フィルターなんてあるに決まってる

という記事がアチコチで話題になっていたようです。

就職活動は、就活ポータルサイトが幅を利かせるようになってから大きく変化しました。
学生は業種、本社所在地などである程度企業を絞り込めば、一括エントリーが可能になりました。
つまり、テレビ見ながら、ご飯食べながらでも手のひらに載せた端末からいくらでもエントリー出来ちゃうんですよね。

就活生の「何十社も受けてるのに内定が貰えません」みたいなのが取り上げられて、企業側のアレコレが批判されたりもするんだけど、これってそもそも何が原因か分かります?

私の世代は団塊Jr世代あるいは氷河期世代と呼ばれ、1970~1975くらいに生まれています。上位国立理系でも就職が厳しかった世代です。
就活は大学に貼り出された求人を見るとか、イベントに参加するとか、四季報で探したり、リクルートから送られてくる分厚い冊子から資料請求ハガキをキリトルくらいでした。
Windows95が出てても、自宅からネットで就活なんて思ってもいなかった世代ですから・・・。
当然、就活の始まりは企業へのハガキ送付です。で、企業から会社案内などの資料を送って貰うんです。
プリンタがそこらにあるような時代じゃ無いですからハガキは手書きです。なので自然と送る枚数は限られてきます。本当に気になる企業にだけハガキを送ってたんですよね。

それがポータルサイトの出現で、一気に100倍以上のエントリー数が・・・企業は歓喜するどころか・・・手間とお金ばかりかかる状況に巻き込まれて疲弊していくのです。
10人採用するのに30~50人にアプローチしていたのが、急に300~500人の情報を管理する必要が出てくるといったことが・・・。
さらに言うなら、就活ポータルサイトを使わないと学生のアンテナにさえ引っかからない時代になっているのです。

最近、少し強気な企業はポータルから離れ始めています。当然のことだと思いながら見ています。
就活ポータルを利用するだけで、人も金も何倍もかかるのですから。
企業がブランドを確立していればそこまでお金を掛けなくても・・・とも思います。
さらに言うなら「きちんと調べない学生には見えない」という状況を作ることで、ある意味でのフィルターをかけることが出来てしまうのです。

学歴フィルターという直接的な名称の機能はありません。
ただし、大学や学部学科、文理の別でセグメント分けは可能です。
セグメントごとにアプローチ方法を変えているのも事実でしょう。
メーカーは理系の工学部の学生が欲しいのに、文系ばかりが応募してきても目標は達成できませんよね。なので、当然そういう使い方はされています。

そろそろ、学生もいろんなことに気がつき始めてると思うんですが、有名企業を一度に回れる企業フェスやらは魅力的といえば魅力的ですよね。
どでかいブースで自社のチカラを見せつけることもできますから・・・企業にも魅力的でしょう。
「〇〇名がブースに訪れた」と報告することで、採用担当は実績も作りやすいです。

これから数年は「少子化」「労働人口減少」を売り文句に、さらに就活ポータルの営業さんは躍起になってくるでしょうね。

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