魔々勇々 22話「SOWASOWA」感想

週刊少年ジャンプ2024年12号掲載。

ここ最近で一番好きな回かもしれん。

・勇者としてのサディコ

ボードゲームに興じながら話し始める面々。
「勇者とは何だと思う…?」
観覧車の件、子供へのケアはあったから心配ない。
生贄制度も敵対する魔人だから可哀想とかはない。
それ自体間違いとは思わない……が。
コルレオの真っ直ぐな善性に当てられたか、サディコ自身も色々と思うところがある模様。

・単純な解決策

グリシャの思惑を阻止するための策を言い渡すサディコ

「君が強くならなければいい。助け出すのは君じゃなくていいだろ?」

はぁ~~~~~~~~~~~~~~~~。
ため息しか出ないわ。そうそう、ほんとそれな。

グリシャの目的はエンドの復活。
そのためには強大な紋章、つまりバチバチに成長させたコルレオの紋章を手に入れる必要がある。
それを阻止するなら、コルレオが成長しなければ良い。
世界全体の利を追求するなら、これで話は解決できる。

この矛盾、ジレンマよ。
正直、別にこの問題にはメタ的に踏み込んでもらわなくても文句は言わなかった。
でもまさかちゃんと言及してくれるとはね。

週刊少年ジャンプ2024年12号より

厳しい現実を突き付けられたコルレオの表情。

1話、肩書だけの勇者だったコルレオは、力を手にしてしまった。
それは一種の自己肯定にも繋がったと思う。
肩書だけじゃない ”勇者になれたこと” が嬉しいという感情もあったんじゃないかな。
だけど、その力が原因で誰かを不幸にしてしまうジレンマ。

”最善の策”を取れば最悪の事態は避けられるけど、グリシャ共を自由にさせる訳にもいかない。
関わる者全員を救いたいというコルレオにとっては、それも許しがたい。

コルレオの脳内はぐちゃぐちゃよ。
もう”勇者コルレオ”はアイデンティティにすらなっているというのに。
利害だけで判断できるようなことじゃないよねぇ。

・勇者とは

そのもやもやをぶっ飛ばすエリシア・モニカ。
悪いのはグリシャなんだ、コルレオが悩むことではない。
今コルレオの周りにいる仲間は、コルレオが助けた人達だと。

最高やん。
そうだよなぁ!?

コルレオが助けなければ、彼女らは今ここにいない。
目の前にいる困っている人を助ける、これも勇者なんだわ。

週刊少年ジャンプ2024年12号より

勇者足り得なかったサディコが考える勇者とは、仲間に恵まれる者。
サディコは圧倒的な力を持っていたけど、孤独だったのかな。
とことん合理的な選択を良しとする考えに至った理由も見えてくるな。

・修行編へ

週刊少年ジャンプ2024年12号より

修行きたあああああああああああああああああああ
王道展開最高すぎるな。
少年漫画といえば修行だよな。
コルレオの「強くなりたい」というシンプルな回答。
これで良いんだよ。迷いを捨てて強くなれ。

・最後に

今回最高すぎてテンション上がってしまった。
冒頭に書いたけど、ここ最近で一番好き。

アンケートは
1位:魔々勇々
2位:あかね噺
3位:カグラバチ
で提出。
あかね噺良い…。「あかねらしい」落語がどんどん浮き上がってくる。
カグラバチ、譲れない線は守りつつ戦いたくない相手に最大限の誠意を持って対峙する。チヒロかっこいいし良い奴だわ。


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