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ETV特集「サピエンスとパンデミック~ユヴァル・ノア・ハラリ特別授業~」を見て感じたこと

ユヴァル・ノア・ハラリ氏の特別授業という動画をテレビで観ました。サピエンス・パンデミックというタイトルです。

余談ですが彼の書いた[21Lessons]は私の愛読書ですが、非常にオススメです。

今回の動画ではハラリ氏と進行役、そして複数の生徒が画面越しに質疑応答をする、というものでした。

久々にテレビを見ましたが、こういう番組は必要でもっと大勢の人が見られるようにするべきだと思います。(夜中だと起きてない人が多いですから)

番組を見たのは途中からでしたが、気づくとペンとメモ帳を持って自分も授業に参加し始めていました。

今回の授業で私が感じ取ったことがいくつかあるのでまとめてみようかと思います。

今年は新型コロナウイルスの流行により、さまざまな問題が浮き彫りになりました。
その問題の中に人種差別があります。

①人種差別について思うこと
我々は人種差別をして互いの優劣を自慢しあったり傷つけあったりしている場合ではないのです。
お互いが互いを認め合う努力、共通点を見つける努力をするべきであり、同じ人同士ができることできないこと、やりたいことやりたくないことで争っている場合ではない。
そもそも我々は皆して純粋なホモ・サピエンスではなく、どこかしらでネアンデルタール人など異種の血が混じっていることが科学的に証明されている。
だからみんな同じ。能力や見た目が違うだけ。
それに優劣をつけて争うということはしていけない。

ライバルというのは敵ではない。
紛争なり戦争関係なり、対立している場合は互いに合意できる共通点を見つける努力をすべき。

勉強や運動をさせる際は簡単に努力努力というくせに、互いを認め合うための努力ができる人間というのはごく一部。これは非常に情けないです。

②人間は神に等しい力を持っている
人間はあくまで動物。しかし、知恵と能力に関しては、表現を変えると出来ることとしては神に等しい力を持ってしまった。❶認知革命❷農業革命❸科学革命といった3つの革命により人間は他の生き物にはない大きな力を手に入れてしまいました。

同時に、生物史上最も危険な種となってしまったのである。

環境破壊はもちろん種の絶滅にも大きく貢献してしまった。直接的、間接的関わらずである。
我々は皆有罪であり、連続殺人犯であると言えます。

力を持ってしまったからこそ、我々は己のもつ力と責任を一人一人が自覚すべきです。
我々は神だとするならあまりにも無責任。
人間(同種)ふくめ地球上の生物の運命はすでに我々の支配下にあることを自覚しなくてはなりません。

生態系の破壊が自然淘汰とは比べ物にならないほど早い速度で進んでいます。
種の絶滅は驚くべき速度で進んでいます。

このままでは、気付かぬままでは無数の生物と一部の人間を除く全ての生物が自然淘汰以外の方法で命をおとすことになりかねません。

③人類は消滅する。しかし消滅=絶滅とは限らない。

ハラリ氏は人類の消滅には2パターンあるとおっしゃいました。
❶自らを絶滅させる。つまりは核戦争などで勝手に人類として自滅の道を選ぶ。
❷人類をアップデートする。つまりはヒト以上の何か別の生物としての道を歩み出す。

このパターンのうち、現実として現れる可能性が高いのは❷だとハラリ氏はおっしゃいました。
理由は現実味を帯び始めているゲノム編集技術をはじめとした生物工学の発展。
中国で起きたデザイナーベイビー。
これは冗談抜きで可能となった神の技術以外の何者でもない。つまりは、人間が本気で神の領域に入ったということです。無論法律で禁止はされていますが、可能ではあるのでもう元には戻れません。

生物工学は生命40億年の歴史における最大の革命といえます。

ここで我々人間が忘れてはいけないこと、それは

私たちはあくまで動物である。と同時に生態系の一部であるという自覚をすること。勉強をすること。
そして
[神]と[生態系]という2つの面における力を持っていること。

これをもっと大勢の人間が、頭の良し悪し関係なしに自覚して行動に移せるようになれば世界は、生命のあり方は変わっていく、最悪の事態を免れると私は考えました。

後、忘れてはいけない考えの中に、
強い立場の人間こそ弱い立場の人間を、人間以外の生物も守っていく、支えていく必要がある、というものがあります。

今まで通り年上の方や誰かが正解を教えてくれる訳ではありません。
だからこそ、若い世代をはじめ様々な世代が協力し合う必要がある問題だと考えます。

悪い流れを我々の世代が断つべき。

今自分ができることから始めよう。
行動に起こすことで生まれる個人の気づきが世間にどのくらい影響を与えられるか、一人一人が試す価値は十分にあると思います。

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