コロナ、動画、マネタイズ
新型コロナウイルスの影響で、音楽ライブの中止・延期が相次いでいます。
イベントやライブハウスを殊更悪者にする(かのような)風潮は、ふだん演奏活動をしている自分にとっても、他人事とは思えません。歯がゆい気持ちです。
そんな中、ライブができなかったミュージシャンたちが、演奏するはずだった日にライブの動画配信を行う、という動きが3月に入ってから特に活発になっているようです。
まずは3月1日(金)にNUMBER GIRLが、
映画館でのライブ・ビューイングと、YouTubeでの無料生配信を行いました。
向井秀徳の”無観客”であることを生かした演出、森山未來の登場など、ふだんのライブでは見ることのできない、今だからこその興奮が味わえました。
https://natalie.mu/music/news/369343
その他、サカナクションや羊文学が過去の公演を期間限定で配信したり、田島貴男、カネコアヤノがインスタ動画で生演奏したり・・・
音楽好きにとっては、ある意味、楽しい日々の連続でした。
とはいえ、これは仮初めの恩恵です。
なにしろ、無料なのですから。
こんな日々が、いつまでも続くはずはありません。
映画館のチケット
や動画の広告など、何らかの収入はあると思いますが、実際の興行に比べれば、微々たるものでしょう。
しかも、こうしたマネタイズが可能なのは、有名ミュージシャンに限られてしまいます。
また観ている側も”無料でライブを楽しんでいる自分”を、だんだんと楽しめなくなってきます。この罪悪感は、音楽が好きであるほど、大きいのかもしれません。
そんなことを感じつつも、配信情報を得ようと(やっぱ観るんかい)ネットサーフィンしていたらceroが”有料”配信を行うというニュースを見つけました。
2020年3月13日(金)
cero "Contemporary http Cruise"
https://kakubarhythm.zaiko.io/e/c-h-c
価格は¥1,000と安価でしたが、おそらく有料であるからこそ、古い曲やマニアックな曲も演奏してくれたし、ゲストが演奏している間にメンバーが飲んだり食べたりなど、貴重?な姿を観ることもできました。とてもリラックスした雰囲気の、良いライブだったと思います。
全てがこれに置き換わったら良い、とは思いませんが、動画を活用して、ライブを手軽に、柔軟にマネタイズする経験は、平常に戻った後にも、生かされていくといいなあと思います。
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