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【デュエプレ】赤青スクタイ解説②【プレイング編】

以下の記事の続き。
今回はプレイング解説編。

対墓地ソ

キーカード: 《シンカイタイフーン》《百万超邪クロスファイア》

墓地ソミラーを後手から捲る要

微不利。
基本的に《百万超邪クロスファイア》の早出し競争になるが、そもそもその競争が苦手な点、ゲームが伸びた際の《暴走龍5000GT》がキツい点を踏まえると厳しい戦いになりやすい。
《シンカイタイフーン》でゲームを少しずらしてこちらの土俵に持っていくのが大事だが、安易にブロックして相打ちすると相手の《百万超邪クロスファイア》着地が1ターン早まってしまう裏目もあり、かなりプレーが難しい。

筆者も自信の無い対面である。

ちなみにこの対面は劣勢だと手札が増えすぎてしまい、《スクランブル・タイフーン》から5枚引けなくなるせいで《天災超邪クロスファイア2nd》が出せなくなってしまうという弱点が存在するため、手札枚数の管理もシビア。

《埋め立てロボ・コンクリオン》が出せるとラッキー。

対祝門

キーカード: 《スクランブル・タイフーン》《トンギヌスの槍》

《アクア・スーパーエメラル》に楽をさせるな

微不利。
祝門がビートに勝つためのデッキである以上、キツくない訳がない。
このマッチは「手札を減らさない」「盤面に生物を溜める」「デッキを掘り進めながら《トンギヌスの槍》を探す」の3点を意識する。
《アクア・スーパーエメラル》で仕込まれた強力なSトリガーは《トンギヌスの槍》で剥がし、そうでなければ2種のクロスファイアでワンショットを狙うのがこちらの勝ち筋になる。

祝門側はドロソが連続で続かないと意外と息切れしやすいので、安易に盾を刻まない方が良い展開を作りやすい。
筆者は「返しのターンで相手が《祝儀の堕天チャーマジュン》の効果を起動するとリーサルを作れる場合」のみ1点刻むようにしている。
そうすることで、盾を刻まない場合に比べて相手の手札を1枚減らせるからである。
あくまで相手に手札を与えない意識が大事。

《アクア・スーパーエメラル》で《ウェディング・ゲート》を仕込まれてしまった場合は、《スクランブル・タイフーン》でデッキをとにかく掘って《トンギヌスの槍》を探す。
《ドンドン吸い込むナウ》まで採用しているこのデッキでは山札が簡単に一周するので、1枚採用のカードでも案外見つかる。

対赤青UK

キーカード: 《埋め立てロボ・コンクリオン》《トンギヌスの槍》

単なる墓地ソメタのカードではなく、UK対面のフィニッシャー

それなりに不利。
《アクア・スーパーエメラル》で仕込まれた強力なSトリガーは《トンギヌスの槍》で剥がし、そうでなければ2種のクロスファイアで強引なリーサルを狙う部分については祝門対面と同じ。
しかし「相手もビートデッキなので溜めるプランを狙うだけの時間がない」「たまたま踏んでしまった《秘拳カツドン破》が《ウェディング・ゲート》よりも負けに直結しやすい」「《超合金ロビー》が絡む展開は即座に《疾封怒闘キューブリック》でバウンスしないと負ける」あたりの理由から、祝門対面より厳しいと筆者は感じている。

以上を踏まえて、こちらが狙うべき方針は以下の2パターンとなる。

  • UK側の生物に安易に盾を殴らせず (=タイムリミットを引き伸ばす)、こちらが安全にフィニッシュできるように盤面を膨らませる

  • 最速クロスファイアで盾を割り切る

盤面を膨らませるプランの場合は《トンギヌスの槍》でフィニッシュするのが王道だが、例外としてこちらが盤面上で有利を築けた場合は、槍を経由せずとも安全に《秘拳カツドン破》をケア可能。
墓地が空の状態で《秘拳カツドン破》+《神聖牙 UKパンク》で止められる打点の数は最大2打点のみ。
それ以上は《秘拳カツドン破》から《超絶合金 ロビンフッド》《終末の時計クロック》を直出しする必要がある。

この点に着目して、

  • リーサル + 2打点 (できれば3) を用意した上で

  • 《埋め立てロボ・コンクリオン》で相手の墓地をリセットしながら

  • 《秘拳カツドン破》を踏みに行く

プレーを意識すれば、《秘拳カツドン破》は乗り越えられる。

対リキピ

キーカード: 《疾封怒闘キューブリック》《シンカイタイフーン》

3ターン目に起動できるかが勝負の鍵

5分。
とにかく1枚でも多く盾を守りながら、1枚でも多く先にシールドを割ったほうが勝ち。
《シンカイタイフーン》を上手に使って相手のリーサルをずらそう。
また、先手後手に関係なく《疾封怒闘キューブリック》のバウンス効果を最速で起動できるかどうかもゲームの焦点になる。
こちらが先手の場合は《一撃奪取マイパッド》《アクア・エボリューター》を弾くことによるテンポ奪取、後手の場合は《超閃機ジャバジャック》をバウンスすることによる盾の保護が狙い。
デッキの34枚が青いカードのお陰でこのプランの再現性が高くなっており、クローシス型の墓地ソースよりも戦いやすいデッキに仕上がっている。

とはいえ最終的に盾に埋まっているトリガー枚数が明暗を分けることになりやすい。

対白抜き4C

キーカード: 《スクランブル・タイフーン》《斬斬人形コダマンマ》

調整終盤に投入されたいぶし銀

微有利。
《スクランブル・タイフーン》を連打して相手の《龍世界ドラゴ大王》をいなしながらクロスファイア二種を投げつけるゲーム。
《ガチンコ・ジョーカー》から《スクランブル・タイフーン》を守ることが重要である一方、墓地は急いで溜める必要もない。
そのため《灼熱の闘志テスタロッサ》は無闇に出さず、1ドローつきのクリーチャーで少しずつ盾を詰めるのがGood。
中でも《斬斬人形コダマンマ》は《翔天と天恵の声援》で除去されないのが地味に優秀。

対シータ刃鬼

キーカード: 《スクランブル・タイフーン》《天災超邪クロスファイア2nd》

5ターン目に出せなければ概ね負け

やや不利。
既存の墓地ソースと比べて最速ファイアを狙いづらく、キルターンが遅めなので《「必勝」の頂 カイザー刃鬼》の着地が間に合ってしまう。
小型で刻む場合はトリガーブースト札、溜める場合は《超次元リュウセイ・ホール》が裏目になりやすく、常に不利な2択を強いられてしまうのがつらい。
そのため、とにかく《スクランブル・タイフーン》から早期決着を狙うのが肝となる。
ちなみに大王型の場合は、白抜き4Cと同じ理由で相性が逆転する。

対オラクル

キーカード: 《疾封怒闘キューブリック》《ドンドン吸い込むナウ》

対オラクルの相性を激変させたカード

微有利。
このマッチは3ターン目・4ターン目に出てくる《祈祷のマントラ ミルク》と光臨持ちクリーチャーを連続でバウンスできるかどうかがゲームの焦点。
そのため「《ドンドン吸い込むナウ》を手札に抱える」「青マナを最速で3枚セットする」「《灼熱の闘志テスタロッサ》等のルーターはプレーするタイミングを3ターン目にずらす」のが基本的なプレーとなる。
そこで相手のテンポを奪ってしまえば、《強欲のマントラ ゾロスター》はせいぜい2ハンデス程度にしかならず、《スクランブル・タイフーン》を軸にゲームを組み立てられる。

対イズモ

キーカード: 《疾封怒闘キューブリック》《灼熱の闘志テスタロッサ》

墓地ソに比べて活躍する頻度は実は少ない

微有利。
イズモ側のフィニッシャーパーツがいずれもバウンスに脆弱なので、《疾封怒闘キューブリック》を的確に消費していくことが重要。
対白抜き4Cと同様、ハンデスから《スクランブル・タイフーン》を守れるように1ドロー持ちの生物を毎ターン出しながら盾を刻むのが理想。
《無法神類 G・イズモ》で《スクランブル・タイフーン》が止まってしまうリスクを考慮して、中盤以降は《シンカイタイフーン》でもいいからルーターを必ず1枚キープしたい。

対ドラゴン

キーカード: 《斬斬人形コダマンマ》《熱湯グレンニャー》

個人的にかなり好き。

微有利。
小型生物をとにかく並べて殴り切るだけ。
墓地ソに比べると高速展開が苦手なので、相対的に苦戦を強いられるが十分有利な範囲であり、《龍世界ドラゴ大王》着地後の立て直しが楽なのは差別化ポイント。
《龍世界ドラゴ大王》や《永遠のリュウセイ・カイザー》に耐えられるよう、《ドンドン吸い込むナウ》や《疾封怒闘キューブリック》をキープできると◎。

対アガサ

キーカード: 《超次元シューティング・ホール》《電脳の女王アリス》

これを入れないといけないくらいキツい。

無理。
こちらの除去札がバウンスベースなので《奇跡の精霊ミルザム》を除去しても再度出し直されてしまいやすい。
また仮に《スクランブル・タイフーン》経由でバウンスできたとしても、盾から《超次元マザー・ホール》を撃たれてしまってより酷い盤面に。

そのためデッキのコンセプト部分が弱点となってしまっている。
ちなみに二次予選前のルームマッチ練習で、筆者はアガサに0-12した。

こちらができることは、とにかく小型をばら撒いて早期に盾を刻むこと。
どのみちどこかで《凍結の魔天ダイイング・メッセージ》による盤面処理が始まるので、《シンカイ・タイフーン》さえもデコイとして必要。
《電脳の女王アリス》は「クリーチャー経由で《疾封怒闘キューブリック》のバウンスを誘発できる」「手札を減らさない打点になる」「《超次元シューティング・ホール》を探しにいける」観点で非常に価値が高い。

おわりに

記事を一通り読むと「このデッキ本当に強いの……?」と思うかもしれないが、実のところそんなに強くないかもしれない、と筆者も思う。
特に環境上のポジションが良いわけでもなく、動きにインパクトがあるわけでもない。
実際、細かいミスをひとつやらかしただけでどの対面でも簡単に負けてしまう。
調整中「このデッキあんまり強くないな……」と筆者が何度感じたことか。

それでもなおこのデッキをバトルアリーナの相棒に選んだのは、大きく2つの理由がある。

ひとつは高い初見殺し性能とプレイングの幅の広さだ。
各種ルーターや《スクランブル・タイフーン》による動きの再現性、プレーを工夫することでどの対面でも対戦相手の死角から勝ち筋を拾えるこのデッキはかなり魅力的に映ったし、「プレイヤーの練度が勝率に直結する」部分も筆者に適した特性だった。
「大会でいきなりこれをお披露目されたら、デッキのポテンシャル+20%くらいは勝率を出せそうだ」という見込みが、筆者にこのデッキを選ばせた。

もうひとつは多分、情である。
大型大会に真剣に向き合い続けたこの1年間、オリジナルデッキを組んではボツにするというのを人知れず何度も繰り返していたが、「これなら持ち込めるな」と感じた仕上がりになったのは初めての経験だった。
「自分が磨いたデッキがどこまで通用するのか試したい」という情が、デッキ選択における最後のひと押しをしたのは否定できないと思う。

このデッキの賞味期限はもうそんなに長く無さそうだが、このままデッキが埃をかぶってしまうのも少し寂しい。
ぜひ、一度手にとっていただけると幸いである。

おまけ

バトルアリーナ10th以降はこういうのを試している。

深夜に51戦やって34-17 (勝率67%) とそれなり。

デッキを掘る力・墓地を肥やす力が下がったのと《龍世界ドラゴ大王》に脆くなった部分で弱体化した反面、細かい動きの柔軟性が担保されたこと、最速4tで《天災超邪クロスファイア2nd》が着地することが強み。
ビッグアクションを起こせるターンが5t→4tに変わったので、対ビートの後手から捲る力も向上しており、スクタイ基盤よりもキビキビと動くようになったのではないかと感じている。

こっちも試してみてね。

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