北海道に渡った獅子舞から学ぶ

 日本遺産登録された井波彫刻は登録以来地元の皆さんの熱い想いのもと遺産として保存継承の面と観光客誘客、地域の誇りの醸成、ブランディングなど様々な事業が動き始めている。一方で獅子舞など伝統的行事の後継者不足が大きな課題でもある。様々ある課題解決には様々な方向から連携することにより解決できることが多い。
 3年前夏、高橋幹夫北海道美唄市長が市民の皆さんと南砺市を訪問され、美唄市文化財である「峰延獅子舞」のルーツである南砺市森清の獅子舞の皆さんと交流を、そして森清獅子舞の本家筋である南砺市北市の獅子舞を見学された。そして昨年今度は南砺市北市獅子舞が美唄市に招待され両獅子舞実演交流会が執り行われた。
 そして先日、加藤北海道名寄市長がご本人のルーツである南砺市岩木と名寄市風連獅子舞のルーツ上平楮の皆さんと懇談、また明治41年に作製された獅子頭の調査に彫刻家番匠屋さんと塗師志観寺さんを訪れ情報交換をされた。
 北海道に入植しご苦労された郷土の先人の皆さん。北の大地で郷土を懐かしみ、獅子を舞い、皆で苦労を忘れ、明日へのチカラとされたことだろう。
 獅子舞には大きなチカラがある。郷土を想い、獅子舞から湧き上がるチカラを得ることができる。私も演者が少なくなった地元獅子舞の今後について北海道に渡った獅子舞から大きなものを学んだ気がした。
 

 

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