『未来』4月号掲載7首

本心を嘘に隠してやり過ごす朝はまたもや嘘をつく    
 雨

屋上でアステリズムを見上げている星のポリフォニーが響き渡る

努力(コナトゥス)を心掛けつつ今日もまた職場へ向かう変わらぬ朝(あした)

祝福をされることはないそれでも砂漠の日々を生き抜いていく

夜もまたひとつの太陽だと知ったこれでまた私は生きていける

宇宙の風よあなたの魂を呼び覚ませ私はあなたとともに在りたい

名が名が刻まれたはるか遠くの墓標にはまだ行けず雪が降り続いている