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アラフォーの主婦が歌のおねえさんになった話3

当たり前のことなんだけど、知名度が全くない。
それでも口コミと紹介で依頼をいただき、月1本からオンシーズンは月4、5本ライブがあった。
平日は本業の保育士の仕事をしながら週末TAMi活動。加えて当時5歳の息子の子育てと主婦業。
夫はサービス業で休みも定かじゃないのであてにならず。ライブがある日は息子は実家頼み。
とても忙しかった、とにかくがむしゃらな日々。
なんで、自分はここまでするのか。

14歳で憧れのアーティストのライブで自分もああなりたいと夢を見て、20歳頃から人前で歌い始めてから何度かチャンスがあった。
でもどこかそのチャンスを掴めないまま歳をとり、
もうやめようと思うとチャンスがやってきて、私を歌わせようとしているかのようだった。
TAM iのきっかけもそんなタイミングだった。
これは最後のチャンスなのかもしれない。

今まではひとりよがりで自分のために歌ってきたけれど、TAMiとしての歌は子どもも大人もなんて楽しそうに聞いてくれるのだろう。
曲を作る、歌詞を作る、演奏する、歌う、パフォーマンスする、誰にでもできることではない。
これは「神様がくれたギフト」っていうやつではないのか。
ギフトは人のために使わなければいけない。
やめようとしてもやめられないのはそういうことなのかもしれない。
だから誰かのために、そして自分のために歌うのだ。

まあそんな覚悟でちゃんとやろうと決めたわけなのでした。
この年から保育園の保護者会主催行事、子育て応援系のイベント、子育て支援センターなど呼ばれて親子へ向けてのオファーが増えていった。
親子が集まるところで音楽系のコンサートはクラッシック演奏やリトミックなどが主流の中、TAMiのようなタイプは珍しがられた。

保育士✖️シンガーソングライター

こんな形で保育士の経験が役に立つとは思わなかった。保育士の仕事は辛い思い出が多いのだけど、やってて良かったと思うのだった。

4へつづく。






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