いつから本屋で本を買う、は特別になったのか

書店が好き、本屋が好き、という人は決して少なくない。雑誌の特集としてもおなじみのコンテンツなのに、いつからか本屋は日常から逸脱してしまった。書店がお味噌汁のような、地下鉄のような、日常とすっかり寄り添った存在には、もう成り得ないのか。

テレビを観るのを悪いことだとはいわない。けれど、それに割く時間が読書よりも多かったとしたらそれは間違っている、というようなことを伊丹十三は書いていた。今ならそれは、ネットということになる。人と異なる、つまり書店や読書に時間を割くことが、個性となりパワーとなり、人生のチャンスにつながることはないのだろうか。

橋本治はこんなことを書いていた。出版が不況に強いと言われたのは、本というジャンルが、ビジネスではなく人生の糧を主の目的とする人たちに求められてきたからだ、と。今のように、ビジネスの糧にと考える人が多くなれば、景気に大きく左右されて当たり前だと。

あなたが書店に求めることはなんですか? 資格取得? 結婚への道? 就職? 一攫千金? メイク術? それとも未知との遭遇? 内面の充実?

0件のリツイート 0 いいね

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?