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タマヤスデ最大の難関メガボールについての推測


最近は各ショップでメガボールの入荷が見られるようになりました。

タマヤスデ好きの方以外でも気になる人は多いのではないでしょうか?
しかし、


飼育が難しい
すぐに死ぬ
長期飼育が不可能

と大体の方に周知されているのではないでしょうか?
かくいう僕もその1人で、そしてその考えで間違いありません。

僕がタマヤスデの観察や勉強をし始めたのも、メガボールとホウセキタマヤスデという二大巨塔の存在があったからです。

今回の入荷で僕も数匹入手しましたので長期飼育を目指して行きたいと思います。


では、
新しく得た情報を纏めていきます。

ここら先の情報は海外のブリーダーの方、研究者の方、Twitterでのフォロワー様の情報を照らし合わせた情報となります。

僕もこの情報を得てからまだ期間が経っていない為、正解かどうかはまだわかりません。
ですので、万が一真似されて飼育に失敗してもこちらで一切責任を負うことは出来ませんのであらかじめご了承下さい。

床材について

現在はメガボール=腐葉土での飼育が通説ではないかと思います。
腐葉土によって食べる食べない、潜る潜らない等々があり、うまくマッチした腐葉土と出会えずに死なせてしまった。とお考えの方も大勢いらっしゃると思います。

メガボールが生息している現地の地質は、花崗岩がベースとなっている台地に鉄分が多い赤土、その上に落ち葉が積み重なっているようです。

床材のpHも弱アルカリ性に偏り、栄養素もあまりない。そんな地域に生息しているということから、弱酸性に寄せてしまう腐葉土や昆虫マットでの飼育では弱っていってしまうのでは?と僕は考えております。

現在飼育しているメガボールの床材は、黒土+赤土+牡蠣殻+大粒サンゴ砂を2cm程しっかりと押し固めた上に水苔+細かいヤシガラでセッティングしております。
まだ飼育期間が短い為に正解か不正解かもわかっておりませんが、全てのメガボールが潜っています。

潜るのは湿度不足ではないか?との考えもあるにはありますが…

飲み水について

メガボールは半水棲ではないだろうか?と言うほど水際(むしろ岸近くの水中)で発見される事が多く、その割に溺死している個体もよく発見されているようです。

飼育下でも水をよく飲む事から水への依存度は相当高いものと考えます。

そして床材の項でも述べた通り、あまり栄養に富んだ土壌では無いことと海外の研究者の方の飲み水のpHに気をつけろ。との言葉から、水から栄養素を得ている。のではないかと推測しています。
花崗岩は水のpHを上げ、弱アルカリ性にすることとミネラル等も豊富に含むとのことです。

うちでは化石サンゴ、アラゴナイトを敷き詰めたタッパーに水を張るようにしています。
確かに水場に居る事が多いです。


餌について

メガボールは何を食べているかがわからない。
よく聞くことです。
腐葉土?苔?朽ち木?何を食べるのかを様々な方にお聞きしましたが…
これに関してはみんなの意見が別れました。
多い意見としては朽ち木、落ち葉、苔の順番だったのですが、採集してから1週間は苔だけを食べていたがその後苔は一切食べずに朽ち木だけを食べるようになった。(逆も然り)
等々、一定してひとつのものを食べ続けることはないのか、偏食なのか。
調べれば調べる程謎が深まりました。
僕のところでは苔ばかり食べています。

朽木にも張り付いている場面を見ますが、苔ほどの食い付きは今の所はありません。
導入直後にはまだ全く発酵していないパリパリのクヌギの葉を食べていましたが、今は全く食べていません。
また、葛の葉も手付かずのままでした。

朽ち木について、白く柔らかい朽木を使え。と研究者の方は仰っていましたので、ブラックヘッドキャンディボールとは真逆で発酵が進んだものは食べないのかもしれません。


総論

今回の入荷に合わせて事前に様々な方にお話を伺ってきました。
現在進行形でお話させて頂いているので追記する部分があることかと思います。

様々な方のお話と実際に観察してみて思ったことは、メガボール自体の飼育は難しくないのでは?と言うことでした。

メガボールの長期飼育が難しいと言われる事に関しては、メガボールとして入荷している個体がほぼ全てメスだから。という理由と、すでに繁殖期を終えた残り寿命の少ない個体群だと言う事。
この事のみが問題点だと思います。
メガボールのメスは体長9cm程になりますが、オスはその半分程のサイズだと言う事から、時折ミニメガボールとして入荷する種類がオスの個体群であると考えます。

オス達が入荷するタイミングまでメスを健康に飼育できるか。
ということが今後の課題にはなりますが、そもそも寿命間近なメス達がもう一度産卵する事ができるのか?

そもそもメガボールのオスはメガボールとして流通しているのか?

こればかりは飼育者の立場からはどうしようもできない問題です。

更に思う事は僕が1ヶ月かからないで収集できたこの情報を何故今までメガボールに挑戦した方々は得られなかったのか。
少し検索しただけで生息地の情報は出てくるが、なぜ腐葉土飼育がメインに考えられているのか?
飲み水のpHの話も何故一切出ていないのか。

調べれば調べる程疑問が生まれてしまいます。

もし、この記事を読んで頂いた方でメガボールに関してこのような情報がほしい。等ご意見がありましたらTwitterのDMや以下メールアドレスからご連絡頂ければと思います。

Twitter
@tamatamatamayaa

Mail
motoka.tamatama@gmail.com


今回の入荷で手にした方も多いと思います。
取り急ぎこのような形で記事にしましたが、まだまだ色々な情報がありますので徐々に追記していきます。

2021.5.28 第1回更新

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