RTC2019"最速"観戦ガイド

※この記事はタイパー Advent Calendar 2019の1日目の記事を兼ねています。
本日から12/25まで毎日記事が投稿されますので、RTCのあとはこちらもぜひお楽しみください!

こんにちは!
昨年もRTC2018の観戦ガイドを書いたのですが、今年も観戦ガイドを書くことにしました!!!
配信のおともにぜひご活用ください!

1.大会ルール・使用ソフトの紹介

大会のスケジュールは、
・当日予選-12:30~13:00
・U-22本戦-13:30~14:00
・本戦-14:30~17:30
となっています。
配信はRTC用に開設されたYouTubeアカウント(REALFORCE keyboard)にて13:30~より行われる予定です。
配信アドレスはこちらになりますので、ぜひリアルタイムで観戦して盛り上がりましょう!

当日予選には事前の抽選で選ばれた8名の方が参加し、上位4名の方が本戦に進出します。当日予選はシングルエリミネーション制となっているため、1勝を挙げた方はそのまま本戦に進出することとなります。
また本戦はダブルエリミネーション制(2敗でトーナメントから脱落)のトーナメントとなっています。
当日予選および決勝を除く本戦の各試合は10ワード先取での2本先取(Best of 3)、本戦の決勝戦は10ワード先取での5本先取(Best of 9)で行われます。ただし、10ワードを先取した際に正確性が95%を下回っていた場合には、対戦相手の正確性が95%以上であれば、相手の勝利となります(相手の正確性も95%を下回っていた場合には10ワードを先取したプレイヤーの勝利となります)。

当日予選・本戦ともに1戦目では「ALLワード」を用い、以降は直前の敗者が「ALLワード」・「平成ワード」(平成に流行った言葉などを集めたワード)・「コンピュータワード」(コンピュータにまつわる言葉を集めたワード)・「スポーツワード」(スポーツにまつわる言葉を集めたワード)の中からワードを選択して対戦します。

本大会では対戦型タイピングソフトWeather Typingを、RTCに向けてチューニングしたRTC版Weather Typingを用いて試合が行われます。
RTC版Weather TypingではRTCに向けて画面構成がわかりやすく改善されたのですが、これまでのWeather Typngにはない新しい要素もあるため画面の見方を解説します。

対戦中画面

上記の画像で、
①は対戦者の名前とこれまでの取得セット数が表示されます。当日予選と決勝以外の本戦の各試合ではどちらかが2本先取するまで、決勝戦ではどちらかが5本先取するまで試合が続きます。
②は出題ワードが漢字表記とひらがな表記の2種類で表示されます。
③は各プレイヤーが選択した入力方式(ローマ字入力・かな入力)に合わせて変換されたワードが表示されます。ここを見ることでプレイヤーがどちらの入力方式を選んだのか知ることができます。
④はその時点までの速度(kpm表記)、正確性(%表記)、取得ワード数(インジケーターと数字の両方)が表示されています。インジケーターが中央にある白いブロックまで到達すると10ワード取得したことを表します。また正確性が95%を下回っている場合には黄色でハイライトされます。

2.大会のみどころ紹介

本大会では、正確性が95%を下回った場合には10ワード先取しても勝利できない(相手も正確性が95%を下回った場合は勝利できる)というルールがあるため、正確性を巡った駆け引きが繰り広げられます。
たとえば、ワード数でリードしているが正確性が95%に満たない場合、ワードを打ち切らずに途中まで打つことで正確性を回復させたり、逆にワード数で多少のリードを許しても正確性を重視して打つことで相手にプレッシャーをかけたりと、選手たちが様々な戦略を巡らせていきます。
最終的にものをいうのは純粋な入力速度ですが、それでもただ速く打つだけでは勝敗が決まらないのがRTCの面白さです。選手たちの駆け引きにぜひご注目ください!

RTC版Weather Typingでは入力するワードが急に表示されるため、表示されたワードを認識して打ち始めるまでの間に処理時間が発生します
人によってワードを認識して打ち始めるまでの処理時間は様々で、速い人は0.3秒~0.4秒、遅い人では0.5秒~0.55秒程度かかってしまいます。
入力速度が遅いうちは処理時間はそれほど影響力を持たないのですが、RTCに出場する選手のレベルでは0.1秒の違いは大きな差を生むことになります。
一般的にローマ字入力よりもかな入力のほうが処理時間が大きくなりやすいため、選手によってはこの処理時間の差を利用した戦略を取ってくるかもしれません。

また本大会ではワード選択の駆け引きも存在します。
ワードによって長さの違いや入力方式(ローマ字・かな入力)ごとの打ちやすさの違いがあり、また選手によって得意・不得意が違うため、どのようなワードを選択するかもみどころの1つとなっています。
平成ワードは比較的ワードの長さが安定して長くなっており、処理時間が長めの選手にとっても差がつきにくくなっています。またコンピュータワード・スポーツワードに比べかな入力で打ちやすいワードが多く、Weather Typingにおいて有利とされるかな入力の恩恵が受けやすいワードになってみいます。
コンピュータワードは平成ワードとは反対にワードの長さが短いことが多く、処理時間が短めの選手が、処理時間の差を利用して攻めることができるワードになっています。またコンピュータにまつわる単語にはアルファベット表記のものが多く、かな入力の恩恵が受けにくいワードになっています。
スポーツワードはワードの長さが短いときと長いときとがまちまちで、ギャンブル要素の強いワードになっています。またかな入力ではミスしやすい単語が多く、全体的にかな入力が不利になるワードになっています。
ALLワードは上記3種類のワードをすべて採用したワードになっており、これまでは安定感を求める選手が選択することが多かったのですが、今回は各ワードに癖があることもあり、積極的に選ばれることは少ないのではないかと思います。
選手がどのワードを選択して戦うかにもぜひ注目してください!

またRTCに出場する選手たちはタイピングへの熱い思いを持って参加しているため、対戦中だけでなく、対戦前、対戦後のリアクションにもその思いが反映されていきます。
選手たちの表情やしぐさにもぜひ注目してみてください!

3.選手紹介

・オンライン予選1週目通過者
[ローマ字部門]
miri(予選スコア799):
RTC2017・2018を2連覇したディフェンディングチャンピオンであり、過去2年で1敗(vsやだ選手)しかしていない絶対女王。
親指を常用する特殊な運指と、圧倒的な対策力で他を寄せ付けない打鍵速度を叩き出す。
その対策力は異常とも思える予選スコアに反映されており、今大会でどのような結果を見せてくれるのかに期待したい。

bsk(予選スコア749):
昨年はringという変名義で大会に参加していた古豪。
かつては別の名義でe-typingを中心に活躍していたトップクラスのタイパーで、昨年の大会では試合中に1000kpm超を叩き出すなどその実力は今も衰えてはいない。
昨年は9位タイという悔しい結果で終わっただけに、昨年以上の結果を残すことができるのかに注目したい。

やだ(予選スコア736):
昨年は並みいる強敵を抑え3位に輝いた実力者。
主要なタイピングソフトでの記録は目立たないものの、飛びぬけた対策力を駆使し実力差を埋めることに成功している。その成果はオンライン予選736というスコアや、過去の結果が証明している。
昨年までの武器であったローマ字に加え、今年はかな入力を武器として磨いてきており、miri選手・muller選手の2強を打ち崩すことができるかに期待したい。

Hiroringo(予選スコア733):
かつてWeather Typingでローマ字・かなともに歴代1位の記録を保持していたレジェンド。
緻密に体系化された最適化理論と、それを実現する技術力を駆使し、あらゆるワードを超高速で打ち抜いていく
これまでもRTC参戦が熱望されていたHiroringo選手が本大会でどのような活躍を見せるか、目が離せない。

kurimans(予選スコア727):
昨年に引き続き激戦のオンライン予選を突破した古豪。
e-typing789、打トレ歴代9位の実力は本物で、昨年も9位タイの順位につけていた。
昨年以上にレベルの上がった本大会でどのような活躍を見せてくれるのかに注目したい。

[かな部門]
muller(予選スコア551):
RTC2017・2018ともに準優勝の現役最強かな入力タイパー
その実力はごくわずかな人数しか達成していないe-typing550超のスコアを悠々と出すことからもうかがい知ることができる。
これまでディフェンディングチャンピオンのmiri選手以外には負けたことがないmuller選手が悲願の初優勝を達成できるか、楽しみにしたい。

・オンライン予選2週目通過者
[ローマ字部門]
セレナーデ☆ゆうき(予選スコア759):
RTC3年連続出場の実力派タイパー。
毎年魅力的なパフォーマンスを見せてくれることからマスコット的な扱いを受けることの多いセレナーデ☆ゆうき選手だが、RTC2018で7位タイオンライン予選スコア759という結果からもわかるように、決して面白いだけの存在ではない。
正確性を武器として戦うスタイルが持ち味であり、今大会でもどのような活躍を見せてくれるかを楽しみにしたい。

o-ck(予選スコア739):
かつてタイプウェルで歴代1位を保持していたレジェンド。
昨年のオンライン予選でも予選通過スコアを叩き出しており、その実力は未だ衰えることはない。
強豪ひしめく本大会でどのような結果を残すのかに注目したい。

珠(予選スコア719):
RTC3年連続出場のベテランタイパー。
主要なタイピングソフトでは目立った結果を残しているわけではないが、長文を得意とする珠選手の真価は対戦で発揮される
昨年のRTC2018では5位タイという結果を残しているが、処理速度の差が影響する今大会でどのように立ち回っていくのかに注目したい。

USK(予選スコア713):
U-22部門にも出場する今大会最年少タイパー
昨年はオンライン予選・当日予選ともにあと一歩のところで涙を飲んだが、今年はしっかりとオンライン予選を通過して本戦出場を掴んだ。
年々実力を増してきている伸び盛りの選手であり、今大会でどのような活躍を見せてくれるのかを楽しみにしたい。

オリプス(予選スコア711):
英語と日本語の両方を打ちこなすオールラウンダー。
昨年は当日予選を勝ち上がり本戦に出場したが、今年はオンライン予選を通過しての出場となった。
昨年は13位タイと悔しい結果に終わったが、今大会でどこまで順位を伸ばせるかに期待したい。

[かな部門]
はやとぅっ!(予選スコア557):
わずか2年でトップクラスのかなタイパーへと成長を遂げた超新星。
かな入力のスキルは昨年からさらにレベルアップしており、その成果はWeather TypingLv.13予選スコア550超という結果に現れている。
昨年は正確性に泣き7位タイという結果に終わったが、今大会でどこまで順位を伸ばせるかに期待がかかる。

・U-22予選通過者(本戦出場者を除く)
[ローマ字部門]
mikoto(予選スコア708):
タイピング界にわずかしかいない中学生Zホルダー
中学生の時点でタイプウェルZJを記録し、その後タイプウェルではZHまで記録を伸ばしている
毎パソでも和文七段を記録するなど、その実力は十分。
本戦出場者でもあるUSK選手・はやとぅっ!選手相手にどのような戦いを見せるかに期待したい。

ヒマ(予選スコア679):
英文タイピングで実績を持つ新星タイパー。
タイプウェル英単語では歴代6位に位置し、海外の大会にも参加するなど英文タイピングを中心に活動しているが、e-typingでも700超の記録を出しておりローマ字入力の実力も本戦参加者に引けを取らない
本戦出場者でもあるUSK選手・はやとぅっ!選手相手にどのような戦いを見せるかに期待したい。

USK(予選スコア673)
[かな部門]
はやとぅっ!(予選スコア493)


今年も手に汗握る熱い試合が繰り広げられること、そして各選手がベストを尽くせることを、心から願っています。
Good luck, have fun!