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を、「をかし」は今も昔も。

基本的に文を作る助詞として使われることが多い「を」。
その中で思い出すのは古文の授業でよく見た「いとをかし」ということばだ。

いとをかし
「とても美しく愛らしい・しみじみと深い味い・風雅な趣が感じられる・たいへん心惹かれる」といった感動を表現する意味で用いられる言葉

Weblio国語辞典より

今のことばで言うと「やばい」「エモい」ということばと近しいことばになるだろうか。
そう思うと昔も今も人は感動する瞬間があって、それをことばにしてきたのだなと思わされる。

夏は夜。月の頃はさらなり。やみもなほ、ほたるの多く飛びちがひたる。
また、ただ一つ二つなど、ほのかにうち光りて行くもをかし。雨など降るもをかし

清少納言「枕草子」冒頭

有名な「枕草子」の中で夏について「をかし」と表現している箇所がある。夏の夜のことを歌った一節だ。
夏の夜の湿った空気感が好きな自分には共感ばかりだった。

古文を勉強していた当時より、今の方が共感できるような気がするのはこれもまた年を重ねてきたからなのだろうか。
改めて昔のことばを知ってみるのも良いかもしれないなと思ったのであった。

おしまい


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