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愛と勇気と涙潤む空からのメッセージ

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 先週末は二か月ぶりの超大怪獣2021。今回は今年20周年のウルトラマンコスモスの劇場版から第一作『THE FIRST CONTACT』と第三作の『ウルトラマンコスモスVSウルトラマンジャスティスTHE FINAL BATTLE』の二本立て。そらは梅雨空でどんよりとし、時々振ったり、心の中は修理に出したバイクが気がかりでモヤモヤ……それはいいとして。

 ティガ、ダイナ、ガイアのいわゆるハイターゲット層も取り込んだ平成ウルトラ三部作と、ハード路線のネクサス、原点回帰のマックス、第二次ウルトラシリーズと直結し、おっさんファン感涙のメビウスの、バラエティ豊かな平成二期(と書くと仮面ライダーみたいですが、放送局から取ってCBC三部作でも可)の間に立ち、どこにも属しない存在であるコスモスですが、足掛け三年、テレビ65本、劇場版4本のロングランシリーズであることから、それ自体が『コスモス期』と呼んでもいいぐらいの時代を築いた作品、といってもいいかもしれないです。会場には幼少期にそんなコスモスのやさしさに触れたお客様の姿もちらほら。そして上映終了後には涙で顔をくしゃくしゃにされる方も。それほどまでにコスモスという作品の影響力が大きかった、ということなのです。戦うだけがすべてではない、穏やかそうでいて、これまでのウルトラを否定しかねないスタンスで登場した、青く優しいウルトラマンの想いはちゃんと当時の子供たちにも伝わっていたのです。

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 その翌日はゲストを招いてのリモートトーク。リモートトークもこれで二回目ですが、徐々に馴染んできているような。当たり前ですが、本人がその場にいないというデメリットもあるけど、メリットも多いかな、と思ったり。今回は『コスモス2』『コスモス3』でギャシー星人シャウ役を演じた斉藤麻衣さんがゲストでした。画面越しとはいえ、それでも緊張はするもので、まずは軽く打ち合わせしてからいつものように本番へ。

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 事前に用意したトーク概要がこちらのミスで手元にない、という不測の事態があったのですが(個人的なお話)、そんなことは関係なく斉藤さんは、まるで昨日のことのように当時の思い出を話してくださり、こちらは聞き役に徹することができました。それによく通るお声が素敵なのです、さすが女優さんだな、と思いました。

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 そんな斉藤さんに魅了されながらすっかりいつものお約束事や写真OKの許諾が出ていたことを伝えるのを忘れておりましたが、お客様もそんなことよりも斉藤さんのトークに聞き入っており、それどころではなかった、と思います。

 そしていよいよトークも終了という時、スクリーンが暗転。機材トラブルでサウンドオンリーとなってしまったのですが、そこから流れる斉藤さんの声がまるで天から降ってくる宇宙人のメッセージのようで、神秘的な雰囲気を醸し出していました。怪我の功名? いや、あれは宇宙演出です。

 トークの後、休憩を挟んで上映へ。と、その前にお忍びで来られた、コスモスはじめ数々のウルトラを手掛けられた渋谷プロデューサーからの短くも熱いメッセージをいただきました。

 映画は市井の人々から見たウルトラマンと宇宙人という『ファーストコンタクト』に、行き過ぎた人類はリセットするべき存在なのか? という、一作目、テレビシリーズを包括しての締めくくりとなる『コスモスVSジャスティス』、三年弱をぶれることなく走り切った強さと優しさを兼ね備えた勇者のはじめとおしまいの物語に、やはり今回もウルウルしているお客様もいたようです。ウルウルトラマンです。

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 そして来月は慈愛の勇者から一転、人類が生んだ人類の敵、公害怪獣ヘドラ誕生祭。そしてみなみ会館は、中止だ中止、と言わんばかりにオリンピック期間に『AKIRA』をぶつけたり、着ぐるみ特撮風の『サイコ・ゴアマン』を上映したりと、やはりまたここに来ないといけないな、と思うのでありました。

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 そしてまだ今年はアニバーサリーなウルトラが控えているとのこと。

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