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メイドの私と御曹司のキミ

みなさんこんにちは。
私の名前は『佐藤璃果』です。
私は、日本一大きな財閥である『冨里家』にメイドとしてお仕えしております…
最近、御曹司の〇〇様のことが好きで好きで堪らないんです…
あぁ…いつか〇〇様も結婚をしてしまうのかと思うと悲しいのです。
あっ。〇〇様が起きてこられました。そろそろお給仕に戻りますね。

璃:〇〇様おはようございます!!
〇:璃果さんおはようございます。
璃:〇〇様今日も朝がお早いですね。
〇:璃果さんこそ早いじゃないですか…
それに今日は大切な人の大切な日なので。
璃:【〇〇様の大切な人…】
〇:お〜い。璃果さ〜ん!!
璃:はっ!
私はお給仕に戻りますね…
〇:【行っちゃった…】

璃:【きっと…
〇〇様には可愛くてやさしい彼女様がいらっしゃるのだろうな〜。】
?:璃果さん考え事ですか?
璃:えっ?
?:とても上の空な顔をしてたので…
璃:奈央様…
すみませんお給仕中なのに…
奈:良いですよ…
よければ一度休憩にして私の部屋でお話ししませんか?

奈央の部屋…
奈:璃果さんの悩みってお兄ちゃんの事ですよね…?
璃:えっ…
奈:やっぱり…
璃果さんてお兄ちゃんのこと好きなんですね。
璃:それは…
奈:大丈夫ですよ…
お兄ちゃんかっこいいですもん。好きになっちゃうのも当然です。
璃:でも、〇〇様には私より良い彼女様がいると思いますし…
奈:璃果さん。
お兄ちゃんに彼女はいません。
璃:でも、遠藤さくら様とよく遊びに行ったり一緒に帰ったり…
奈:さくらさんは、お兄ちゃんの幼馴染だよ。
だから璃果さんも思いを伝えてみてはどうですか?

〇〇side…
〇父:〇〇来週にお見合いをすることになった。
〇:えっ…
なんで急にそんなこと…
〇父:〇〇。
お前ももう18歳だ。早くに結婚して後継ぎになってくれ。
〇:いやだよ。そんなこと急に言われたって。
〇父:仕方ないだろ…もう決まってしまったんだ…
〇:ふざけるな!
ガチャン!

璃果side…
璃:【奈央様からあんな事言われたけど…どうすれば良いんでしょう…】
〇:[ふざけるな!]
ガチャン!
璃:えっ…〇〇様…

〇〇side…
父から呼び出されお見合い結婚を告げられてしまった…
〇:【ふざけるな…後継ぎのためのお見合い結婚なんて…】
コンコン…
璃:〇〇様…
お部屋に入ってもよろしいですか?
扉の向こうから聞こえる今一番聞きたくない声…
〇:はい…
ガチャ…
璃:〇〇様大丈夫ですか…〇〇様?
僕は、璃果さんの顔を見て泣いてしまった…
璃:ぎゅっ。
何があったかはわかりません。でも今は安心して沢山泣いてください。
璃果さんは僕を優しく包み込んでくれた…

璃果side…
〇〇様が泣き疲れて寝てしまった後旦那様から全てを聞いた。
璃:〇〇様起きられたのですね…
旦那様から全て聞きました…お見合い結婚があるらしいですね。
〇:璃果さんはどう思いますか?
璃:〇〇様の結婚ですから嬉しいですよ。
奈:『璃果さんも想いを伝えてみたらどうですか?』
さっき奈央様に言われたことが頭に浮かぶ…
璃:でも、やっぱり寂しいです…
『実は私、〇〇様のことが好きなんです!』
〇:璃果さん…
『実は僕も璃果さんのことが好きです!僕と付き合ってくれませんか?』
璃:えっ…
こんな私でも良いんですか…?
〇:璃果さんが良いんです!

ガチャ…
〇父:〇〇すまなかった…お金のためにお前を利用しようとしてしまった…
〇:もういいよ。その代わり俺と璃果さんの事認めてくれる?
〇父:勿論だ。お前が認めた人との交際は拒否しないさ。

〇:改めて…

璃果さん僕と付き合ってくれませんか?

璃:こんな私でよければ

もちろん!よろしくお願いします!

こうして私たちはカップルとなった…
私がこれからどうなったのかはまた今度のお話で…

Fin…

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