グラフィティアートの楽しみ方
グラフィティは公共の場に描かれる文字や絵です。イリーガルな場合が多いのですぐに消されてしまいます。
これを芸術と解釈するヒトは「グラフィティ・アート」と呼び、迷惑行為と解釈するヒトは「落書き」と呼びます。
賛否両論あるとは思いますが、もうすでに描かれてしまったもの......。それを少しでも楽しめるような考え方をまとめます。
1.グラフィティの歴史を少し知る
グラフィティは、ラップ・DJ・ブレイクダンスとともにヒップホップ四大要素の一つと言われています。
語源を遡るとギリシャ語の「graphein」(=書く、描く、引っかく)に行き着き、古代におけるグラフィティとは尖ったものやチョークなどを使って壁を引っかいて描いたものを意味するそうです。
1960年代アメリカでは、ジャズ界の巨匠チャーリー・パーカーへ追悼の意を込めて、「Bird Lives」(「Bird」はチャーリー・パーカーのあだ名)のグラフィティがフィラデルフィアの街中に描かれます。
70年代 グラフィティの流行はニューヨークに移り、ヒップホップカルチャーとともに盛り上がっていきます。
80年代にはイギリスを始めヨーロッパ諸国でニューヨークのグラフィティカルチャーが人気となり、日本を始めアジアの各国や南アメリカなどに広がっていき、世界各国で根付いた文化となりました。
今ではアートやファッション、デザインや広告業界にも影響するほど世に大きな影響を与えた文化だと言えます。
2.お気に入りのグラフィティ・アートを見つける
街のグラフィティ・アートを少しだけ意識して見てみてください。その中にお気に入りのものがあるかもしれません。もしお気に入りを見つけられたら、出歩く際にもちょっと注意して探してみてください。
他の場所で同じアーティストのグラフィティを見つけたとき、これ地味にうれしいんです。
参考までに私のお気に入りを紹介します。
謎のアーティストMAWが描くキャラクター “MikeL”
謎のメッセージ “TOKYO is YOURS”
有名フランス人アーティスト “Invader(インベーダー)”
インベーダーの作品がある場所をまとめたマップまであります。
TOKYO INVADER MAP
3.いつか消えてしまう。その時だけの限定感を味わう
グラフィティの多くは所有者に許可を取っていない場合が多く、器物損壊にあたる犯罪行為です。なのでそのほとんどが行政により消されることになります。
その期間限定感は “桜が散ることを美しいと思う感覚” に似ていると思います。グラフィティアートは消えていくから良いんです。
最後に・・・。
有名なグラフィティアーティスト、バンクシーなどの人気アーティストが描いた壁に高額の値段がつく場合があります。違法だといいながらも、人気が出て世間で話題となると同時に、何かが曖昧になっていく...。だからグラフィティには、良いも悪いもないのかなと思ってしまいます。
そんな今この瞬間もグラフィティ・アートはひっそりと増え続けていることでしょう。アーティストのみなさんには、探したくなるようないい感じのヤツお願いしたいです。
参考リンク
ヒップホップのグラフィティカルチャー、古代からNYへの壮大な歴史
https://allabout.co.jp/gm/gc/462873/
HIDDEN CHAMPION
http://hiddenchampion.jp/maw-buck-up
Sniffing Europe
https://sniffingeurope.com/2017/02/01/streetartist4/
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