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中小企業診断士の講師力(2)


前回の「研修やセミナーの種類」ブログに続いて第2弾を書いてみました。ブログテーマは「研修・講演会の講師料」です。研修会社のコーディネーターとしての立場から皆さんが知りたい項目をお伝えします。

ちょっと古いデータですが、2016年度に中小企業診断協会が都道府県協会所属診断士を対象に実施した「中小企業診断士アンケート」の結果をまとめた「データでみる中小企業診断士」があります。その中に公的業務、民間業務の報酬を確認する問いがあります。その結果を公的・民間業務の報酬を取りまとめた表が下記になります。

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資料を見ると、やはり各業務とも公的業務より民間業務の方が報酬は高くなっています。また診断士の業務というと「診断業務」「経営指導」「調査研究」だけと思われがちですが、講演会講師や研修講師で稼いでいる人も多くいらっしゃいます。では講演・研修講師の講師料相場はどうなっているか簡単にご紹介したいと思います。

講師料と言っても研修講師と講演会ではちょっと違います。(私が普段働いている業界では講演会とセミナーはほぼ同義語です。)まずは前回説明した民間企業の研修分野別にご紹介します。

①階層別研修研修の講師料相場は最低3 万〜30万までです。
最低講師料は新入社員研修の場合が多いです。社会人の心構えやマナーなど基本的な分野を教える場合は講師料が安くなりがちです。但し、同じテーマでも受講生に学びを定着させるような講師独自のワークショップや教え方があれば講師料はアップします。
また責任者クラスの研修になると、講師の実力が試されます。デモ講義を評価したり、コンペで戦ってもらったりします。認められると採用されと講師料は比較的高く設定してもらえます。20−25万の間が一番多いです。実際には30万以上の講師料の方もいます。

②任用研修の講師料相場は5−30万まです。
こちらも責任者研修と同じですが、決まったパターンが多いので講師料としては15−20万の間が多いです。アスメンとの評価員だけの場合などは安い講師料になります。

③スキル研修の講師料相場は5−20万です。
新人向け〜中堅向けの一般的なスキル研修の講師料は低いですが、責任者向けのスキル研修は比較的講師料が上がります。例えばコーチング研修や部下育成研修などです。

④資格研修の講師料相場は5−15万です。
私が所属する会社は建築系や電気系の国家資格対策研修を実施しています。この分野は競合も多い分野です。なので受講料もあまり高く設定できず、講師料にも皺やせがきます。

⑤ 経営・組織課題系研修の講師相場料は25−30万以上です。
企業が抱える課題を解決するプロジェクト的な研修が多く、講師の力量が重要視されます。なので講師料は高めです。講師の実績やブランド力がある人は30万以上取る人もいます。

上記は研修会社が診断士に講師を頼む場合の講師料の一つの目安です。診断士なりたて、独立したばかりなどキャリアが少ない人には安く、知名度や実績が色々とある人には高い金額を払うということが多いです。

以上主な研修の講師料をまとめてみました。次回は講演会講師や自分で講師料設定する時のポイントをまとめていきたいと思います。

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