韓国の創造力はあなどれない。

映画の「パラサイト」やネットフリックスの「イカゲーム」などで韓国のクリエイティビティは世界的な評価をえているが、私は音楽にもそれがあるように思う。
まずこれを見てほしい。おもしろい音楽だ。

私はこの絵柄にまず目が奪われてしまったのだが、この3人はなんと韓国の伝統音楽パンソリの歌い手なのだという。日本でいえば民謡歌手だ。
しかし、音を聴くとむしろ時代の最先端のところにある。何と呼ぶのかはしらないが、さまざまなジャンルをよせあつめて、新しいオリジナリティをつくりだしていると思う。じっさい、このタイニーデスクコンサートというのは韓国から彼らをみつけてじぶんたちのゲストに招いたのだ。彼らの音楽が世界にむけて紹介する値打ちがあると感じたからにちがいない。
曲、歌い手たちのファッションもふくめた世界観がみるものをひきつける力をもつ。
このパンソリという古い歌の歌い手をいまという時間になげこみ、つくりかえたのはジャン・ヨンギュというベースをひいている人だという。このグループが解散したあとも、同じ発想でディレクターをかねて新しいプロジェクトを始めている。
それがこちらだ。

これもすばらしくおもしろい。
音楽、そしてダンスが歌と同じレベルで重要な役割をになっている。この作品ももとはといえば伝統的な民謡なのだという。まったく古くない。
ダンスのコレオグラフィーがほんとうにユニークでひきつけられるが、日本で民謡歌手やあるいはロックミュージシャンがこういう試みをしているケースがあるだろうか。日本の古来の音楽や民謡がもっとも新しい音楽のシーンにでてくることがあるだろうか。
寡聞にして私は知らない。クリエイティビティの差なのだとしたら、日本はもっとがんばらないといけない。

さきほど知ったのだが、YouTubeのフォロワー数でも韓国のアーティストは圧倒的な強さを持っている。
ブラックピンクがフォロワー8000万人。BTSが7000万人だ。ジャスティン・ビーバーよりも多い。
日本人の音楽家では米津玄師が700万人で最大だ。日本のマーケットから外にでられないのはこの数字をみてもわかる。
国境を越えて人をひきつけるソフトパワーを韓国はつくりだしているのだ。私たちのはるかに先をいっている。そのことは謙虚に受け止めるべきだと思う。

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