『MGC 宵之宮学園ミニチュアゲーム同好会』 第3回

※このおはなしは、「ミニチュアゲーム」という少しマイナーなゲームを題材にしたのんきな軽~い小説です。

※おはなしは無料で最後まで読むことが出来ますが、応援したい! という方は「ちゃりん」してくれたら嬉しいです。(ちゃりんしてもらったお金で新しいミニチュアを買うのだ!)また「ちゃりん」してくださった方向けのおまけとして、注釈をつけました。こちらもよかったら読んでください~。

※いちおう連載を予定しています。今回は第5章。

【05 作戦その2! であります】
 ふたりは新メンバー獲得のための次の作戦を考えています。
「やっぱり、実際にゲームをしてもらうのがいいと思うんです」
「ゲームを?」
「ゲームをやってみれば、どこが楽しいのか、口で説明するよりずっとわかりやすいと思うんですよ」
「それはそうだと思うけど……、ルールとか覚えてもらわないといけないんじゃない? まだやったことないひとに、いきなりそれは厳しいんじゃ」
「うーん、じゃあ、私たちが遊んでいるところをみんなに見てもらう、というのはどうでしょう」
「そうね。それなら、ミニチュアとゲームの魅力をいっぺんに伝えられるかもしれないわ。でも、どのゲームにすればいいかしら」
「ルールがそんなに難しくなくて、女子高生でもやってみたくなるような……そういうゲームならいいですよね」
「そんな都合のいいゲームがあるかしら」
「『ウォーハンマー40k』(24)はどうでしょう。世界でいちばん人気があるゲームだし」
「でも、私たちがすプレイできるアーミーって、ケイオス(25)とスペースマリーン(26)でしょう? 女子に受けるかしら」
 いちおうこのふたりも女子なのに「女子に受けるかどうか」話し合わなければならないというのは嘆かわしい限りですが、本人たちはおおいにまじめです。
「そうですね。展示会の反応を見ると難しいかも。じゃあ、『ホビット』(27)
もむつかしいですかねえ。私がエルフ(28)の軍勢をやれば、オーランド……じゃなくてレゴラス(29)出せますけど、くららさんお手持ちはハラド(30)とモルドール(31)ですもんねえ」
「可愛いのにねえ」
「ルールもおもしろいんですが。同じ理由で『ボルトアクション』(32)も難しいですよね、きっと」
「出てくるのはおじさんばっかりだし……。せめて、イケメンのミニチュアでもあればいいけど」(33)
「先輩がイケメンって言うの、なんだか妙な感じです。でもまあ、私もそのとおりだと思います。うーん、気持ち悪いのやむさ苦しいのが出てこないゲーム……」
「うーん」
「うーん」
「……じゃあ、あれはどうかしら!」
 はたして、くららが思いついた、気持ち悪くもむさ苦しくもないミニチュアゲームとはなんなのでしょうか。

つづく

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