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「冬うつ」の中医学的改善法

冷えが強まる冬の時期。この時期特有の「うつ」が有ることをご存知でしょうか。具体的な症状としては「気分が落ち込む(特に午前中)」「気力や集中力が落ちる」「イライラや不安感がひどくなる」「物事を楽しめなくなる」「人と会いたくない」「性欲が落ちる」などといった症状に加え、冬うつ特有の症状として「炭水化物や甘い物が異様に欲しくなる」「いくら寝ても眠く、過眠傾向になる」といった症状が出やすいと言われています。事実立冬を迎えた前後くらいから僕のところにもこの「甘いものが無料に欲しくなる」方や「眠気が抑えられない」というお悩みをお持ちの方がものすごい数でおいでになります。不謹慎ながら例年冬の風物詩のように感じることすらあります。

「冬うつ」というのは実は医学的にも知られていて、季節性情動障害と呼ばれている、うつ病の中の一つで、冬季うつ病 、季節性気分障害、季節性感情障害などという呼称でも呼ばれます。

通常うつとの違いとしては秋〜冬にかけてうつ症状が出始め、春〜夏になるとその症状が治まる、という特有のサイクルがあるので反復性冬季うつ病などと呼ばれることもあるのも特徴です。

季節が過ぎれば治るならいいじゃん、という考え方もできるかもしれませんが、あくまでも「うつ」の一種ですので放置は危険ですしそれにより生命の危機が生じる可能性も否定はできません。また、冬に特有ということは冬特有の原因により生じるものである、という見方ができ、やはり季節養生が功を奏することが多々見られます。とは言え、扱いは難しく医学的な見地と中医学での養生法の両方からきちんと学んでいただくのが良いと思い今回のテーマとしています。

冬の時期に精神を病んでしまうという人は皆さんの想像以上に多いものです。思い当たる御本人はもちろん、ご家族や知人にも該当するような方がおられる場合は必ず読んでほしいと思います。

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