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ゴッホ「フェルト帽の自画像」を読む

この絵画はゴッホ美術館に展示されている自画像で、私が最も好きな絵画。

1887年に製作された作品だ。


ゴッホは実に多くの自画像を描いてきた。

それは、彼が生涯を通じて画家活動資金に恵まれなかったので、モデルを雇うことができなかったことが原因と言われている。


そんな数多くの自画像の中でも私がこの絵が好きな理由は2つある。

一つ目は、「カラフルな色使い」

よく見てみると、本来の人間の肌にはない色を、ゴッホは恐れることなく使って自画像を描き上げていることがわかる。
ゴッホがパリに移住し多彩な色彩で美術を描き上げるパリ美術の影響を受けてこのような色彩が採用されたとされているので、「印象派としてのゴッホのアイデンティティ創出の瞬間」を見ているように思える。

二つ目は、「ゴッホの真剣な眼差し」

自画像を見るということは、画家が画家自身をその時の心情で見つめている瞬間と同期できるということ。
これは自画像全てに共通して言える楽しみ。


これらを踏まえてこの絵を見るとき、私は「印象派として生きていくことを決めた」ゴッホの強い意志を感じる。


自分もそのような眼差しを自分自身に与えられる人間になりたい。




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