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人の数だけ奇跡がある-劇団6番シード舞台「Life_is_Numbers」💛サイド感想

 自分の残りの人生を数えるときに、その単位は何にしようか。愛で数えてみようか。じゃあ愛ってなんなの?て聞かれたときに、うーんウフフ‼︎でごまかしてしまった過去の自分に、愛はここにあるよと手を引いて連れていきたい2024年GW萬劇場。

ライフイズナンバーズ
鑑賞いたしました‼︎
黄色い💛サイドと緑の🍀サイド
あえてAチーム、Bチームとはせずにこうして
名前にハートとクローバーもってくるなんて
そりゃ深い意味あるでしょう。無いなら多分
運営にヒソカかなんかがいるんでしょう。とか変なこと考えつつめちゃくちゃ楽しみにしていた作品!
出演陣の厚さもですけど、なによりSNSや広報で演じてらっしゃる方々、作られている運営サイドの方々での盛り上がりが凄かったですし‼︎
もう舞台に向かうまでの道が豊か豊か。
ゴールデンウィーク、私事で多忙だったんですかなんとか鑑賞の機会をゲット本日5月5日こどもの日に観劇してまいりましたまずは💛サイド‼︎ 
💛サイド、🍀サイドは各役柄の性別や名前が違うなどの変化があるんですよね。
これも作品の一つの題材である確率論をあらわしているのかなーなんて思いつつ作品鑑賞。

めちゃくちゃ、めちゃくちゃ良かった!!!!

まず舞台セットが驚きで、四場面になるような仕掛けになってるんですよ。
(もちろんシーンによってそれも変わるんですがカフェを基調とした空間の中にカウンター、黒板、二階席、一回席)
この時点で四!クローバーの四じゃん‼︎
えっー天才!なにー!?!なんなのー!?!!!
私目が二つしかないんだけどー!⁉︎
て、自分の肉体が恨めしくなるほどの世界の描き方。
でも流石、そこは絶対観客を置いてけぼりにしない。四場面それぞれの動きというか、銅線の確保だったり会話のバレーが心地よく進むため人類に合わせた設計になってました。優しい世界。

そしてお話はあるカフェでの邂逅から始まる。
このカフェでの出会いの瞬間が本当に良いんですよね!
クジを落として,拾う。
クジってそれこそ確率によって一喜一憂するものの代表格ですもんね。
(真上で繰り広げられる文字通りクジに命運をかけちゃってるはらみかさんとそれを諌める椎名さん、下では若いカップル高宗さん石渡さんがクジで運命を決める話題をしてる構図もいい。)

そこから始まる、あらゆる数字に踊らされていく感じがとてもいいんですよね。
新居の見積もり額,SEの入力コード,レシートの数字、手術費用に余命の数などなど
その数字の価値観もひとそれぞれ
そんな中で数式で人の出会いの確率を解き明かして行こうとする四葉と教授
 
この人物に四葉で名前が来るのまさに‼︎とおもうし会ってんじゃん‼︎
教授運命に出会ってんじゃん‼︎
て叫びそうになりました。
正直私はこの二人の恋模様がとても好きでした。
今に全力をかける若者と俗世から少し離れてる感覚のおじ様って二人組、とても好きです。

いろんな人々がいろんな数字と出くわした時に取る行動も素敵なんですよ。
喜ぶ人もいれば逃げる人もいる。受け入れる人も、否定して変えようとする人もいればなぜその数字なのかを解き明かそうとする人もいる。増やしたい人もいれば、数字を数えることを大事にしてる人もいる。

ただの数字の中にも人の生き方がでてくるの、いいですよね。

で、数字に翻弄されつつ〜、のちょうど中盤!
カフェナンバーズでのダンスシーン!!!!
ここがめちゃくちゃ好きで大好きで!!!!

数字に踊らされてた人たちが、踊っちゃう‼︎
ラブソングに合わせて踊っちゃう‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎

泣くよ!?!!!!?!!!(泣いた)


数字に踊らせてる〜…て悲しくなってた時にこんなハッピーな奇跡ある!?!!!てぐらい明るくて,でも悲しさはあって……リアリティバイツ

このカフェに集まっている人たちも、普段の生活なら合わない人々ってのもすごく素敵ですよね。各々生活圏は違って,個での繋がりはあれど全部が集まることはない。
ただここでみんなで数字とともに踊った夜が後々奇跡を呼ぶ。

ここからの展開がもうすごかった

この展開なんですが、夫妻はいい感じに願い通り叶えてるのがまた人生の儚さあるんですよ。
銀行システムにエラーは出たけど旦那さんはとりあえず首はつながり,奥さんは自分の思い出に繋がる通り海のキッチンの願い叶えてて。

それを設計した環奈は九藤と分かれて,音楽プロダクションの甚八はただただ闇雲に走っていて、夢を持っていた有紀もCD2枚という記録に悲しんだり救われたり、そして0という数字があらゆる人々の前に立ちはだかる。

ゼロの数字で人間として一番見たくないのが、お金と命の数字。
そのどちらも受け止めなきゃいけない医師2人がねー、しかもそれが本人の数字ではない時ってのはまた別の辛さが伝わってきました。

だけどそんな時に、180ていう数字が出てくる。
私はこれ、見方を変えろってことかなー、と思いました。
数字はいろいろなものを表すけど、何を表しているかって結局はその時の主観でしかないのかなーとか。ゼロになったらなら一から始めよう。て立ち直り方もあるし、一回ゼロにしてみようかとかいうプラスの言葉もあれば大きい数字だからといって決していいわけではない場合もある。

みんながみんな立ち止まっていた時に、四葉が走り出す。この起点はあのダンスの夜の軌跡で、そこからいろんな人を引き寄せていき、最後にはみんなの気持ちを救う大きな奇跡を起こす。

この原動力、そしてそれをうけてみんなが起こす行動の源。

これ、ぜんぶ。誰かを思って行動してるんですよ。
数字に踊らさせ,狂わされ,泣いて、笑って、
そんな人々がみんな愛のために動いていて、その愛が誰かのとまった時間を動かす。

クローバーの葉っぱてハートの形してるもんね‼︎
四つの奇跡であり、軌跡?
(そうなるとあの最初のカフェの四面が伏線だったのかな。またしっかり確認したい!)

数字がお金や時間を表す数量であり単位というのはもちろんなんだけど、もっと……作品的に表すとロマンチックに考えるなら数字とはその人の記憶についてるタブのようなものなんじゃないかな。

だから七菜子はあれだけ楽しく生きている記録を残して、剛のこれからの人生、数字によって引き起こされる記憶が悲しいものにならないようにっていう。
剛は多分,どの数字を見ても公文式の女王を思い出しちゃうくらい七菜子を愛してましたし。

奇跡は偶然起きるけど、奇跡を呼べるのは人間しかいない。そして、そんな人間の人生はどんなふうに数えようか。

私は七菜子のように、愛で数えられたらとても素敵だと思いました。

大好きな作品です。

(seasons of love も、大好きな曲です!)

余談

功労賞をクローバー銀行ATMに捧げたい






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