経営革新計画について

みなさま、こんにちは。
SACCEED CONSULTINGです。
開業間もないですが、みなさまのお役に立てればという思いで活動しております。
 
現在経営革新計画の支援を2件やらせていただいてます。
みなさま、とても熱心に、自社の経営を考えられており、また足元だけでなく「未来」をきちんと見ておられます。
 
以下、あくまでも一つの意見として、ご覧ください。
 
(1)なぜ経営革新計画?
では、なぜ経営革新計画なのか?
私は経営革新計画というものは、とても重要なものだと思っています。
 
過去35件支援をさせていただきました。
補助金の加点のためという理由もそれは大変重要だと思います。
また政府系金融機関の低利融資のため、販路拡大支援など、様々な使い方があります。
 
しかし、私はこのように思います。
経営革新計画は、自社を見つめ直すきっかけです。
自社の強みは何でしょうか?という問いにすぐ答えられれば非常に良いのですが、
なかなか答えづらいところです。
 
私の強みは、「やらない方がいいこと、やめた方がいいこと、だめなことはきちんと言う」だと思っています。
 
これは会社員時代の相棒に褒められたこと?です。
また、当時のお客様にも「きちんとダメなことはダメと言ってくれるから」とおっしゃっていただきました。
 
話がそれましたが、きちんと自己分析ならぬ「自社分析」をすることによって、自社を客観的に見る事が必要です。
特に現在、2020年から社会が大きく変わりました。
今後も大きく変わっていくのではないかと思っています。
 
余談ですが、また別の回で詳細をお伝えしますが、労働者の「働き方」という意識・価値観も変化してきています。
 
そのように大きな変化が起こりやすい世の中、自社を今一度見直すということは必要ではなかろうかと考えています。
 
経営革新計画は、クロスSWOTでいうところの「強み×脅威」であり、
外部環境の脅威(お客様から発信された自社の商品、サービスへの課題、ニーズ、社会的な外部環境の変化など)をいかにして自社の強みで改善させていくか、その改善のため新たな事業を展開していくか
 
というところにあると思います。
私の師匠は複数いらっしゃいますが、ある師匠が「“なにゆえに”御社がそれをやるのか」おっしゃっていました。
まさにその一言に尽きると思います。
 
そのためには、自社の強みと言うものをきちんと把握する必要があります。
 
(2)経営革新計画、メリットないんじゃない?
経営革新計画は、大きなメリットはないという意見を複数聞きます。
確かに某補助金の加点という部分でのメリットや、既述の政府系金融機関の低利融資などそのような部分でしか目に見えるメリットというのは感じられません。
 
ですが、私はこのように考えています。
2020年から社会が大きく変化し、多くの企業が(特に飲食店)その事業を一時的に休まざるを得なくなりました。
 
あくまでも私個人の意見ですが、
昨日ニュースで「新型コロナの影響で“苦肉の策”で実施した事業が功を奏した」というような特集が組まれていました。
 
それこそ経営革新計画ではないかなと思っています。
外部の脅威に自社の強みを生かして新規事業を行う。
飲食店の皆様が、テイクアウトを行うようになったなど、私はそれこそ経営革新計画だと思います。
 
つまり、「企業が直面するリスクの軽減のため、そして事業の継続のため」経営革新計画というものを構築しておくべきではないかと思うところです。
 
リスクに対する考え方などについては、後日記載します。
広義の意味でのリスクマネジメントと、それに含まれる事業継続計画(BCP)について、中小企業・小規模事業者は若干構えてしまう傾向にあると思います。
 
東日本大震災後、事業継続計画について需要が伸びたところですが、現在またその重要性を問われるところなのかなと考えています。
 
ステイクホルダーへの信頼を損失しないようにという観点から、その作成は必要ではないかと考えています。
 
「それが起こってからじゃないと判断できない」
 
では遅いと思います。
先日も、KDDIの通信障害が生じ、社会に大きな影響を与えました。
私も巻き込まれました。
 
(復旧のためにご尽力くださった皆様に感謝いたします。)
 
それがあって当たり前ということで事業を行ない、いざそれが崩れた時にどのように事業を継続させていくのか?
ということは考えておかないといけないことかと思います。
 
でも誰も想像してなかった。
 
そうです、想像していなかったのです。
しかし、できる範囲でも想像しておく事が必要なのではないでしょうか?
100あるリスクの内、10でも20でも何らか方針を作っておくことが必要なのではなかろうか?と考えます。
お客様を守るのは当然ですが、従業員を守るということも大切です。
 
では、経営革新計画となにが繋がるの?
 
経営革新計画は自社の強みを生かして外部脅威に打ち勝っていくことです。
例えば売上のシェア1位先が急に事業をやめてしまったら?
 
そんな時、経営革新計画を準備(計画策定だけでなく、実現性の部分でも前進させておく)しておけば、予測不可能な事態に直面しても、すぐ復旧できるのではないでしょうか?
 
しかし、そんなうまくいくのかな?
 
それこそ、その事態が生じないとわかりません。
ダメであれば次の手を打つこと、次の手を打てるようにしておくことが重要だと考えます。
 
そのために自社の分析、強みの把握をしておく事が必要です。
 
 
注意点として、経営革新計画は各都道府県の承認が必要であり、そのために「実現性」を大きく問われます。
リスク管理の観点での経営革新計画では実現性の部分が定まっていない可能性があるため、承認は難しいかもしれませんが、
 
絵に描いた餅にならない計画を準備しておくことという観点で、承認は取らないにしても、計画策定をしておくこと、
そして繰り返しますが、自社についてきちんと把握するためのツールとして活用するという観点から、「検討」しておく事が必要かと思います。
 
私の師匠の一人が「常に自分の引き出しをたくさん準備しておけ」とおっしゃってくださいました。
私が中小企業支援を志したきっかけの方で、未だに大切にしています。
 
このような不確実性の多い時代だからこそ、経営革新計画の考え方が必要であると考えます。

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