ADEPTUS MECHANICUS CLADE

やぁ、こんにちわ。
ベランダの王の家令です。最近の王は食欲旺盛で、時間を問わずにごはんを要求してきます。
さて、今晩はこちらを読み終えました。

書名:ADEPTUS MECHANICUS CLADE
著者:Rob Sanders
長さ:短編/24ページ相当
分類:Warhammer 40k
時代:不明 
主要題材:Mechanicus対Dark Mechanicum, 
副次題材:工業惑星Velchanos Magna, 科学悪魔Abystra Dynomicron, Magos Dominus Theronymous Gant, Forge Master Vasco Phaedorega
関連書籍: 直接のものは未確認、当書発刊の2015年の同時期にAdeptus Mechanicusシリーズがあります

 こちらは表紙の通り、カタフロンという兵器のありようを描いた作品になります。
 技術賢人のドミヌス・セロニモス・ガント師が、工業惑星ヴェルカヌス・マグナをダークメカニカムの手から奪還する戦役の仕上げとして惑星中心部のクルーシブ・ペンタディクトゥム(巨大な炉)にいる敵首魁ヴァスコ・ファエドレガを誅すべく、カタフロン12機からなる一隊を率いて進軍する話です。
 最奥部でヴァスコを発見し追い詰めますが、ヴァスコが従えていた暗黒スキタリ達がヴァスコを射殺しその直後に一斉に自害するという予想外の事態になります。
 ですが、工業惑星の設備全体に及ぶ四本の鉄のレーンの交差点の上で果てたヴァスコの肉体を生贄として、悪魔が憑依した魔導兵器群が一斉に炉中より実体化し、襲い掛かってきます。その指揮官はデシメイターと呼ばれる疑似人型兵器です。さらには無数の、人サイズの戯画的な人型魔導兵器の群れが一斉に這い上がり、ガント師達を襲います。
 カタフロンが次々破壊されながらも、デシメイターの首をパワーアックスで切り落として勝利し、さぁ帰還するかとなったとき、カタフロンが一機も動かなくなっていることに気づいたガント師は、歩いて帰らねばならない労を思って悪態を吐きながら、死んだカタフロン達は一顧だにせず去ってゆくところで終わります。
 今作のポイントは、カタフロンの使い捨て兵器度合いと、ダークメカ二カムの支配する工業惑星の中心部には悪魔が内在している、という設定周りになりますね。
 加えてカタフロン隊の隊員の、個体名がRho~4[1/12]と、完全な分類記号として成立しているあたりも、機械局っぽくて良いなとおもいました。

 また、カタフロンのもつアークライフルですが、発射時に放射される電気エネルギーはらせん状に放出される描写があります。(直線ビームではないのが、大分ヴィジュアルSFチック)

 賢人が、魔導兵器に対して述べた言葉が、
Bring these aberrations iron enlightenment./鉄の啓蒙を歪めるものに下せ。
と、結構勇壮な感じ。
 かれらもまた、シスターと並ぶ信仰者なのだなと、再確認しました。
 ただ、語り口がやたら規則正しい箇所もあり、ちょっと報告書じみた雰囲気を意図した書き方にしている部分もあるようで、これはこれで読みでがありました。

 さてそれでは、王を寝かしつけて来ようと思います。ではまた。


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