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魔々勇々 28話「羽化」感想

週刊少年ジャンプ2024年18号掲載。

対話を通して、エンドの過去が明らかになる。

・コルレオ

「コルレオ君、君は僕と同じ目をしている…してしまっている…」
ハロハロからこう告げられるコルレオ。

これは明らかに良い意味では言ってないのが気になる。
シンプルに考えると、自己犠牲をも厭わない善性に対して言ってるのかと思ったが。それ以上の意味があるのかも。

エンドの声を聞くと、時たま聞こえてきた声と同じことに気づく。
これ、エンドの声だったのね。さすがに予想外。
後半明かされるが、コルレオは死屍累々によって蘇生した。
そのことが影響して、エンドの内なる声が聞こえるようになったのだろうか。

・エンド

エンドの過去が明かされる。
「母なる紋章を持つ勇者が生まれた」
対する魔人側は、胎児に紋章が宿るまで魔王を殺し続けることを選んだ。
その結果、1ヶ月にして3800人の命と引き換えにエンドは生まれてしまった。
こーれエグすぎです。

でも考えれば納得なんだよな。
敵対する勇者が母なる紋章を宿したと知ったら、負けない為には魔王にも母なる紋章を宿すしか選択肢は無い訳だ。
それなら母なる紋章ガチャを回し続けるのも、人間とは倫理観が違うであろう魔人であればある種当然とも言える。

心根が善良だったからか、エンドは紋章術を使わないことを選んだ。
こんな紋章術を使ってはいけないと悟ったのだろうか。優しい子や。
紋章術を使わないエンドに対し、拷問を繰り返す魔王軍。
拷問は気ィ引けますよと言ってた好青年風の魔人。
ええやつもおるんやなと想いきや、両手両足の指を折れと指示された後に一言。

週刊少年ジャンプ2024年18号より

母なる紋章を手に入れる為に子供を手に掛け続けるくらいだしな。
倫理観ぶっ壊れてますわ。
でもこういう完全に人間とは相容れない感じが価値観から滲み出るの、好きだなぁ。

・エヴァンと○○○○

エンドは一度だけ脱走した。
7日間走り続けた先に、エヴァンと出会う。
こんなに敵対している種族同士なのに、エヴァンは普段通り話す。

「俺は俺の力を 何かを守る為に使いたい」
まっすぐな志を語るエヴァン。眩しいね。
エンドも同意する。やっぱ優しい子だわ。この世界の魔人らしくは無いのだろうが。

孤独に痛み続けたエンドは、エヴァンに恋してしまったか。
エンドも実は本名では無かったようだが、まだ明かされないようだ。

・羽化

時が立つこと十数年、20歳くらいだろうか。
歳を重ねることに肥大化しつつあるナニカ。
そんな中、何者かがエンドを唆す。「エヴァンが死んだ!」と。
この言葉をきっかけに完全にタガが外れてしまった。
エヴァンの愛を追い求めるように、エンドは配下を殺し、接吻し続ける。
なんとも悲しい結末。

週刊少年ジャンプ2024年18号より

人間を倒すとか世界を征服するとか、全く無かったんだな。
ただただエヴァンに求めた愛を追い続けて、異形へと変容していっただけだったのか。救われてほしい。

さて、エンドに声をかけた男は一体誰だったのか。
分からないのが正直なところだが、既存の人物だとグリシャ以外はいないだろうな。
あえて顔を隠すくらいだし、個人的には違う寄りで見てる。

そして「エヴァンが死んだ」という言葉についても
これもエンドを呼び覚ます為の嘘という見方もあるが、まあ一旦言葉通りに受け取るのが筋だろう。
エヴァンが死んでいたとなると、エンドは死屍累々でエヴァンを蘇生させていたってことになる。
これはとんでもないことですよ…。1話の見え方も変わってくる。
エンドに蘇生されたエヴァンが、エンドを仕留めようとしていた訳だから…。

・死屍累々

コルレオは察する。
自分は死屍累々で蘇生されたんじゃないのかと。
はぁ~~~~~そうきましたか。これはやられた。
そしてエンドが死ぬと、コルレオも死ぬと。

「何かを守る為に使いたい」という言葉に同意したエンドにとって、今の惨状は耐えられるものでは無いのだろう。しかも自分にはどうしようもないと。早く殺してほしいと考えるのも分かってしまう。かなしい。

・最後に

エンドの理由を知ったコルレオは果たしてどんな選択を取るのか。
当然エンドも助けるだろ。それが勇者だからね。
ハロハロの奇々改戒がまた絡んでくるのか、コルレオの紋章術でどうにかするのか。
どういう着地を取るのか、次週が気になる。

アンケートは
1位:魔々勇々
2位:超巡!超条先輩
3位:グリーングリーングリーンズ
で提出。
超条先輩まじで安定感あるなぁ。早速次週もセンターカラーはマジで人気出てる。
グリーングリーングリーンズ、今週も良いのよ。撫子の決意、意地で魅せるイーグル。そして最後の「ゴルフにまぐれなんてない 素晴らしいバーディでした」という台詞。これ最高です。


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