転こちらは離れない離さないって感じです。一時でも離れるのは辛い。なんてラブラブなんだ……！

そして関ヶ原の戦いはおこってしまうんですが、三成は本当に主君秀吉の息子の安否のためだけに動いてるんだよな…。三成…三成…………。敗走する三成に肩を貸すシーンから故郷は遠いが家族に会いたいってセリフ泣くしかないです………！そして阿国さんも秀信を助けて戦うことになるんですが、それがいかほど胸にくる展開かというと、その理由をぜひ阿国ルートでみてほしいです。それは君にとってひとつの区切りとなるはずだ、という兼続さんは阿国さんの過去を知りながら今の選択を尊重して付き合ってるんですよね。多分過去を知る人たちみんなだと思うんですが、そういった友に恵まれたことは阿国さんの人柄ゆえとも思います。

さて岐阜城戦、あまりも文明の利器使用しすぎでびっくりです。というか7においては度々現代から使えそうなもの持ってきますよね。それが必要なほど今回の世界を平定するのは難しいってことなんか…詳しくは青龍ルートで明らかになるあの件だってそれほど困窮したが故にそうするしかなかった、って展開でしたもん……。なぜ七緒が天の川から水を引けたのかもそのあたりに由来するんですよねきっと。

関ヶ原後、三成死亡の知らせで声を荒げて打ちひしがれる兼続さんの声にこちらも泣きそうになります。カピタンに殺されるために助けたわけじゃない、まさにその通りでこんなに許すまじカピタンってなったのはこのルートだけですよ…。

エンディングでは一面の金色の稲穂の波を見ながら未来への展望を語るのですが、この光景こそ兼続さんがずっと望んでいた今の領民を助けるものたちの姿で、そしてそれを続けて拡大させていくことが未来の戦をとめるひとつの手段であり、神子として乱世を鎮めるための働きのひとつでもある。それをこの地に残って好きな人のそばで共に成していく。兼続ルート、1,2を争うほど好きなストーリーでした。