持病の話のつづきと主治医の話。

昨日書いた持病の話のつづき

心疾患発症の原因はストレスと過労が大部分を占めているだろうと言うのが主治医の見解だった。
ストレスと過労で自覚症状なく長期間高血圧状態が続いていたのかもしれないと言われた。
自分では不整脈が出ているのも気付かなかった。とにかく自覚症状がなかったと言うか、自覚症状を感じる暇がないほど当時は忙しかった。とにかく終わらせなければならないことが山積みで、一つずつ終わらせて行くことしか考えていなかった。

思い返してみて思い当たる自覚症状としては、変な汗がすごく出たこと。ある時から少し動くだけで大量の汗が吹き出した。心臓が通常の30%程しか動いていなかったから負荷がかかり汗が出るのは当たり前だった。もともと代謝がよく汗っかきのため、30代になり若年性の更年期障害にでもなった?なんて思いながら気にせずに働いていた。
そして入院直前は咳が出た。心不全の時は咳が出るんだけど、それを喘息の咳と勘違いしていた。と言うか近所の町医者に「喘息のはじまりかもねー」と誤診された。診察してもらったからそうなんだろうと納得した自分が情けない。

看護師だけど自分の病気には疎かった結果、死ぬ寸前まで自分を追い詰めてしまった。やっぱりおかしいと仕事帰りに働いていた病院を受診する決断をあの時しなければ、確実に突然死していたと思う。

主治医の話
最初の入院で主治医をしてくれた若手医師はその年の年末で突然退職した。ある日、診察に行くと「年内で退職します。珍しい症例なので不整脈のスペシャリストの先輩が引き継いでくれると言ってくれましたから安心してもらっていいですよ。最後まで診れなくてすみません」と言われビックリした。
ビックリしたのには二つ理由があり、一つは退職の事、もう一つはこの若手医師にこんなことが言えたなんて!と言う驚きだった。無愛想でぶっきらぼうな言い方しかしないため看護師の間で評判が悪かった前主治医(入院中に病棟看護師の愚痴を聞いたと言うか聞かされた)。でも実は真面目で勉強熱心で色々な学会や研修に参加して循環器系の資格を取りまくっているし、いつもご飯を食べ損ねていてコンビニ弁当を隠し持ちながら外来診察していたのも知っていたから、きっと不器用なだけでいつも余裕がなかったんだろうと思えた。だから「次の職場でも頑張って下さいね」と言えた。少し微笑んで「ありがとうございます」と答えてくれた。経験を積んで余裕が出てきたらもう少し人当たりの良い医師になってくれ!そうしたら看護師からの評判は爆上がりすると思う。笑

主治医を引き継いでくれた上級医。この人が現主治医だけれど、実はとても優秀な循環器内科医だと言うことを全く知らなかった。
同じ病院で働く者同士だったが、担当部署とその関連部署の医師や看護師しか知らないことが多い。当時担当していた部署が横の繋がりがあまりない小児科だっただけに、循環器内科医にどんな医師がいるかなんて全然知らなかった。

実は私は視力が悪く裸眼では何も見えない。0.06とかそんな視力しかない。そのボヤボヤした視界の中で受けた心カテやアブレーションの時に前主治医を叱り飛ばしていた指導医が現主治医である。
現主治医の初診察の時に「どうぞー!」と言う元気な声を聞いて心カテの時の指導医だと気付き初めてきちんと顔を見た。
「あー!あの時の先生!心カテでキレ気味で指導しながらアブレーションしてくれた先生!これからよろしくお願いします!」と言うと、「そうです!あの時の医者です!彼はねぇ…。まぁ引き継ぎはしてもらったし、その前から相談されていたから状況は分かってます!僕は不整脈が専門なのでしっかり診ていきますよ!で、体調はどうですか?」と前主治医とは正反対の対応とノリでなんか面白かった。
診察もさすがベテラン!という感じで分かりやすい説明と人当たりの良い話し方、そしてポジティブ過ぎる考え方!嫌いじゃない!笑
新型コロナが流行り出し、既往歴がある人が感染すると死亡する確率が高くなると言われ始めた時も、「あんまり病院に来て欲しくないんですよねー。大きな声では言えないけどここでもPCR検査は毎日のようにしてるし、人の出入りも多いし、コロナに罹ったら危ないからね。症状も落ち着いてるし発作も起きてないし、次の診察日は薬が出せる最長の期間にします!」とズバッと大きい声では言えないようなことも含めて大きな声で言ってくれた。まぁ、当時はまだ職員同士なので当たり前と言えば当たり前の会話だけれど。笑
ズバッと言い切ってくれる潔さが好き!
今では絶大な信頼を寄せている現主治医が退職…なんてことになったら、私はどうなってしまうのだろうか。困るぞ。ずっとそこに居てくれ!
これからもどうぞよろしく!

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