カガミの裏側:企画・イベントについて
4回に渡って、情報デザイン学科卒業研究制作展2020「カガミ」は一体どのように作られていったのかご紹介していきます。
最終回は企画班の活動についてお話ししていきます。
企画班は、トークショーやレセプションパーティーなどのイベントと、来場者の方にお渡しするお土産の企画を担当しています。
今年度はどのような企画を立てていたのか、最後まで読んでいただけたら嬉しいです。
※ご注意
この度、新型コロナウイルスの感染拡大の危険性を鑑み、3月13日(金)〜3月15日(日)に東京デザインセンター内ガレリアホールで開催を予定しておりました卒業研究制作学外展2020「カガミ」は全日程が開催中止となりました。
https://note.com/idd_sotsuten/n/n773c81955b46
この記事は私たちが1年の間、展示のために準備を重ねてきたことの記録として公開しております。会場で皆様にお見せできないことは誠に遺憾ですが、このような形でも皆様にお読みいただけたなら幸いです。
01.ゲスト・トーク内容の案出し
5月頃から、企画班のトークショーを担当しているメンバーでゲストやトーク内容の案出しが始まりました。
ゲストは主にSNSやテレビなどのメディアで探したり、多摩美術大学の教授や講師、卒業生なども候補として調べていきました。そして、候補に上がった方々の活動内容から、どんな話を聞きたいか考えました。
また、情報デザインコースの4年生を対象に「どんな職種の方をゲストにお呼びしたいか」「聞きたいことは何か」などのアンケートも実施し、「情デの非常勤講師」や「他学科の講師」などに票が多く集まりました。
他にもゲストの候補にはデザイナー、編集者、社長など様々な職種の方がいましたが、「活動内容が面白い!その方の仕事についてお話を聞きたい!」ということが共通しているように感じました。
しかし、案出しから数週間が経過してもなかなかトーク内容やゲストの方を決めることができませんでした。なぜなら卒展のテーマとイベントの関連性を持たせることについて考えていなかったからです。
この時はゲストの方自身の仕事内容や、卒業制作に関するエピソードなどをお話して頂こうと考えていたので、「どんなトーク内容でも、どの方をお呼びしても楽しそう!」となってしまっていました。トークショー自体のテーマが確定してなかったゆえに、自分たちの中で判断基準がなかったのです。
そこで、テーマやトーク内容について考え直すことにしました。
02.トークテーマを考え直す
テーマや内容を考え直すため、まず以下の2点と関連性のあるイベントということを意識しました。
・本展示のテーマ「カガミ」
・コンセプト「今は過去の集積 ここは、そんな今が映る」
ここから、「過去と今、そして未来」という仮テーマが決まりました。
そして、この仮テーマをキーワードに、以下のトーク内容が候補に上がりました。
・過去に思い描いていた未来と、今のギャップ
・学生時代の制作が、今にどう影響しているか
・社会人になってから身につけたスキル
・今思い描いている未来
・本展示の総評
また、これらを考えていく中で「トーク内容に総評を組み込むのではなく、その場で何作品か講評してもらう方が面白いかもしれない」と思い、例年行なっていなかった公開講評を開催することにしました。
はじめは、トークショー内に公開講評を組み込もうと考えていたのですが、「せっかくなら時間をたっぷり使おう。」と思い、トークショーと公開講評を別日に開催することに決定したのです。
03.最終的なテーマ決めとゲスト決め
トークショーと公開講評を別イベントとしたため、それぞれのテーマを考えました。
トークショーは「過去と今、そして未来」という仮テーマが決まっていましたが、「私たち情報デザイン学科の学生が開催することに意味があるテーマにしたい」と思いこれを変更することに決めました。
・キーワード「過去」「今」「未来」
・「情報デザイン」に特化したテーマ
以上の2点を踏まえた結果、多摩美術大学情報デザイン学科を創設された須永剛司さんをゲストに迎え、学科創設から情報デザインの未来についてお話しして頂くことにしました。
そして、情報デザイン学科が創設されて22年目ということと、卒展のテーマである「カガミ」をから着想を得て、トークテーマを「情デが映す20年」に決定しました。
公開講評は、「普段私たちの作品を見てくださっている情報デザインコースの教授たち以外の方にも作品を講評して頂きたい」と考え、多摩美術大学統合デザイン学科の講師である菅俊一さんをゲストに迎えることにしました。
そして、外側から情報デザインを見るという意味を込め、「情デを覗く」というテーマに決定しました。
これで、実際のイベントの内容が決定しました!
04.お土産の案出し
情報デザイン学科の卒展では、毎年来場していただいた方へ感謝の気持ちを込めてお土産を差し上げています。
今年は卒展のテーマ「カガミ」にちなんで、お土産のデザインにも鏡の要素を取り入れようと考えました。
お土産担当のメンバーで意見を出し合った結果、文房具やコンパクトミラー、iPhoneカバーなど様々な案が出ました。
そして、布製品(トートバックやサコッシュなど)にミラー素材の缶バッジをつけるという案に行き着きました。
しかし、ミラー缶バッジを目立たせるためにバッグ自体を無地にしてみたところ、少しシンプル過ぎる印象を受けました。
そこで、ミラー缶バッジの案をやめ、バッグ自体に本展示のロゴマークをプリントすることにしました。
【こだわりポイント】
様々な種類のバッグがある中で、持ち運びやすいサイズ感で実用性を重視した結果、サコッシュに決定しました。
本展示のポスターやDMの雰囲気に合わせてグレー地のサコッシュを選び、中心に本展示のロゴマークをプリントしています。
05.終わりに
企画班のメンバー同士や、幹部のメンバーにも何度も相談し悩みながら企画を立ててきました。
残念ながら企画していたイベントは展示が中止になったこともあり、開催することはできませんでした。
楽しみにしていただいた皆さまに申し訳ない気持ちでいっぱいです。
ですが、来年度以降も情デの卒業制作展は続き、企画班は卒展を盛り上げるために、イベントやお土産を構想していくことと思います。
作品を見るのはもちろん、イベントやお土産も楽しみの一つとして足を運んでいただけたら幸いです。
最後までご覧いただきありがとうございました!
4回に渡ってお送りした、卒業制作展2020「カガミ」の裏側はお楽しみいただけたでしょうか!
今年の卒展は開催できなかったものの、各班がどのような考えのもと準備を進めていたか、少しでも面白いと感じていただけたらとても嬉しいです。
まだ、情報デザイン学科卒業研究制作展2020「カガミ」のSNSアカウントの運営は続けていきますのでチェックしていただけたら幸いです。
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