女盗賊

うちのマンションのゴミ置き場の話である。
うちのゴミ置き場は住人全員が鍵を持っていて管理している。

毎週水曜日、缶、ビン、ペットボトルの回収がある。

私はあえて火曜日の朝それらを出している。
ルールを守らないことに少々心を痛めつつも、でもちゃんと理由がある。

缶を狙っている人々がいるのだ。

その人たちはゴミ置き場に缶を捨てに行くと、鍵を開けるのを待ち、ゴミ置き場に割り込むように入り込む。

よってゴミを捨てても鍵を閉めることはできない。

それでも紳士的な方は

「開けておいてください。あときれいにしておきます!」

と言ってくれていたが昨今は無言で割り込むようにやってきて、カンカンを漁っている…

不快すぎる。

よって彼らと関わらないように前日にカンカンを出すようにしているのだ。

マンションの住人たちの思いは同じだったようで一時期、カンカンを狙う人々がいなくなり、ゴミ置き場前のカメラがもろにゴミ置き場入口に角度を狙っていて、セキュリティも万全だった。

しかし…先週くらいから状況が変わった。

カメラの死角を狙って?新たなるカンカンを狙う人物が登場したのだ。

命名「女盗賊」

ゴリラのような雰囲気で三つ編みをしている中高年の女性である。

先週はカンカンをうちのゴミ置き場前で整理していた。

今朝は鍵が閉まってるゴミ置き場が開かないか?と仁王立ちしてた。

こわい。

てかなんでうちのマンションだけこんなに狙われるのだろう。

カンカンを勝手に持っていくのは罪にならないのだろうか。

ホント治安が悪すぎるし、これって大阪市内だけの文化のような気がする。

文化、とかカッコつけたが、とりあえず勘弁してほしい。


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