音と名言
鉄腕アトム以来多くのアニメを見てきた。
連載まんがの多くが
アニメ化されたのも見てきた。
初期のアニメは、手がきのセル画を
一枚ずつカメラで静止画を撮る。
動いているようみせるには、1秒に24枚必要。
30分のアニメを作るためには、
24枚×60秒×30分=43200枚
使い回しをして、シーンを減らしても
相当な労力が必要だっただろう。
1枚1枚撮影をして、つなぎ合わせて
セリフや音楽を入れてアニメにする。
それを毎週、1週間でこなさなくてはならない。
それでも、見ている側は。
キャラの主人公の動きがぎごちないとか、
同じポーズやシーンの使い回しとか、
言いたい放題だった。
昭和のまんがは、アニメになるとイメージが崩れる。
私の率直な感想だった。
だから、話題のまんががアニメ化されてもあまり興味を示さなかった。
本屋で、まんがの単行本に夢中。
平積みの本を立ち読みしていた。
背中から、
流れてきたイスラムともインドともつかぬBGMに
振り返って、ディスプレイに目をやると
無気味に輝く刀一閃
血飛沫が雪原に飛び散る
リズミカルな歌詞が被さって・・・
最初の血飛沫でひいてしまい。
すぐに立ち読みの本に戻った。
「血が飛び散るアニメなんて」
トラウマになりそうなアニメと敬遠をしていた。
どうしたって!
消せない夢も 止まれない今も
誰かのために強くなれるなら🎶
歌詞だけは耳に残っていた。
数日後、とあるベストセラー作家さんが、
「今の時代を移しているアニメ」
「息子に勧められてみたら、ハマってしまいました」
「絶対見た方がいい」
と推薦していたアニメ
「とにかく絵が綺麗だから」
「音楽もいいから」
ここまで激推しのアニメ。
気になってAmazon primeで調べたら、
あった
早速ポチる
と同時に繋がった。
あの本屋さんで背を向けたアニメだった。
「どうする」「やめようか」
と迷うまもなく、
オープニングシーンからひかれていった。
粉雪が舞う中主人公は、血だらけの妹を背負い歩く。
血が出ているシーンだったが、とにかくきれいだった。
自分のアニメの概念が変わった。
どんどん話に引かれていった。
「生殺与奪の権を他人に握らせるな!」
このセリフで、どっぷりハマってしまった。
後にまんがを全巻電子書籍で揃えて熟読しているが、
最初にまんがを見ていたら、ここまでハマっただろうか。
連載の完結が近くなり、毎週コンビニで立ち読みをしていたが、
ページをめくるたびに、キャラクターの声やBGMが脳内再生していた。
「鬼滅の刃」はアニメのもつ魅力を活かした素晴らしい作品だった。
特にBGMの怪しさは、初めて体験するモノだった。
実際、イスラム圏の国の宗教音楽を使ったのか、にすぎていたのか。
その国から抗議が出てBGMが差し替えになったとか。
もちろんまんがも好きだが、精密に描き込まれた絵は、老眼のせいか苦手。
雰囲気を盛り上げるBGMと声優さんの絶妙な言い回しが、
心を揺さぶってくれる。
「鬼滅の刃」アニメもいよいよ完結に向けての映画二部作。
連載と読み比べて楽しみたい。
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