DAOの何に夢中になっているのか

ここ2週間程、Web3.0、特にDAOについて調べている中で、DAO的組織が広がる世の中を想像し、かなりワクワクしています。夢中になってしまいました。

そんな私に「本質的にDAOって何なの?」「何が今の資本主義と決定的に違うの?」というような質問をパートナーから受けていたので、話したことをまとめたいと思います。

※ DAOについては現状まだまだ自身も勉強中の為、間違えている事があればコメントをいただけると幸いです
※ 情報が毎日のように更新される新規分野の為、みなさまと議論をしながら理解を深めたいです

なぜ夢中になっているのか

Web3.0、ブロックチェーン、仮想通貨やスマートコントラクトについて最初に見る情報としておすすめしたいのがこの動画です。

私自身理解を深める前は「NFTで一儲け!」みたいな投稿がSNSで目に付きがちでどちらかというと敬遠していたのですが、自分で色々調べ始める中でこの動画を見つけ「あぁ、この文化は私達が作っていかなきゃな」と使命感に駆られたのを覚えてます。

このTED Talkは1994年には「What is Internet, Anyways?」2022年には「What is Blockchain, Anyway?」と言われていますよね、という話から始まります。ブロックチェーンはバブルではなく本物だ、1994年のインターネットの雰囲気と同じだ。という事です。

スピーカーはShermin Voshmgirという方、彼女は「Token Economy」という本の著者で、TheDAOのキュレーターでもあり、ウィーン大学でクリプトエコノミクス特化の研究所を作った人でもあります。彼女のmediumは面白いトピックを扱っているのでぜひ読んでみてください。

何に興味があるのか?

私が一番興味があるのは「DAO的組織の設計」です。そのDAO的組織で構成される社会の在り方にワクワクしています。

今の社会は(伝統的な)企業や国家では選ばれた第三者(社員や経営陣、政治家)が課題解決について取り組んでいる状態です。もちろん課題を感じている顧客や国民の意見を組み上げて課題解決に取り組んではいるのですが、間接的であり、意思決定のテーブルには課題を感じているステークホルダーがいない事も多いと思いですよね。

例えば1つの川をめぐる問題解決に取り組むにあたって、流れている場所には「住んでいる人」「農作をしている人」「魚釣りをする人」などのステークホルダーがいると思いますが、その川についてのルール決めなどは自治体や国家の代表者が集まり、間接的方法で調整します。構成員には川のステークホルダーではない人も多くいます。(参考

DAO的な組織では「ステークホルダー」(課題に危機感を感じている人たち)が集まり、直接的に課題解決に取り組み意思決定をしていく、という仕組みになります。こんな仕組みを導入するプロジェクトが増えることで、より良い社会にならない訳がないですよね!

私が興味があるのは、そのようなDAO的組織をどう設計するのか、また導入した際にどのようなプロダクトが出来上がるのか、というところです。

DAO的組織を作る為の重要な3項目

DAOは(Decentralized Autonomous Organization)と今の組織(特に株式会社)の在り方とは何が徹底的に違うのか。それは以下の3つだと考えています。

  • Fluidity(流動性)

  • Transparency(透明性)

  • Decentralized (分散型 / 非中央集権的)

Fluidity 流動性

プロジェクト(会社)への参加(入社)やその中での権限付与、またその他活動においてすべてがオンチェーンになり現状の制約やルールにとらわれる必要がなくなる事で、流動性が生まれます。例えば今までは労務を通じて契約書の締結(印刷が必要な場合もある、、)などの手続きが必要だったメンバーの出入り(入退社)や、申し込みに時間がかかったり場合によっては総会の開催が必要になる株式発行などが、トークンの発行をするだけのシンプルな作業となります。煩わしい手続きの必要がなくなることで組織全体の流動性が高くなります。

Transparency 透明性

すべてがオンチェーンで行われることですべてのアクティビティーが可視化され、メンバーが見ることができます。誰からどのような課題が提起され、どのような手順によって決め事が決まっていったのかが明確に記録に残っています。

Decentralized 分散型 / 非中央集権的

従来のトップダウン的なマネジメントではなく、比較的権限が分散している点です。様々な確度、粒度での「非中央集権」の在り方の議論があると思いますが、例を書きます。

例えば現状の資本主義社会では「買い手」と「売り手」の境目がはっきりと分かれている状況ですが、DAO的組織では買い手が売り手のいちメンバーとしてプロジェクトに所属し働いている状況を作り出せます。また、創立者や経営陣にあたるコアメンバーが決めたことでも、メンバーの投票によりひっくり返される可能性がある事も指すかもしれません。

この3点がDAO的組織の重要なポイントと考えますが、それぞれの度合いについてどのように設計するのか、がDAO的組織運営の肝になってきます。
どのような物事にも副作用は付き物です。例えば分散型を進め、組織がフラットになればなるほど意思決定や事業推進のスピードが落ちる可能性があります(粒度の細かいものまで一つ一つ全員の投票で決めていたら。)何を重視し、どこまでフラットにする事で効率的且ついいアウトプットを出すためのベストプラクティスを見つけるのがDAO的組織作りの肝です。(そのベストプラクティスはプロジェクト毎に変わると思います)

これからについて

Web3.0についてはまだまだ新しい分野で、SNSで情報を追っていれば日がくれてしまいそうなくらい!毎日目まぐるしく情報が更新されています。

私自身も情報収集しつつ、みなさんとディスカッションをしながら解像度を上げていきたいと思っていますので、突っ込み、質問などあればどんどんコメントいただきたいです。

また、近々DAOを立ち上げる予定です。Web3.0、DAOにcuriousな方はご一緒できると嬉しいです!情報はTwitterであげる予定です。

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