行列
猛烈に眠い
三井寿くらいもう
腕が上がらない
携帯を置いて
エアコンのランプを眺める
乱視だから散らばって見える
腕が上がらないから寝たら
バスケできない三井寿だし
バスケ下手な三井寿だと
2年生のチビより喧嘩が弱いと
全国ネットで知らしめられるだけの
惨めな物語になってしまう
とはいえ
携帯を置いて寝転がってる時に限って
昇華されるのを待つ、記憶達が列を成す
行列って生理的に無理だ
店長が行列を眺めて誇らしげになってるよな
そんな店には絶対に行きたくない
◇
小学2年生の夏休みに川で溺れたこと
直ぐに従兄弟が助けてくれたこと
中1の期末テスト明けに同級生が海で溺れて
翌々日浜辺で遺体で見つかったこと
恐怖で足がすくんでお葬式に行けなかったこと
その申し訳なさでずっと忘れられないこと
中2の夏に、少年野球の時のコーチが
何かの病気で急逝したこと
お葬式に参列したけれど
目を真っ赤にした同級生に(コーチの息子)
何一つ声をかけられなかったこと
大学1年生の夏休みに
レコードが大好きな叔父が
会社で自殺したこと
それを言わないでおこうと
親族で集まって決められたこと
会社員2年目の夏に
大学に入って直ぐに仲良くなった、
ギタリストの親友が失踪したこと
その親友の両親が捜索願いを出したこと
本人は未だに見つかっていないこと
勝手に殺すなよ!
と、ツッコミを入れてくるのを待ってること
会社員3年目の春に
いつかお互い脱サラした時に
音楽イベント会社作ろうと語り合った、
ドラムの先輩が電車と接触事故を起こしたこと
お見舞いに駆けつけたら
先輩は半身不随で上手く声が出なくなっていて
記憶がかなり失われていたこと
握手をした時に僕を見つめて
先輩の目から少し涙が溢れたこと
僕は絶対に泣かないように目を血走らせたら
「い、、いや、、目力、、強すぎやねん、、」
と、ツッコミを入れてもらえたこと
お見舞いに行った病院から自宅まで
どうやって帰ったのか思い出せないこと
海外勤務中に
日本にいた同僚の先輩が自殺したこと
細かいことをぐちぐち注意してくる
先輩の鬱陶しさまで消えないように
定期的に思い出しては
ウザイんすよ!って1人でツッコんでること
ゴールデンウィークに一時帰国した時に
少女の飛び降り自殺現場に居合わせたこと
空港までの道中で神社に立ち寄り
手を合わせたこと
願ったり思ったりすることしかできない
そんな自分の矮小さを呪ったこと
幼少期に一緒に暮らしてたじいちゃんが
僕の海外勤務中に逝ってしまったこと
僕がこの世界に立って初めてできた友人が
もう生存していないんだと左脳が理解したこと
右脳は拒絶して
数十年前のじいちゃんの海外勤務の写真を
引っ張り出して画像にして携帯の待受にして
同じ北緯1度線上に立っているんだと交信して
僕の右脳は和らいだこと
少年野球で
僕を最後の1年間試合に出させなかった監督が
数年前に亡くなっていたことを
地元の広報誌で知ったこと
監督、頼むから早く死んでくれと願いながら
あー電波少年始まっちゃう!
と、土曜日の練習後に
立ち漕ぎで家まで帰っていたこと
卒業試合ですら僕を外した理由は
今はもう、特に気にしていないし
何より、監督が亡くなったことに
何の感情も持てない自分に驚いたこと
自分もいつか、死んだ時に
周りの人が何の感情も湧かなかったら
辛くて2回死にたくなるかもしれないな
と、感傷的にこういうことを言えば
そんなことないよ!
と、パイズリやフェラされることを
いつも求めてるんだよなあと
生死(精子)をかけたボヤキを
中指でトグル指マン🤌してしまうこと
上記のようなことを
なんかこう
流し打ちで進塁打にするように
着実に書いていきたいとは思っている
思ってはいるけれど
書く時間と
生活が前進するスピードが合わなくて
完全に振り遅れて生きているやうだ
みんなはどうかな?
どしどしコメント欄で
人の大事な思考を3行に縮めて
自己肯定感を満たしてくれよな!
中1の夏休み
この曲をウォークマンで聴きながら
隣町のブックオフに向かっていたら
中1と中3のヨソ中のヤンキーコンビに
カツアゲされた
中1の方に腹を3発殴られた
痛くてしくしく泣いたフリをして
安心しきってそいつらが踵を返したところで
助走をつけて
盗んだ自転車でとりあえず轢いた
中3の白いadidasのジャージのヤンキーは
ガリガリだったけど、刺す系に思えたから
中3の方がびっくりして
転げまわった中1に駆け寄ったその瞬間に
立ち漕ぎで家まで立ち漕ぎした
電波少年には間に合ったけど
何の企画をやっていたか全く記憶がない
それはそれとして
この曲がCoccoの中で1番好きだ
目力のせいで喧嘩を売られたり
目力のおかげで喧嘩を避けられたり
目力を通じて
記憶を失いかけた先輩と交信したり
そういう意味では
歌声も目力も一緒かもしれないし
つまりは
行列に並べないってことだ
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