福祉①
日曜日の夜
明日に備えて早く寝ようとしてたら
最後の最後に
爆熱動画がぶっ込まれた
何となく名前は知っていた舞踊家だ
視聴スピードは1倍のまま
気付けば凝視していた
◇
まだまだ頑張ってよ!
と、普通身を案じるはずの医師が
全力で鼓舞していた
そんなパターンもあるんだな
都営住宅
パーキンソン病発症
弟と2人暮らし
福祉のお世話になっているであろうことは
想像に難くない
だけど
福祉をやっているのは
寧ろ
路上で熱量を配布する舞踊家の彼の方だ
そう僕の右脳は結論付けた
天才と凡人の1番の違いは
優しさ
つまり
みんなありがとー!
って言う時の
[みんな]の範囲がとてつもなく広い
そして
彼の周りにはいつも、大団円がある
僕にはそう見える
そのくせ
人数多くても
モブのように扱って顔がぼやけたりせず
一人一人完全に輪郭を捉えている
この人の
みんなありがとー!
には
僕も[みんな]に入っているかもしれないと
淡い期待というか、ワクワク感がある
一切の仲介を使わず
舞踊の生産者から消費者へ
ダイレクトに熱量を渡す
しかも格安で、誰にでも
路上ライブを始めたのは38歳かららしい
僕の路上ライブは
16歳の1学期と2学期限定だった
脳内に溜まってきた
福祉をこの箱に入れてきたい
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?