旅の思い出

テレビやラジオのトーク番組かな?と思ってしまうほど、会話力の高い2人組。
その内容からするとおそらく上司と部下、声の感じは50代と20代?
やり手の上司、デキる部下の淀みない会話。
もしかしたら本当に、話すことを仕事にしている人たちなのかもしれない。返答に詰まったり言葉が出てこなかったりすることがなく、声を張り上げているわけではないのに明瞭で聞き取りやすく、質問はわかりやすく、返答は的を射ている。
さっきまで行われていたと思われる会議か勉強会の感想、そこで出会った元同僚の近況、今初めて明かされる新人時代のエピソード。
上司は部下を親しみを込めて下の名前で呼び、部下も敬語ながら表情豊かに応じる。
お互いに敬意を持って話しているのがわかる。
上司は部下の出身地の名産品を褒め、部下はまたお土産を持ってきますねと返す。

聞いていて、これぞ世に言う雑談力というやつか!と感心した。

ただ、これが新幹線の車内でなかったら良かったのに…とも思った。

3列シートの窓側に、私は座っていた。
途中から乗車してきた男女が、空いていた隣の2席へ。
女性が私のすぐ隣に、男性は通路側に。
座るや否や、男性が右腕をこちら側に勢いよく伸ばしてきたのでギョッとしたが、私と女性の間にある肘掛けのリクライニングボタンを押すためだったようだ。
次の瞬間には隣の2席は同じ角度に倒れていた。
…初めて目の当たりにしたぜ、リクライニングのエスコート(?)

その2人は、乗車してから終点に到着するまで全く途切れることなく話し続けていた。
あまりに楽しそうで仲良さげで、下の名前で呼んじゃったりして、
…どういうご関係??とつい詮索しそうに。ま、どうでもいいんですけど。

片耳でポッドキャストを聴いていたのをオフにして、会話を盗み聞きしてしまったではないか(笑)だって嫌でも聞こえてくるんだもの、明瞭で聞き取りやすいせいでね!

一つ前の席に座っていたおじさんも多分、うるさいなーと思ってたんじゃないかな…降りる時に後ろを睨んでいったからな…

楽しかった一人旅の中で、ひとつだけ、どうしても愚痴を言いたかった思い出でした。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?