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コロナウイルス、パンデミックの始まり (2020年4月)


〈4月1日〉


世界の死者が4万人超。
米ジョンズ・ホプキンス大学によると4月1日午後4時現在で、世界全体の新型コロナウイルスによる死者は4万2345人となった。
最多はイタリアで1万2428人、続いてスペイン8464人、アメリカ4081人、フランス3532人、中国3310人と続く。



文科省は1日、3月24日に出した臨時休校の実施の指針を改定し、学校再開する場合の工夫として、時差通学や分散登校、教職員の時差通勤を検討することを示した。
文科省は2月28日、全国すべての小中高学校と特別支援学校について3月2日から春休みまで臨時休校を要請し、全国のほとんどの学校が休校した。政府は3月20日に全国一斉の休校要請はしない方針を決め、同24日には、自治体ごとに学校の再開を判断するガイドラインを公表していた。
そのうえで、文科相は首都圏や関西など新型コロナウイルスの感染拡大した地域では、臨時休校の継続も視野に入れるべきだとの見解を示した。
都知事は、都立校の休校を連休末日まで延長する方針を示した。



安倍首相は1日、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、洗濯しても繰り返し使える布マスクを5千万ある全世帯に2枚配る方針を示した。



専門家会議「5都府県、抜本的対策を」。
新型コロナウイルス対策を検討する政府の専門家会議は1日、感染者が急増する都市部を中心に、爆発的な患者増加(オーバーシュート)が起こる前に医療現場が機能不全に陥ると予想されるとして、早急な対応を求めた。
感染状況を3地域に分けて対応する考えを示し、軽症者は自宅療養や他の施設での宿泊も選択肢とすべきでとした。
また、大きく拡大している地域は学校の一斉休校も選択肢の一つだとした。



日本医師会、危機的状況宣言。
国内の医療現場が危機的な状況にあるとして、日本医師会は1日、「医療危機的状況宣言」と題する文書を発表した。
あわせて政府に対して特措法に基づく緊急事態宣言を出すよう求めた。
宣言は、「一部地域では病床が不足しつつある」とし、これ以上の患者増加は現場の対応力を超えると指摘。
「感染爆発がおこってからは遅く、今のうちに対策を講じなくてはならない」とし、国民に健康管理の徹底や感染を広げない対策への協力を求めた。

(以上2020年7月10日 記述)


  〈4月2日〉


経済対策に大企業向けの出資枠1000億円超。政府は、日本政策投資銀行(DBJ)を通じて大企業向けの出資枠1000億円規模を設けることが2日わかった。
1社あたり数十億円から数百億円の規模で、議決権をもつ普通株ではなく優先株での出資などを想定している。



軽症、病院外施設で療養。
厚労省は軽症者や無症状の人については病院以外の施設での療養を容認し、入所対象者などの基準を示した。
施設の入所者については、地域の軽症者の数を踏まえて
▽高齢者と同居している軽症者
▽医療従事者や介護職員など高齢者と接触する人と同居している軽症者を優先するとした。

(以上2020年7月10日 記述)


  〈4月3日〉


世界の感染者が100万人を超えた。
死亡者数は5万人を突破した。ニューヨーク州のクオモ知事は3日記者会見で、1日の死亡者数が562人で過去最悪となったと明らかにした。
全米の死者累計は6921人、感染者数は26万人を超えた。



米、マスク着用推奨。
CDCが新指針を公表し、食料品店や薬局など人と距離をとるのが難しい場所では「顔を覆う布を被ることを勧める」とした。
方針変更をし、健康な人でもマスク着用を勧めるのは「無症状でも会話やせき、くしゃみを通じて人にうつすことがあるとの研究結果が出てきたため」だ。
健康な人のマスク使用を進めてこなかったWHOも3日、感染拡大を抑える効果を認める姿勢を示した。



米国で大手企業が、新型コロナウイルスの感染を防ぐマスクやフェースシールドの生産に相次ぎ乗り出している。
トランプ政権は感染を抑えるためマスクの着用を進めており、需要が急拡大すると見込まれている。
既存の工場ラインを転用できる製造業だけでなく「専門外」の航空(デルタ航空)や石油メジャー(エクソンモービル)の企業も子会社などを使って臨時生産を始めた。



ヤフーは3日、利用者データの分析結果を政府に提供すると発表した。
3月末に政府が米グーグルやヤフーなどに各社に協力を要請して以降、応じることを公表したのは初めてだ。
提供するデータは検討中だが、プライバシーに配慮し、個人が特定できない集団データに加工するという。



政府・与党が、所得減が基準を超えた世帯に30万円給付の枠組みを決めた。
安倍首相は3日、首相官邸で自民党の岸田政調会長と会談し1世帯当たり30万円とする意向を伝えた。
7日にも現金給付を柱とした緊急経済対策を閣議決定する。



(筆者の当時のコメント)

緊急事態宣言が出される前の慌ただし流れが続いたが、政府のリーダーシップが発揮されていない。
専門家会議のメンバーが対応策を出したり、医師会が医療危機的状況宣言を出したり混乱している。
政治が主導しなくてはならないが、安倍首相が出したのがマスク配布である。
これを見ていらないという人はなかったが、今これを総理が最初にいうのか、という人は多かったのではないか。

(以上2020年7月10日 記述)


〈4月4日〉


世界で死者6万人を超えた。
米ジョンズ・ホプキンス大学によると4日午後10時時点の新型コロナウイルスの死者が6万人を超えた。
死者の最多はイタリアの1万4681人だった。



東京都118人が感染。
1日で最多で、このうち81人の感染経路が不明であった。
都内で感染確認がされたのは累計で900人に迫り、4日に入院中の人は817人である。
都は6日までに900床の病床を確保する方針。
1日で100人を超える規模で新たに感染者が確認されると、病床は逼迫するとみられる。
都は週明け以降、軽症者はホテルに滞在してもらう運用を始める方針である。



大都市の小中 休校延長。
週明けに迎える新学期について、東京都心や大阪、横浜などの大都市部の公立小中学校が休校措置を延長することがわかった。



米グーグルは3日、スマートフォンなどを通じて集めた位置情報を活用し、新型コロナウイルス感染拡大を受けた各国の外出制限の取り組みを分析した報告書を公表した。
普段と比べた職場に来る動きで、日本はわずか9%減で、米国(38%減)、イタリア(63%減)と大きく差がでた。

(以上2020年7月11日 記述)


  〈4月5日〉


世界の感染者120万人。
米ジョンズ・ホプキンス大学によると5日午後6時、世界全体の感染者数は120万人を超え、死者は6万4千人に達した。
米国に次いで感染者が多いスペインやイタリアでは感染拡大のペースが鈍化し、厳格な外出規制の効果が出てきた可能性がある。



小池都知事は5日、「国が緊急事態宣言、躊躇なくとおっしゃっていただいている。しっかりとご判断いただいて、早期に決断していただきたい。」と国に対して、緊急事態宣言発令を促す発言をした。



専門家のコメントとしては、
「まん延期に近づいている。・・国は早めに緊急事態宣言を出した方がいい」(濱田篤郎)、
「緊急事態宣言は対策の一つであるが、準備不足の導入は混乱を招き、効果を落とす」(和田耕治)。

(以上2020年7月11日 記述)


  〈4月6日〉


安倍首相は6日、政府の新型コロナウイルス感染症対策本部の会合で、7日にも緊急事態宣言を発令すると表明した。
都市封鎖はしないが、外出自粛の要請はする。
対象区域は7都道府県で、5月6日までの期間とする。



オンライン初診、期間限定で解禁。
政府は、スマートフォンなどを使って自宅で診療を受けることができるように規制を緩和することを決めた。
医療機関での感染を防ぐ目的で、感染が収まるまでの期間限定の措置。



世界の死者累計7万人超。



英首相、集中治療室に。
新型コロナウイルスに感染し、病状が悪化したジョンソン英国首相が6日夜、集中治療室(ICU)に移った。
回復に時間がかかるおそれもあり、感染防止策の陣頭指揮は当面、ラーブ外相に託された。

(以上2020年7月11日 記述)


  〈4月7日〉


安倍首相は7日、政府の新型コロナウイルス感染症対策本部で特別措置法に基づく緊急事態宣言を発令した。
感染が拡大している東京、神奈川、埼玉、千葉、大阪、兵庫、福岡の7都道府県が対象で実施期間は7日から5月6日まで。



安倍首相は対策本部で「本日午前中に開催された基本的対処方針等諮問委員会において、
新型コロナウイル ス感染症については、
①肺炎等の重篤な症例の発症頻度が相当程度高く、国民の生命 及び健康に著しく重大な被害を与えるおそれがあり、かつ、
②感染経路が特定できな い症例が多数に上り、かつ、急速な増加が確認されており、医療提供体制もひっ迫し てきている、とされました。

このような状況について、全国的かつ急速なまん延による国民生活及び国民経済に 甚大な影響を及ぼすおそれがある事態が発生したと判断し、改正新型インフルエンザ 等対策特別措置法第 32 条第 1 項の規定に基づき、緊急事態宣言を発出いたします。

緊急事態措置を実施すべき期間は、本日、令和 2年 4 月 7 日から 5 月 6 日までの 1 か月間とし、実施すべき区域は、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、大阪府、兵庫 県及び福岡県の 7 都府県とします。」と述べられた。



安倍首相は7日夜、記者会見し「もはや時間の猶予はないとの結論に至った。・・国民生活、国民経済に甚大な影響を及ぼす恐れがある。経済は戦後最大の危機に直面している。」と強調した。



事業総額108.2兆円という過去最大の経済対策が7日、閣議決定された。
現金給付や資金繰り対策が柱となる。
経済の打撃を抑え、雇用を維持する目的で巨額の支出となった。



中国は7日、前日6日中国本土で新型コロナウイルスの感染による死者がゼロになったと発表した。
全国的な統計の発表が始まった1月22日以来初めて。
中国はこれまで、3331人がなくなっているが、その8割が最初に感染が拡大した湖北省武漢市が占めている。



(筆者の当時のコメント)

いよいよ緊急事態宣言が出された。
地域を絞って出されたのはいいが、外出自粛である。
法的な根拠がないので都市封鎖のようなものはできないが、自粛で生活のかかっている飲食店などの経済的打撃をどうするのか、課題である。
もちろん一部お金が支給されるが、日銭を回してやりくりしている飲食業にとっては到底足りない。
中国は全土で死者ゼロであり、ほぼコロナは終息したようだ。欧米や日本との明暗が分かれた。

(以上2020年7月11日 記述)


〈4月8日〉



武漢封鎖を解除。
中国当局は8日、湖北省武漢市で事実上の都市封鎖を2カ月半ぶりに解除した。
国内の航空路線や高速鉄道が再開した。



世界で新型コロナウイルス感染による死者が8万人超となった。
感染者数は150万人を超えた。



接触8割削減に向けて。(底流に英論文)
新型コロナウイルス対策の緊急事態宣言で「他人との接触を8割削減する」目標が打ち出され、東京都など7都道府県で8日、外出自粛措置が始まった。

英国の研究グループが打ち出した政策と狙いは同じで、患者の爆発的増加を食い止める唯一の方法だ。
英国インペリアル・カレッジ・ロンドンの専門家チームが3月半ばに発表した論文が戦略決定に大きな影響を与えている。
政策の強さに応じ「介入なし」「緩和戦略」「抑制戦略」の3つを提示。
介入なしは、国民の多くが感染に対する免疫をもつまで放置する考え方。
緩和戦略は、リスクの高い70歳以上の高齢者を優先して守りイベントを自粛するなど流行を緩やかに抑え、抑制戦略は他人との接触を減らし学校閉鎖など厳しい対策をとる。

英国政府は当初、厳しい行動制限はせず経済的な影響をできるだけ抑える対策でのりきろうとした。
しかし感染者や亡くなる人が続出し、ジョンソン首相が感染する事態に陥った。
「対策を取らなかった場合、8月までに約51万人が死亡する」と予測したこの論文が一気に戦略転換を促した。
医療崩壊を起こさないためには抑制戦略を採用するしかなく、その場合「死者を8700~3万9000人にとどめられる可能性がある」と指摘した。その前提条件が「接触を減らす割合は75%」だった。

日本もこの戦略が必要と判断した。
これまでの調査から感染者1人が他の人にうつす人数は2~3人といわれている。
これを1人以下にすれば急速な感染拡大を抑え込める。

1人の患者が2.5人にうつすと仮定して計算すると、削減の割合は6割という数字が出る。
北海道大学の西浦教授は厚労省クラスター対策班の公式ツイッターで「社会全体で感染を防止するため、より大きめの8割に設定した」し解説している。

(以上2020年7月12日 記述)


  〈4月9日〉


IMFのゲオルギエバ専務理事は9日、「新型コロナウイルスで、2020年の世界経済は大恐慌以来のマイナス成長になる」と指摘した。
世界経済は8兆ドルの財政出動を用意しているとし、21年には「部分的に持ち直す」と主張した。
IMFは14日に世界経済見通しを改定する。



国内の新型コロナウイルス感染者が5000人を超えた。
新たに感染が確認されたのは529人と一日当たり最多となった。
東京で181人、大阪で92人である。

(以上2020年7月12日 記述)


  〈4月10日〉



東京都の小池知事は、10日の記者会見で11日から5月9日まで休業要請をする。
娯楽施設や要請に大学、劇場などが対象。
実効性を高めるため要請に応じた中小の事業者に1店舗当たり50万円の「協力金」も給付する。
飲食店には休業は要請しないが営業を午前5時から午後8時とし、酒類の提供は午後7時までとする。



オンライン初診、13日から。
厚労省は10日、新型コロナウイルスの院内感染を防ぐため、初診患者へのオンラインや電話での診療が週明けの13日から始まると発表した。
新型コロナウイルスが収まるまでの期間限定で、医療機関の受診歴の有無にかかわらず認める。
公的医療の対価として診療報酬は2140円とし対面の時に比べ4分の3となる。



WHO 2次感染、患者の2割から。
WHOの緊急事態対応を統括するマイク・ライアン氏は10日、記者会見で、日本の新型コロナウイルスのクラスター調査から、患者の2割からしか2次感染を起こしていないことが分かったと説明した。
ライアン氏は「日本はクラスターを非常に体系的に調査している」と評価した。
日本は患者の隔離や寛政経路の追跡などができており、「感染がどのように広がるか、有益な情報を多く得た」と語った。

(以上2020年7月12日 記述)


  〈4月11日〉



出勤7割減、7都道府県で。
安倍首相は11日、緊急事態宣言の対象7都道府県の全事業者にオフィス出勤者を最低7割削減するよう要請した。
また、全国の繁華街で接客をともなう飲食店への出入り自粛も呼びかけた。



救急医療「危機的状況」。
日本救急医学会と日本臨床救急医学会は11日、新型コロナウイルス感染症の対応で救急医療体制が危機的状況にあり、他の救急患者の治療に支障が出ていると指摘する声明を出した。
発熱や呼吸器症状を訴える患者を受け入れる病院が少なくなっており、肺炎の疑いのある患者は救命救急センターで受け入れざるを得ないと指摘した。



死者数で米国が2万人を超え、世界最多に。



英国ではエリザベス女王が11日、イースターの12日を前に音声メッセージを公表した。
「われわれが新型コロナウイルスに負けないことは分かっている」と強調した。
女王は、5日にも異例の特別演説を発表。
国民に外出規制などを守るよう「自制と覚悟」を求め、難局を乗り越えるため精力的な発信を続けている。

(以上2020年7月12日 記述)


  〈4月12日〉


韓国 回復後に再陽性111人。
韓国の保健当局は12日、新型コロナウイルスの感染者で、いったん回復してから再び陽性と診断された人が111人に上ると発表した。
体内のウイルスが再活性したか、新たに感染した可能性があるという。



英国首相が退院。
英政府は12日、新型コロナウイルスに感染して治療中だったジョンソン首相が退院したと発表した。



(筆者の当時のコメント)

8割削減の目標が出された。
これは都市封鎖でもしない限り到底達成できない目標だ。
英国の75%と整合性のある数字だ。
しかし英国は当初、集団感染のような対応をとった経緯があり、状況は異なる。
政府の危機対応として、科学者が単にシミュレーションの結果を説明するだけの記者会見はいかがなものか。
科学者は科学に裏付けられた選択肢を示し、それを政治家が国全体として総合的に実現可能な形で提示していく。
そうしないと、このような未曽有でかつ不確かな危機のなかでだれがどう対応したか、結果とその責任など後で日本として検証できない。

(以上2020年7月12日 記述)


〈4月13日〉


中野江古田病院92人陽性。
新型コロナウイルスの感染が拡大している。
東京都中野区の中野江古田病院で13日までに92人の感染が確認された。同病院は感染症指定病院ではなく、一般病院としてコロナ患者を受け入れる協力病院でもない。
1日に病院側から保健所に相談があり、4日に患者ら5人の感染が確認された。
その後医師らへの拡大も判明し、12日に87人の感染が確認された。
医療機関での集団感染が後を絶たない。

永寿総合病院(東京・台東区)では13日までに184人の感染が確認された。
同病院も指定医療機関や協力病院ではなかった。
都内で初期に発生した屋形船のクラスターの関係者が関わった可能性が指摘されている。

永寿総合病院からは慶応病院(東京・新宿区)に患者が転院した。
コロナとは無関係の治療での転院だったが、後にコロナ感染が判明し、慶応病院でも研修医らに感染が広がった。
感染者と認定されないまま人が移動し、様々なルートで医療機関に感染を広げる事例が頻発している。

(以上2020年7月13日 記述)


  〈4月14日〉


IMF、マイナス3%成長予想。
新型コロナウイルスの感染拡大で世界経済が縮小の危機にある。
移動制限などにともなう経済損失は500兆円を超す可能性もある。
IMFは14日公表した世界経済見通しで、2020年の世界経済の成長率をマンナス3.0%へ下げた。



自民党の二階幹事長は14日、2020年度の第2次補正予算案の編成を念頭に、国民への一律10万円の現金給付を政府に要請する考えを示した。



米、WHO拠出金を停止。
トランプ大統領は14日記者会見で、新型コロナウイルスの対応が中国寄りだと批判し、WHOへの資金拠出を当面の間停止すると表明した。

(以上2020年7月13日 記述)


  <4月15日>


一律10万円給付、公明要請。
安倍首相は15日午前、公明党の山口代表と会談。
首相は「補正予算を速やかに成立させたうえで、方向性をもってよく検討したい」と応答した。
公明党は政府が7日に決めた新型コロナウイルスの緊急経済対策にも1人10万円の現金給付を盛り込むよう求めていた。



接触8割減徹底呼びかけ。
新型コロナウイルスの感染拡大に対して、何も対応策をとらない場合、国内では重症者が約85万人以上に上り、半数が亡くなる恐れがある。
15日に試算を公表した厚生労働省のクラスター対策班の西浦北海道大学教授は「感染者が増えれば重症者が増える。」とし、「人と接触の8割減を徹底してほしい」と強調した。
西浦教授によると、飲食店で向かい合って会話しながら食事をすると相手の細かいつばが食べ物に入って感染する恐れがある。
海外では会話しながら30分ほど一緒に食事して感染した例がある。



俳優の石田純一さんがコロナに感染。
石田さんは10日に仕事で沖縄を訪問しており、翌日に倦怠感があり、14日に病院に入院後、感染が確認された。



韓国で総選挙、新型コロナウイルスの感染拡大を抑えた文政権の評価から与党が圧勝した。
議席の6割を獲得し単独採決可能となった。
革新系政党が単独で過半数を獲得したのは2004年の総選挙以来である。

(以上2020年7月13日 記述)


  〈4月16日〉


全国に緊急事態宣言。
安倍首相は16日、緊急事態宣言を全国に広げると表明した。
都市部から地方への人の移動などで感染が全国にまん延する恐れがあるためだ。
東京など7都道府県と同様、期間は5月6日まで。



国民一律10万円給付へ。
政府・与党は16日、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、国民1人あたり10万円を支給することを決めた。
所得制限は設けない。
生予算を組み替え、減収世帯に30万円を支給する措置は撤回する。
政府は7日に補正予算を閣議決定し20日にも国会に出す予定だ。



トランプ大統領は16日、新型コロナウイルスで取り入れてきた外出制限を緩め、経済活動の再開に向けた指針を公表した。
感染者の少ない地域から経済活動の再開を3段階で順次進める指針を策定した。
指針は新型コロナウイルス感染者が14日間、減少傾向にあるなど一定の判断要件を満たせば経済を再開する「第1段階」を始められると明記した。
十分な対人距離を確保できれば店内での飲食や映画館、ジムの営業を認める。
もう一度要件を満たせば「第2段階」に移り、学校やバーを再開する。
「第3段階」ではほぼすべての活動を認める。
中西部オハイオ州は16日、5月1日から再開ると表明。
ただ、外出制限の緩和判断は州が最終的に判断する。

(以上2020年7月13日 記述)


  〈4月17日〉


安倍首相は17日、新型コロナウイルスに関する緊急事態宣言の対象を全国に広げたことを巡り記者会見し、大型連休に向けさらなる自粛を求めた。
10万円給付に方針を変えたことについては、「もっと早く決断しておけばよかった。
私自身の責任であり,おわび申し上げたい」と陳謝した。



武漢の新型コロナウイルスの死者数を1290人追加することを発表。
訂正理由として、自宅で死亡したり、報告漏れやミスがあったとしている。



死者 世界で15万人超。
米ジョンズ・ホプキンス大学によると17日午後6時時点で死者が15万3千人を超えた。
米国や中国で集計を見直した結果、死者は前日に比べ1万人増えた。
米ニューヨーク州、メリーランド州、オハイオ州などの当局がこれまで統計に含めていなかった新型コロナウイルスによる死亡の疑われるケースについても死亡者数に加え始めたという。



米一部の州で店舗再開へ。
南部テキサス州やフロリダ州は17日に店舗の営業を再開すると表明した。



コロナ治療 診療報酬2倍。
厚労省は17日、新型コロナウイルスに感染者した重症患者の入院治療にあたった医療機関が受け取る診療報酬を倍増させると決めた。
集中治療室(ICU)の場合は入院料を1日16万円~28万円程度に引き上げる。
18日から感染が収まるまでの間、適用する。
新型コロナの入院治療の場合は自己負担が発生しない仕組みは維持する。



厚労相は17日、新型コロナウイルスの流行状況を把握するため、抗体検査に着手すると表明した。
月内にも始められるように準備を進めており、対象地域や規模を詰める。


(筆者の当時のコメント)

緊急事態宣言が全国に拡大した。
このタイミングで現金給付の内容が迷走したのは大きな問題だ。
政府内で英知を集約した形がとれていない証拠だ。
とかくこの政権は官邸主導だということが言われているが、この弊害がよりによってこの危機の時に噴出したことになった。
難しい話ではない、いろんな選択肢があり、それぞれメリット、デメリットがある。それを決めるのが政治である。
関係する人たちの政治的調整ができないまま閣議に諮ったということだ。

 (以上2020年7月13日 記述)


 〈4月18日〉


治療薬開発 急ピッチ。
製薬会社は既存薬を転用することで開発期間を短くし、早期の市場投入を目指している。
回復した患者の血液成分を使った治療法(血漿療法)も試されており、既存の医療技術・手法の掘り起こしも進む。
世界で650件の治験が登録されている。



感染国内で1万人を超える。
18日、コロナウイルス感染者が1万人を超えた。
東京で同日新たに181人の感染が確認されるなど増加のペースが高水準だ。
5千人を超えたのは4月9日で、そこから9日間で倍増した。



無利子融資 最速来月半ば。
新型コロナウイルスの影響で苦しむ企業への民間金融機関による実質無利子融資の実行が遅れている。
最速で5月半ば以降になる見込み。
前提となる政府の補正予算案の成立が遅れる見通しのほか、転用する都道府県の融資制度の修正が必要となる場合もあるためだ。



緊急事態宣言で変わる人出。
7日に緊急事態宣言が発令された7都道府県のうち東京、大阪、福岡の移動データを日本経済新聞が分析した。
平時とくらべ7割以上減少する地区がある一方、公園や物流拠点の周辺では増えている地点もあった。
NTTドコモ子会社ドコモ・インサイトマーケティングが500平方メートルごとに算出している滞在推計人口のデータを分析。
目立つのは、ビジネスエリアでは有楽町1丁目周辺が70%減、駒沢オリンピック公園近辺34%増などである。



血漿療法、月内にも試験。
この療法は北里柴三郎博士が世界で初めて確立したもの。
国立国際医療センターが早ければ4月中に試験的な治療を試みる方針だ。



3月3連休後 感染急増。
3月の3連休後はそれ以前と比べると、60代以上は2.7倍だが、50代以下は5.9倍に急増している。
症状が軽いか、無症状の人々が感染を一気に広げたとみられる。
専門家は「緩んだ3月半ばの結果をいま受け止めている形」と指摘。



厚労省のクラスター対策班メンバーの押谷仁東北大学教授は「中国から流入した第1波が収まらないうちに、欧州、エジプト、米国などから300人以上感染者が流入し、第2波が始まった」と指摘。
「見えない感染が広がるなか、多くの人の気が緩んだ3月半ばの1週間の結果をいま受け止めている」と分析する。



東京都は18日、都立墨東病院の入院患者や看護師ら11人が新たに新型コロナウイルスに感染したと発表した。
同病院での患者数は累計で23人になる。

(以上2020年7月14日 記述)


  〈4月19日〉


自治体向け臨時交付金。
西村経財相は19日、新設する地方自治体への臨時交付金を知事の休業要請を受け入れる事業者への支援金に使うことを認めると明らかにした。
総額1兆円で創設する「地方創成臨時交付金」を協力金に充てる。



コロナ病床、全国で1万床。
日本経済新聞調べによると、治療が必要な重篤・重症者や中等症向け病床数を43都道府県に聞いたところ、全国で1万床あった。
病床数、感染者数とも1万と拮抗しているが、国立国際医療研究センターの大曲センター長によると感染者のうち入院が確実に必要なのは2割という。東京都の感染者は3000人で、軽症者が多くが入院している。
都は病床を2000床まで増やしてきたが、ホテルへ軽症者の移送を進め、重症者などが病院で治療を続けられる余地を生み出す努力を続けている。

(以上2020年7月14日 記述)


  〈4月20日〉


輸出3月11.7%減。
財務省が20日に発表した3月の貿易統計速報によると、輸出額は6兆3578億円、前年同月で11.7%減となった。下げ幅は3年8か月ぶり。
米国やドイツ向け自動車輸出が落ち込んだ。



ニューヨーク州のクオモ知事は19日、新型コロナウイルスの抗体検査を始めると表明した。
20日から1日2000人のペースで検査を始め、市民の免疫状況を調べる。
ニユーヨーク州は新規感染者数が約6千人と4日連続して減少した。



一人あたり10万円の給付を盛り込んだ補正予算案を20日午後の臨時閣議で決定した。
事業規模は117兆円で、19年度補正予算の未執行分を含めた財政支出は48兆円と過去最高になる。



コロナ濃厚接触の定義変更。
20日、国立感染症研究所は新型コロナウイルスの患者から感染したリスクのある「濃厚接触者」の定義を変更した。
接した時期を患者の「発症日以降」から「発症2日前」に早めた。
距離については「手で触れることができる範囲(目安として1メートル)の距離で、必要な感染予防策なく、患者と15分以上の接触があった者」とした。
マスクには不織布のサージカルマスクだけでなく布マスクも含まれるという。

(以上2020年7月14日 記述)


  〈4月21日〉


ニューヨーク原油、初のマイナス価格。
20日に1バーレルマイナス37.63ドルまで急落したニューヨーク原油先物の期近5月物は日本時間21日一時1ドル台に戻った。
だが、同日夕には再びマイナス圏に沈んだ。
米原油市場で起きた前代未聞の投げ売りの原因は、米国内の石油貯蔵能力が限界に近づいていることだ。
未曽有の供給過剰が背景にある。



都立墨東病院 救急を停止。
墨東病院は21日、医師や入院患者ら12人が新たに新型コロナウイルスに感染したと発表した。
同病院での感染者は計39人。感染拡大を受け、同日より救命救急センターの受け入れも当面停止した。
都によると、同病院は墨田区、江東区、江戸川区を含む医療圏での唯一の救命救急センターで、命に関わる重症患者に対応する「3次救急」を担う。
同センターの年間受け入れ数は約2千人。
新型コロナウイルスの感染者の受け入れは継続するという。

(以上2020年7月14日 記述)


  〈4月22日〉


政府の専門家会議は22日、緊急事態宣言から2週間の効果などを協議した。
人と人の接触を8割減らす目標は達成できていないと分析。
テレワークの進捗が遅いことなどを理由にあげた。
大型連休を控え旅行や帰省などで全国的に感染が広がることを強く懸念した。
分析に使ったデータはNTTドコモやグーグル、鉄道事業者などが持つ人の動きに関するデータ。
緊急事態宣言の発令前後では、娯楽施設の利用者が30%から50%減った一方、主要駅付近の人口密度の減り方が夜より昼の方が小幅にとどまっていることが判明した。



首相「オンライン帰省を」。
安倍首相は22日、感染拡大を防ぐため、大型連休の外出自粛を改めて要請した。
ビデオ通話を使った「オンライン帰省」を呼びかけた。



宿泊施設に休業要請も。
政府は23日、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、大型連休中は行楽目的の宿泊施設に休業を要請できると各都道府県に通達を出した。
知事が休業要請をする際のガイドラインも示した。
正当な理由がなく従わない場合、管理者に要請・指示を出したうえで施設名や住所を公表する。
遊覧船やケーブルカーも休業要請ができる対象にした。



休業要請、37都道府県で。
22日時点で店舗や施設の休業要請は37都道府県に広がっている。
このうち9割が「協力金(支援金)」などの支給で支援する。
財源不足に悩む地方側の声を受け、政府が創設する「地方創成臨時交付金」を協力金に使えることになった。



都の休業協力金は、休業した施設や店舗が1か所の場合50万円、2か所以上は100万円が支給される。
対象は飲食店、映画館、学習塾、スポーツクラブなど約13万の中小企業で、4月10日まで営業しており、4月16日から5月6日まで休業や時間短縮営業することなどが要件だ。
支給は5月7日以降に指定口座に振り込むとされている。



(筆者の当時のコメント)

休業要請が出され、それに合わせ休業協力金も出されることになった。
都会では当然それだけでは足りない。
それによって閉店をやむなくされたところも出てきている。
要請であり、強制でないという理屈は日本では通用しない。
市民による自粛の圧力があるからだ。
ここは後でよく議論すべきだと思う。

(以上2020年7月14日 記述)


 〈4月23日〉


コロナ検査-結果まで1週間。
日本経済新聞の調べによると、PCR検査の体制が感染者の拡大傾向についていけない実態がわかった。
検査の実施が滞っており、発症から陽性が確定するまでの期間が1週間と長期化し始めた。

7日移動平均で4月18日時点が7.3日と4月初旬から1.8日延びた。厚労省は重症化する人は発症から7日以降に肺炎症状が悪化するという。
4月中旬以降、PCR検査の実施は全国で8000件前後が続く。
うち民間検査会社の受託は2000件ほどで、残りは国立感染症研究所や地方衛生研究所などの公的機関だ。
民間検査数は2月下旬まではゼロだった。
みらかホールディングスなど国内主要検査会社の検査能力は1日やく4000件とまだ余裕がある。
各自治体の指定病院は、検査を民間ではなく地方衛生研究所に委ねる傾向が目立つ。
「感染症は国が担うものだとの意識が強い」(検査会社)。
長野県では県が優先度に応じて民間か行政佳の検査委託先を決める方針だが。
こうした調整に乗り出す自治体はまだ少ない。
安倍首相は6日、PCR検査を1日2万件にすると表明したが、進捗が遅く政府でも危機感が高まっている。



買い物「3日に1回に」。
小池都知事は23日、新型コロナウイルスの感染拡大防止策として、スーパーの混雑緩和策を公表した。
買い物は3日に1回程度とするよう都民に求め、高齢者など外出困難な人専用の時間の設定などスーパー側にも協力を呼びかけた。



岡江久美子さん死去。
俳優の岡江久美子さんが23日午前5時20分、新型コロナウイルス感染による肺炎のため死去した。
企業人やタレントら、著名人が相次ぎ新型コロナウイルスの感染で亡くなっており、社会に感染への警戒感が広がっている。



ニューヨーク州、抗体13.9%。
ニューヨーク州のクモオ知事は23日、州40か所で無作為に3000人に抗体検査を実施した結果、13.9%に抗体が確認されたと発表した。
ニューヨーク市では、抗体がある人の比率は21.2%と2割を超えた。

(以上2020年7月15日 記述)


  〈4月24日〉


決算、コロナの影響緩和(引当金や減損 世界で柔軟対応)。
日米欧の当局が、会計基準を柔軟に運用できるように動き始めた。
新型コロナウイルスの感染拡大で、厳格に基準を適用すると、金融機関や企業の決算が極端に悪化する可能性がある。
将来の価値を過度に悲観的に見積もらなくてもいいようにし、経済収縮の悪循環につながることを防ぐ。
損失に備えた引当金や帳簿価値を減らす減損などによって、資本が目減りすることを抑え、銀行融資や企業の資金調達を円滑にする。



パチンコ店の休業徹底。
営業継続中のパチンコ店に休業を求める動きが首都圏で加速している。
東京都が個別店舗への電話要請を始めたほか、千葉県や神奈川県も働きかけを強める方針を表明した。
休業に応じない場合、各都県とも施設名の公表に踏み切る構えだ。

小池都知事は24日、休業要請に応じず営業を継続しているパチンコ店の店名を28日にも公表する方針を明らかにした。



米、死者5万人を超す。
米ジョンズ・ホプキンス大学によると米東部時間22日午後2字30分時点、世界の感染者数は278万人に達し、感染者が最も多い米国では死者が5万人を超え、全世界の死者も20万人に迫る。



(筆者の当時のコメント)

PCR検査が数少なく、時間がかかる。
不思議なのはほかの国がなぜ日本より多くできているのか。
先進国だけでなく、日本より明らかにインフラが進んでいないと思われる国でも。
PCR検査の充実は、今始まったことではなく、先の10年前のインフルエンザの流行時の今後の対応でも上げられていた。
各国はそれを踏まえていた。
日本人は忘れやすい、近頃はそれを政権サイドで逆手にとっているという。忘れてはならない。

(以上2020年7月15日 記述)


〈4月25日〉


休業手当、国が全額補助。
厚労相は25日、雇用調整助成金を拡充すると発表した。
休業している中小企業が前年の賃金の100%の水準の休業手当を支払う場合、国が全額を補助する。
全国に約360万社あるとみられる中小企業のうち、緊急事態宣言後の自治体の休業要請に応じた企業が対象となる。



「大型連休」スーパー・公園に家族連れ。
東京都が外出自粛を呼びかけた「ステイホーム週刊」の初日になる25日、事実上の大型連休が始まった。
都心から地方や行楽地に向かう人の流れは2週間前より減ったが、公園や商店街など住宅地近くの密集は抑えきれていない。
帰省客が利用する各新幹線の自由席の乗車率は25日、いずれも10%以下と低調で東京駅を出発する山形新幹線では乗車率が0%の列車もあった。



遠隔診療対応1万機関。
厚労省はオンラインや電話で遠隔診療を実施する医療機関のリストをホームページで公表した。
25日時点で、全国で1万超の医療機関を掲載している。
都道府県では東京が1059機関。
初診診療も期間限定で認められたが、遠隔診療を行うところでは約5割が初診診療も対応している。
受診の手順も公開した。
まず、電話やスマートフォン、パソコンで保険証の情報を病院に伝えたうえで事前に予約する。
受診時に病院から電話が架かってきたり、専用システムに接続したりして、本人確認のうえで医師に症状を説明する。
薬が処方される場合は、自宅近くの薬局に処方箋が送られ、服薬指導を受けることもできる。
支払いは銀行振り込みやクレジットカード、電子決済などで行う。

(以上2020年7月15日 記述)


  〈4月26日〉


死者、世界で20万人超。
米ジョンズ・ホプキンス大学によると米東時間25日夕(日本時間26日朝)時点、新型コロナウイルスによる世界の死者は20万人を超えた。
死者数は半月で倍増した。
最多は米国で5万3千人強で、フランス、英国が続く。
一方中国の武漢市では入院中の患者はゼロになった。
欧米では検査体制を充実させて感染者をコントロールできる水準に抑えつつ、経済活動の段階的な再開に踏み切る国も出てきた。
ドイツは20日から中小の商店を順次再開した。
再生産数が1未満になったことが決定打となった。
新興国では収束の見通しが立たないうちに貧困層の生活困窮などを理由に制限を緩和する動きが出てきている。
南アフリカは23日、3月中旬から実施している全土封鎖を5月1日から緩和すると発表した。
エジプトは24日、3月25日から実施している夜間外出禁止時間を短縮した。
貧困層の雇用やラマダンのための買い物に配慮した。
「見切り発車」の緩和はさらなる感染の拡大につながりかねない。



イタリアのコンテ首相は26日、5月4日から州内であれば人の移動を許可すると表明した。
イタリアは3月10日より全土で外出を原則禁止してきた。



英首相、26日職務に復帰するため首相官邸に戻った。
英国では25日に新型コロナウイルスの死者が2万人を超えるなど終息がまだ見えない。



救急医療、崩壊の足音。
新型コロナウイルスの感染が拡大する中、救急患者の「たらい回し」が頻発している。
救急対応の中核を担ってきた中規模病院の一部が院内感染を恐れ、発熱患者を受け入れないためだ。
すでに病床が逼迫している大病院にも大きな負荷がかかっており、専門家からは「医療崩壊を実感する」との声も上がる。
東京消防庁や東京都によると、救急患者の受け入れを5か所以上で断られたり、搬送先が20分以上決まらなかったりした事例は、3月は931件で前年同月の700件から急増。
4月は18日までで1393件に上がり通常の4倍のペース。



(筆者の当時のコメント)

医療崩壊の足音という見出しが出てきた。
医療崩壊というと、中国の武漢やイタリアの病院の通路にベットが置かれ看護婦がその中を慌ただしく動いているという映像が流され、そのイメージが恐怖を持って思い出される。
しかし、その前段階として救急現場でたらい回しが出てくる。
都立墨東病院が集団感染で救急患者の受け入れ中止など、医療機関が機能しなくなってくる。
これが恐れていたことである。
英国ではベットを空けるために軽症患者を一律自宅や施設に戻す措置をとった。
しかし、高齢者施設にも戻したためそこで集団感染が起きてしまい、かえって感染を拡大してしまったとのことである。
高齢者は問題だが、それ以外の無症状者や軽症者は自宅やホテルなどの施設に移ってもらうようにすべきだ。

(以上2020年7月15日 記述)


〈4月27日〉


国債の購入制限撤廃。
日銀は27日、金融政策決定会合を開き、追加の金融緩和策を決めた。
新型コロナウイルスの感染拡大で経済が急速に悪化するなか、長期金利の上昇を抑えるため、国債を制限なく必要な量を購入する。
社債などの買い入れ枠は合計20兆円と従来の3倍に増やす。
市場に供給する資金を増やし、財政や企業の資金繰りを支援する。



世界感染者300万人。
米ジョンズ・ホプキンス大学によると日本時間28日午前2時(米東部時間27日午後1時)時点で新型コロナウイルスの感染者は世界で300万2千人に達した。
死者は20万7千人となった。
感染者が200万人を超えたのは4月15日で、12日間で100万人増えた。
100万人から200万人になるまで13日間かかっており、感染拡大のペースは鈍っていない。



コロナ倒産100件に。
新型コロナウイルス感染拡大で企業倒産が増えている。
東京商工リサーチによると、コロナ関連の倒産は27日に累計で100件になった。
旅館などの宿泊業と飲食業で4割を占めており、資金繰りで行き詰って倒産に至るケースが多い。



ニューヨーク州、14.9%に抗体。
ニューヨーク州のクモオ知事は27日、新型コロナの抗体検査を7500人増やした結果、14.9%で抗体が確認されたと発表した。
3000人を対象とした22日の時点では13.9%であった。
ニューヨーク市では22日の22.2%から24.7%まで高まった。
州内の抗体検査の結果を人種別にみると、ヒスパニック系が32%、黒人は16.9%、白人は8.9%。

(以上2020年7月16日 記述)


〈4月28日〉


休業協力金 東京2.5万件。
東京都による休業要請に協力した事業者に支給する「感染拡大防止協力金」の申請が28日までに2万5481件となったことが分かった。
22日の受付から6日間で想定の2割の水準に達した。
申請に複数の書類が必要で申請手続きには手間がかかっている。



パチンコ店3県公表。
神奈川県は28日、県の休業要請に応じずに英儀容を続けている県内のパチンコ店6店舗を公表した。
うち1店舗は公表後に休業した。
改正インフルエンザ対策特別措置法45条による措置。
大阪府が24日に公表したほか、兵庫県も公表に踏み切っている。
群馬県、茨城県も28日公表した。
東京都は都民から寄せられた156店については28日時点で営業を続けておらず公表は見送った。
ただ、28日にこのほか4店舗が営業を続けている。

(以上2020年7月16日 記述)


  〈4月29日〉


安倍首相は29日の参院予算委員会で、期限を迎える緊急事態宣言を延長する方針を示した。
延長する案は5月末とする案や1カ月となる6月7日とする案など検討する。
1日に開く専門家会議の意見や感染状況を見極めたうえで最終判断する。



安倍首相は29日の衆院予算委員会で、新型コロナウイルス感染拡大を踏まえ、学校の始業や入学時期の9月への移行を検討する意向を示した。
米欧などは9月入学の国が多く国際化の促進を期待できる。
法改正や社会慣行といった課題もあり、教育界や経済界などの幅広い議論を踏まえながら検討を進める。



延期の全人代、来月22日開幕。
中国の全人代を運営する常務委員会は29日、延期していた全人代を5月22日に開幕すると決めた。



厚労省は29日までに、新型コロナウイルスの感染者を受け入れる軽症者向け宿泊施設について、都道府県別の受け入れ可能な部屋数などを公表した。受け入れが可能な部屋数は35都道府県で1万2千室。
東京で1558室(うち193室使用中)、大阪で1565室(同131室)などで、最も多かったのは神奈川2282室(同69室)であった。
自宅療養中の軽症者が死亡した埼玉は262室(同52室)であった。
加藤厚労相は記者会見で、埼玉の事例を受け、軽症者や無症状の患者を原則宿泊施設で療養してもらう運用に切り替える方針を示した。



補正予算、午後に成立。
新型コロナウイルス対応にともなう経済対策を盛り込んだ2020年補正予算が30日午後の参院で可決成立した。



在宅勤務「月末の壁」。
緊急事態宣言の延長方針が固まる中、請求書などの処理のため、在宅勤務中でも月末に出勤を迫られる会社員が後を絶たない。
全社的にテレワークを進めても、取引先が紙ベースだったり、押印が必要だったり。
企業の中にはこれをきっかけに電子化に踏み切る動きがある。



(筆者の当時のコメント)

感染が止まらない。
とうとう緊急事態宣言の延長を首相が言い出した。
自粛に協力しないパチンコ店の店名の公表までの事態になった。
自粛の限界である。
ハンコの文化の弊害も出てきた。
こういった機会でもないと俎上に上がらない事項だ。
これを機に見直してもらいたい。

 (以上2020年7月16日 記述)


 〈4月30日〉


2020年補正予算成立。
新型コロナウイルス感染拡大に対応する2020年補正予算が成立した。
1人あたり10万円の現金給付や事業継続のための支援策が盛り込まれている。



日経平均、2万円回復。
30日の東京株式市場で日経平均が3月6日ぶりに2万円の大台を回復した。
海外での経済活動再開による景気回復に期待した買いが広がった。
けん引は新型コロナウイルスによる社会や産業の変化で活躍できる企業だ。選別の軸は、「非接触」、「在宅」、「医療」の3つに大別できる。



「テレワーク実施」26%。
厚労省は30日、LINEと実施したアンケートの結果を発表した。
最新の4月12日~13日の調査では、テレワークの実施は13ポイントの増の26.83%。最多の東京でも51.83%だった。
目標の最低7割削減には届いていない。

(以上2020年7月17日 記述)

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