嗅覚を取り戻す

不思議な夏だった。

コロナで仕事が激減した。海外に行けないから海外案件は全滅で、国内案件も人が集まれないからオンラインでインタビューできる調査に限られる。

フリーランスだから、仕事がないと休みである。
超絶連休。

海外行けないんだったら、前からやりたかった畑をやろうと思いたち、バスで30分の場所に貸農園を借りた。楽しいやないか。これはこの先の人生で使えるぞ。

うちにいても退屈だし、大阪市内を歩いた。１時間、2時間。音楽を聴きながら歩いていると、30分過ぎた頃から軽くトランスっぽくなり、いくらでも歩ける感じになってくる。余計なことを考えなくなる。歩いてみるとご近所だけど旅気分もしてくる。気持ちええやないか。これはこの先の人生で使えるぞ。

そうしている間に、仕事の話が来た。全くいつもの仕事と違う案件。飛騨高山で友達３人一緒に暮らしながら２ヶ月勤務。毎日、車で峠を越えて出勤。週末には川でBBQしたり、山の中の温泉行ったり。空気と水と緑がきれい！あたしは日本を知らな過ぎた。あちこち行きたい！楽しみやないか。これはこの先の人生で使えるぞ。

大阪に戻って来て、キャンプに行った。ずっと山にいたから、海行こうってことで淡路島に2泊3日。ビーチでテント泊して、シュノーケリングして、釣りして、炭火で肉や魚や野菜焼いて食べて。キャンプ場のブランコに乗ったら、なんか楽しくて楽しくて、笑いが止まらなかった。幸せやないか。これはこの先の人生で使えるぞ。

生きて行く先の目指すゴールは「幸せ」だと思っているので、「幸せ」にリーチする方法をたくさん持っていたい。面白そうな匂いがする方に行ってみると割とあるんだけど、忙しいとそれを後回しにする。後回しにし続けると、嗅覚が鈍ってきて匂わなくなる。

この夏、暇だったおかげで、嗅覚を取り戻した。相変わらず暇だから、歩き回り、新しい「これはこの先の人生で使えるぞ」級の宝物に出会えてる。誰かに「すごいね」と言ってもらうことが目的ではないから、自分がうれしかったら宝物なので、大してお金もかからない。コスパにこだわる四角タイプらしい宝物。

今日は、友達と本町の美味いと噂のカレーを食べて、歩いて梅田に行く途中のスタバ。美味しかったー。このあと匂う映画を観て帰る。夏休みは続く。