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異人たちとの週末。週明けも

 コロナ禍で、職場周辺に襲の影響が出ているみたいです。それとは関係なく、週末からポカンと休みができた。不定期休日の職場ならではです。土曜日、仕事明けてからそのまま京都へ。

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『ジギー・スターダスト』。デヴィッド・ボウイのツアー最終日を撮影したドキュメント、というかライブ映画。デヴィッド・ボウイはその出演作はぼちぼち見てるけど、歌を聞くのはほとんど初めての経験。昨年末の『ストップ・メイキング・センス』でライブ映画を見て、面白いと思ったのと、次の映画までうんと時間があったので。boid sound上映ということもあり、前回と同じく、つま先から徐々に全身に音楽が伝わってくる、電気風呂の感覚が再びやってくる。瘦身化粧男デヴィッド・ボウイというかジギーの姿がざらざらの荒れた画面に展開し、体はビリビリしびれる。かつて京都に住んでいたこともあるそうだから、この映画は京都で見ないと。ドラムがドドドドド、ギターがギュゥインギュウインと唸る、曲は知らないけど、ドラムロックの曲調は何となく知っている。そうか、これは『スーパーロボットマッハバロン』の主題歌か! 日本特撮と英国ロッカーが自分の中で結びついた。

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 続いて妖怪特撮映画祭『妖怪大戦争4k修復版』。実はスクリーンで見るのは初めて。大画面、4kで蘇った本作品は暗闇に蠢く妖怪たちもクライマックスの大乱戦もくっきりと見える。なんといってもこの映画は吸血妖怪ダイモンの魅力に尽きる作品でもある。人と獣と鳥が合体したような、それでいて既存喉の妖怪にも似ていない大映オリジナル妖怪。大魔神も演じた橋本力氏の目力の強さ、錫杖を振るう無敵っぷりは、そりゃ日本中の妖怪が集まらないと勝てないわ、という説得力がある。

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『蛇娘と白髪魔』は当時『妖怪大戦争』と二本立てで公開された作品。東西の撮影所が制作した怪奇映画大会、ということらしい。楳図かずおの漫画を原作に、モノクロ画面に蠢く蛇娘は無数の蛇を操る、でもそれは容姿を気にして屋根裏で過ごす姉と暮らすことになった主人公の見た幻で、本当は主人公の見た幻だったかもしれない。白髪魔は後半より登場。ホラーというよりサスペンス、蛇娘タマミがあまりにもかわいそうなラストでした。

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 そして翌日、先日応援上映も行った松竹+東映の『大怪獣のあとしまつ』を。公開日から猛烈なバッシングの嵐で驚いた、曰くクソ映画、曰く某悪魔人間映画並みだと。そんなにひどいのか? 前売りも買ったのに、怪獣映画ですよ、一応。そしてみてみると、なんてことはない、笑えるか笑えないかはさておいて、の普通のコメディでした。タイトル通り、巨大怪獣の死体、誰がどう処分するの? 内閣で、そして国防軍、特務隊の間で行われるドタバタ。腐敗する怪獣からは悪臭を放つガスが、早くしないと大変なことになる……ギャグはすべり気味だけど、ばかばかしい設定の中で大真面目にばかばかしい作戦を遂行する様子がおかしい。水洗トイレや焼肉屋の換気扇、わかりやすいたとえを用いて怪獣の死体処理に悪戦苦闘する。これを見て激怒した人は大まじめな怪獣映画を期待していたのかな。コメディでしょ、すべり気味だけど。できれば主人公サイドももっと笑いに走ってもよかったのでは、と思うのでした。

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 その翌日。まだ仕事は休み、大丈夫か? 怪獣の次は再びお化け映画『ゴーストバスターズ・アフターライフ』を吹替で。予告で見る限り、なんだか陰鬱な、普通のホラーみたいな感じになるのかな、とあまり期待していませんでしたが、これが見てみると大違い。ちゃんと前作の続編になっていました。おじいちゃんが残した装備と秘密で、孫たちが田舎町でお化け退治。前作から38年もたてば孫もできてるか。2016年のリブート版はその派手さとお祭り騒ぎを再現して、今回はその中身を、その後のゴーストバスターズをきちんと描いてくれていた、と思う。だからリブート版もスルーしてはいけない。前半はじわじわとホラー気味に攻めて前作からの続きをにおわせ、後半は一気にあの世界観へ、まさかまさかの展開が続く。まさかゴーストバスターズで涙腺が緩むとは思ってなかった。

 そんな週末の映画でした。

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