Meet Geisha 芸者とオンライン飲み会について (プレス向けによく聞かれる質問をまとめました)
最近、箱根湯本の芸者さんと仕掛けている「Meet Geisha」の芸者とオンライン飲み会ですが、ありがたいことにたくさんのメディアからお声がけ頂いております。毎週末3、4件の取材がある状態です。
(メディアの皆様、週末出勤していただいてる方、箱根まで来てくださる方もおり、大感謝しております!)
各メディアの皆様には事前に質問をいただく事がほとんどです。その為にその中でもよく聞かれる質問をピックアップして、今回はこのnoteに書き残しておこうと思います。
誰が始めたプロジェクト?
「芸者とオンライン飲み会」は私、西村環希が事業責任者の下、ガイアックスが主催するプロジェクトです。
もともと私達は「Meet Geisha」という名前で箱根湯本で旅行者向けに「芸者ショー」を昨年11月から開催していました。が、コロナの影響下、3月、4月、5月とショーの開催自体は当面停止状態に。
緊急事態宣言後に「3密」を避けるように政府から発表された後にはショーだけではなく、そもそもの芸者衆の「お座敷」の予約もキャンセルが続きました。お座敷は大人数の宴会でやるもので、比較的年齢層が高い人が好むもの。また、箱根の旅館も営業停止を決めたところが多くあり、芸者衆の仕事の減少に拍車をかけることになりました。4月、5月は売上(=収入)が全くない状態の芸者衆がほとんどの状況となりました。
その中でが何度か箱根に足を運び、箱根芸能組合の役員の皆様に「売上がなくても、何かプラスになることをしよう」「箱根芸者の事を知ってもらえるような活動をしよう」という事を提案していました。
いくつか案があったのですが、その中でも「日本初」の「芸者とオンライン飲み会」をやることを合意しました。
(英語ですが、以下の動画によくまとめられております)
どのような内容?
コンセプトとしては、今まで芸者衆に会ったことがない人達が「お家で気軽に芸者と飲み会が楽しめる」会になってます。
30分で、日本語: 1650円 / 英語: 2000円 (税込)での参加が可能。
今の所は毎週 金・土の20:00の会と、21:00の会があります。
(※ 変更となる可能性があるので、以下のサイトのカレンダーをご確認ください)
オンライン飲み会は以下のようにプログラムが進行します。
まずはじめに飲み物を持って「乾杯!」その後には箱根の事、芸者の事についてのお話を芸者衆からさせていただきます。その後には歓談・質問タイム。参加者と芸者の会話がはずみます。参加者からのリクエストがあれば、日本舞踊や唄、芸者衆によっては他の和楽器の演奏を披露させていただきます。
飲み会では「オンラインおひねり」を芸者衆に送ることもできます。100円からおひねりを送ることができます。「今の話が面白かった!」「踊りが素敵だった!」「芸者衆を応援したい!」などなど芸者衆にエールを送っていただける仕組みを作っています。
(※おひねりは30分で1万円集まった事例もあります)
芸者とオンライン飲み会を始めた理由
1つ目の理由は芸者衆の生活の助けになる為です。
稼ぎがない今、芸者衆の中でも生活費を賄う為に薬局やスーパーなどでアルバイトをしている人もいます。地元の求人が飽和していて、アルバイトを探すこと自体がそもそも難しかったり、たくさん働きたくても1日5時間しか働くことができない、、という人もいたり。
もちろん、このオンライン飲み会は実際のお座敷ほど稼ぎはよくないですが、アルバイトに比べるとお金を払うことができます。また、飲み会参加フィーの他にオンラインで支払える「おひねり制度」を導入しているのですが、30分で1万円近く集まる会もあったり。
また、彼女達の本職である芸事を通じてお金を稼ぐことができる機会創出ともなっております。
(実際に芸者衆の間でも「久々に人とお話するのが楽しい」や「踊りや楽器を披露するのがたのしい」という声もあがっております)
2つ目の理由は、新しい層へのアプローチです。
現代でも「芸者は絶滅危惧種だよね〜」と冗談を芸者衆が笑いながら言うほど、芸者の数はかなり少なくなっています。
箱根には、実は日本国内で一番多い数の芸者衆が在籍しています。その数は150名を超えます。が、その箱根でもお座敷文化がこの先なくなっていくことを危惧しています。
昔は「芸が好き」なお客さんが宴会を開く際には芸者衆を座敷に呼んでいた。それが、30年前程からそのような客層は随分減少してしまっている。どのくらい減っているかというと、昭和元年の一番忙しかった頃と比べると、仕事の数は約5分の1減、芸者の数は3分の1の多さになってしまっているそうです。
そして今回、コロナがそれをさらに促進させました。大人数で集まることが憚れる中、宴会を開くことは難しい。
これからも仕事や芸者の数は減るでしょう。が、完全に芸者文化がなくなることを止めるにはまだ遅くないと思っています。重要な事は、客層を変えて、今までと違うアプローチをすること。
今までのような「お座敷のサーバー(server)」ではなく、「舞踊やお話」でお客さんを魅了する「パフォーマー(performer)」としての芸者としてプロデュースする事。
実際に、このオンライン飲み会に参加しているのは今まで芸者に会ったことがない層ばかり。一つは年齢層。実際のお座敷では50、60代のお客様が多いが、このオンライン飲み会では20、30代から親子さんで参加される方も。
また、今までは箱根に来ないと会うことができなかった箱根芸者ですが、オンラインになることで日本国内、海外から、どこからでもアクセスできるようになりました。
まずは「オンライン」で箱根芸者に会ってもらう。それは「オフラインで会いたい!」と思ってもらう事に繋がっていくと考えています。
7月から箱根湯本で開催している「Meet Geishaショー」も再開予定ですので、状況が落ち着きましたら是非お越しいただきたいです。
リリース後のお客さんの反応
「芸者とオンライン飲み会」自体は、5月22日に日本語サイトをオープンしました。プレスリリースを打ってからその日にメディアの取材が2、3件。またたく間に5月の予約は全席満席となりました。(その後も増席しても満席になる状態でした。)
当初は日本語のプレスリリースしか出していなかったのにも関わらず、3日あまりで英語のメディアに勝手に英訳をしていただいており、英語の問い合わせも止まらない状況に。慌てて数日後に英語のサイトを作成し、予約ができるようにしました。5月末の時点で6月半ばまで満席の状態になってました。
実際に参加したお客さんの様子
オフラインのお座敷でのお客さんは50、60代の男性が多い中、オンライン飲み会の参加者は若い女性や親子での参加が目立ちます。特に20代~40代の若い層や、女性一人の参加、また5歳前後のお子さんなど「初めて芸者さんとお話します」という方がほとんどです。
普段のお座敷では会社などの「団体での宴会」なので、その場にいる人は皆知っている人同士。でも、オンライン飲み会では参加者は知らない人同士。芸者衆のファシリテーションにより、30分が終わる頃には参加者間での会話が生まれることもあります。
海外からの参加者の中には、違う国に住んでいる家族での参加も。弟の誕生日プレゼントとしてこのオンライン飲み会を家族に買ってくださったそうです。家族が集まり、日本文化を楽しむ場としても使われているようです。Meet GeishaのSNS上でのDMでも、団体予約をしたい!との声が世界中からかかっています。日本では1人や2人での参加が多いですが海外では団体参加が人気のようです。
プライベート予約もお問い合わせベースで受け付けておりますので、特別なアレンジをしたい方は是非サイトの問い合わせフォームから私達にお申し付けくださいませ。
オンラインを使った飲み会のメリット・デメリットについて
メリットとしては、参加ハードルがかなり低いところです。
今まで箱根芸者のお客様は箱根周辺に住む人々だけだったのが、今や日本全国や海外までマーケットが広がりました。どこからでも、いつでも参加できることがポイントです。
また、オフラインの「お座敷」を利用する人たちは数が限られています。値段という意味でも、機会という意味でもなかなか芸者衆を宴会に呼ぶ機会などないでしょう。ですが、今回のオンライン飲み会であれば、価格帯・時間・一緒に参加する人など気にせず気軽に参加することができます。
デメリットとしては、参加者側にはあまりないように思います。
が、実施側ではかなり苦労した点がいくつかあります。まず、芸者衆は普段からzoomを使う人はいなかった為、zoomの使い方を一から教えることが必要です。また、日本舞踊は細かい部分に所作が出ます。その美しさは画面上だとやはり少し伝わりづらいです。なので、芸者衆の魅力を完全に感じるためにはぜひオフラインでも見にきて欲しいところです。
7月からは湯本見番で行われているMeet Geishaショーも開催予定ですので、サイトをチェックしてくださいね。
メディアキット
以下から使用くださいませ。
その他で不明点などあれば、以下までご連絡くださいませ。
support@meetgeisha.jp
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