2週間の予定が3ヶ月に　vol.3

私はこのときまで知らなかった。

航空券には大きく分けて2つの種類があることを。

帰りの便を変更できるチケットとできないチケット

これまで私が海外旅行に行くときは決まって格安チケットだったので、行きも帰りも日付指定、変更不可のチケットだった。

つまり、帰国便を変更する場合は、持っているチケットを捨てて新しいチケットを買わなければならない。

しかし、エチオピアに渡った時のチケットはOPENといって、期限内であれば何度でも帰国便を変更することができるものだったのだ。

「仕事が終わっていないのは分かるな？」

「はい」

「お前の持ってるチケットは3ヶ月有効や」

「は、はい」
（だから何？）

「もうしばらくそこにおれ」

どなたですか？

私の航空券をOPENで買ったのはー！！！！！

こうして私は意見すら聞かれず、言えず、当初の約束だった2週間での帰国を諦めることに。

私がエチオピアに経った日から、母はコーヒーを絶っていました。
（願掛けを本人に言っちゃうあたりがキュートな我が母です）

娘の無事を祈ってくれていたんですよね。

その母に連絡しなくては！と、急いで部屋を駆け出したけど間に合わなかった。

社長と電話を切ったのは20時過ぎ。

2007年のエチオピアのネット環境は整っておらず、wifiなんてなかった。

有線は一日15ドルだったかな？

経費節約を言われていた私は繋ぐことができなかった。
（23歳、どんだけ素直！）

ホテル内のビジネスセンターは15分毎の課金だったので急いで走ったけど、20時きっかりにCLOSEしていた。

誰にも連絡できず、持ってきていたチキンラーメンを部屋ですすりながら泣いたな。

皮肉にも出張前に社長がくれたトラベルクッカーが死ぬほど役に立った。
※トラベルクッカーとは電源コードをさして使える小さな鍋（海外出張にはオススメ）

社長・・・

もしかして・・・

私を2週間で返すつもり・・・

最初からなかった？