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毎日を気持ち良く

昨夜から名古屋。そして、今日、東京に移動して、明日には信州白馬。名古屋に好きなホテルがありまして、チェックアウトしてからもしばし、まったり。外は雨。好きな場所から眺める雨が好きです。

昨年2020年は盛りだくさんで、いろいろな岐路がやってきたのですが、癌もそのひとつ。10月に癌が見つかったのです。子宮頸がんのステージ3B で、4センチほどの癌が2つ。5年生存率は50%と言われました。

癌だと言われても、ぜんぜん自覚症状がない。だから、5年後に生きているか、死んでいるか、確率は半々と言われても、他人事みたい。ぜんぜん死ぬ気がしなかったのです。この時点では「癌患者になる」という未知の体験に興味を感じていました。なんていうと「無理してる、強がっている」と思われそうですが、不思議とそんな気持ちでした。もちろん不安もありましたが、それは「これからつらい気持ちを抱えることになるのかなぁ」という、近い将来感じるであろうネガティブな気持ちへの不安でした。

癌のひとつは膀胱のすぐ裏にあるために、手術できないということで、治療は平日毎日の放射線照射が30回と一週おきに抗がん剤6回。

「おー。これがうわさの放射線と抗がん剤かー」

特に抗がん剤は映画やドラマでつらい治療としておなじみのあれ。ゴールに向かって、何かを乗り越えるのは嫌いじゃないわ、と闘志を燃やす。で、やってみた。ずっと乗り物酔いみたいでした。4日間入院して、抗がん剤を点滴で入れて、退院してからもずっと乗り物酔い。2週間のうち、まともに動けるのは3-4日くらい。こうなると、もう、何の予定も入れられない。これを2回やりました。つらかった。何の予定も入れられずに、を家で乗り物酔いで寝ているだけの毎日がつらい。もうわかったわ。抗がん剤の副作用のことはもう、わかったから、もう、ええわ。

癌宣告されてから、抗がん剤や放射線などの化学療法以外の癌へ対処法について、いろいろ情報収集しておりました。「癌なんですよ」と話すとこれまでには入ってこなかったそのあたりの情報がどんどん入って来るようになってきてました。

そして、思いました。

1.抗がん剤治療をすると楽しい日常生活は望めない(⇒実体験済です。もう、鬱を発症しそうなレベル。)

2.5年以内に死んでしまうのは、今ある癌が小さくならないからではなくて、小さくなるけど、他に転移や再発があって、その治療をやっているうちにまた転移や再発をして、患者が弱って治療できなくなって亡くなる(⇒どうやって死ぬのかお医者さんに聞いたらそう説明された)

3.癌の元は誰の身体の中にも、しょっちゅうできてくるが、免疫機能でできたしりから消しているが、免疫機能が対応しきれない状況の時、大きくなってしまって、癌として発見される(⇒ってことは、再発するかしないかは、あたしの免疫機能にかかってんねんやん)

4.化学治療は、今ある癌は小さくしてくれるけど、同時に免疫機能は低下する(⇒ってことは、治療すればするほど、再発しやすい身体になるんちゃうん?)

抗がん剤をしたら、すぐに何もできない毎日がずっと続く。これじゃすぐに鬱になると思いました。それを乗り越えても、100%元通りになるわけじゃなくて50%って。割が合わん。それに、癌ももともとは自分の一部。それを自分で攻撃していると思うと、どうもつらい。そもそもあたしが酷使してこじれた結果なのに…。自分の身体を大事にしたい!って気持ちも強くなってきました。とは言え、病院での治療はこれしか提示されませんでした。

そうするうちに、食事のこと、姿勢のこと、メンタルのことなど、自分の身体を治すのは自分なんだと納得できる情報にたくさん触れる機会が持てまして、それを助けてくれる方法や人たちとの出会いもありました。

少しでも免疫力を上げようと、放射線や抗がん剤と併用で、免疫力を上げることに取り組み始めました。その中でも、小沢流武術整体という姿勢を治して身体を整えるための整体は、12月に週4回通いました。1ヶ月たたないうちに、反り腰、巻き肩が治って、むくみやくすみがなくなりました。体調が良くなって、身体が変わっていくのがうれしかった。ここには、いろんな身体の悩みを抱えた人が来ては治っていきました。私も身体が喜んでると思えました。先生は「僕が治してるんじゃなくて、みなさんの身体自身が治してるんですよ」とおっしゃる。

そのうちに、免疫力を強化するこのような代替療法をしながら、免疫力を弱らせる化学療法もしていることに矛盾がつのっていきました。そして、12月20日、化学療法を途中で辞める決心をして、主治医に話しました。抗がん剤は2回、放射線は20回で中断。病院では大騒ぎで、ぼろくそに怒られたし、それじゃ助からないとも言われましたけど、もし助からなくても、死ぬことより、副作用で動けなくなって、自分のことを決める主導権を病院に委ねて生きてくことのほうがつらいだろうなと思ったし、それをやった挙句、死ぬ確率が50%なら、いけるとこまで代替療法しながら楽しく暮らしたいと思いました。副作用さえなければ楽しく暮らせているのですから。

で、2か月近く経った昨日3月4日、昨年10月以来のMRI検査をしたところ、癌がなくなってました。腫瘍マーカーも正常値。今回はセーフだったみたいです。小沢先生始め、たくさんのご縁に感謝です。

この検査の前の日に、同じ歳の友人が癌で闘病の後、旅立って行きました。2年前にも、同じ歳の友人が癌で旅立っています。ふたりとも会えば元気をくれる大事な友人でした。友人を失い、自分も彼女らと同じ癌になって、自分はどんな風に死にたいのか、残りの人生をどう生きたいか、すごく考えた2020年。今も考え続けていいますが、「毎日を気持ち良く」はその基本の基本でしょうかね。そのいう意味で今日は上出来。さて、そろそろ移動します。

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