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「モーレツ」が街にあふれていた頃

モーレツ社員
Ohモーレツ!
モーレツに感動している

大阪で万国博覧会の開催が決定した頃。
週刊少年サンデーで「もーれつア太郎」が始まった。
「おそ松くん」からの当然の交代。
マンガの舞台は、八百屋さん。
八百屋さんがマンガの舞台になったのは、
このマンガくらい。
ぐうたらな父親の仕事を
手伝う息子のア太郎は、真面目な働き者。
ある日突然父親が亡くなる。
東京の下町を舞台にドタバタコントが展開される。
しゃべるねこやものしり顔の毛虫、
ストーリーの箸休め的に出てくるカエル。
ギャングのたぬきたち。
個性的なキャラクターが毎回が安心して笑える話や
人情の機微に触れる話を読ませてもらった。

東京の下町情緒は「こちカメ」に。
皮肉ぽくしゃべるねこは、「ポケットモンスターのニャース」に。
しゃべるカエルは、「ど根性ガエル」に。
偶然の一致かもしれないが。

毎週サンデーを買ってくる。
まず、もーれつア太郎。
園田光慶「あかつき戦闘隊」
横山光輝「ジャイアントロボ」
藤子不二雄「パーマン」
手塚治虫「どろろ」
小沢さとる「青の6号」で〆。

サンデーを読み続けた中で、
愛読してきたマンガは、最終回まで一度も
落ちることなく読ませてもらった。
ア太郎で笑い、あかつき戦闘隊で
戦う相手も人間であることを教えてもらった。
ジャイアントロボで、人間がロボットを
コントロールする危うさを知り、
パーマンのコピーロボットは、本当に欲しかった。
どろろは、百鬼丸が自分の身体を
取り返すまで読みたかった。
青の6号は、潜水艦同士の戦闘に息をのんだ。

毎日毎日飽きもぜずサンデーを読み込んでいた。
一冊のマンガ本に、ギャグからロボット、
妖怪もの、コミックヒーロー、潜水艦や戦記物。
内容もモーレツだった。

最終回まで落とさずに描き続けたマンガ家さん
担当した編集者さん
印刷、発行に関わった人たち。
週刊マンガ雑誌には、たくさんのモーレツが詰まっていた。

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