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これからの時代は、“おせっかい”の連鎖が仕事になっていく。

2年ほど前、NEUTというWebメディアで取材を受けた時に僕はこんなことを言ってました。

『人間って余裕がないとダメ。明日食えるかどうかの心配をしてるやつがクリエイティブになれるワケがないんですよ。』

自分でも尖った言い方だなあとは思いますが、今もあまり考えは変わりません。やっぱり自分に余裕がない時は、どうしても身近にいる人にも優しくすることはできない。だから僕は、身近な人をできる限り大切にしたいから、まず自分に余裕がある状態を作ることはいつも意識しています。

自分自身が生きるために最低限必要な要素って実はそんなに多くない。

2年前、僕自身の余裕のある状態を作るために、”寝れて、シャワーが浴びれて、ご飯が無料で食べれるコワーキングスペース ChatBaseを作りました。

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この場所を作ったことによる一番の学びは、自分自身が生きるために最低限必要な要素って実はそんなに多くないということを知ったことです。生きているとどうしても、お金もモノもいくらあっても足りない気がするし、欲しくなってしまう。

でも、“お金を稼がないといけない!”という気持ちから解放される体験をしたことで、僕はどんどんお金を稼ぐことに興味がなくなっていき、様々な自分の欲求が減っていきました。そして、それと同時に、幸福度のハードルが下がり、どんな小さなことでも嬉しく感じたり、どんな小さな成功でも満たされていくようになったのです。

自分に余裕が生まれると、仲間や友達がどんどん優しく感じてきます。そしてどんどん好きになっていく。だからお返ししたくなる。おせっかいしたくなる。この連鎖が続いていきます。

本当にただただおせっかいをしていたら、色んなプロジェクトが生まれていった。

それから僕は、気づかぬうちに沢山のおせっかいをし、それがいつの間にか沢山のプロジェクトや仕事を生み出すことに繋がっていきました。

▼最初は既存プロダクトのリブランディングの相談だったのが、いつの間にかWebメディアの事業を立ち上げることになった。画像3

▼友達でたまにお茶する仲で、お茶する中で相談に乗ってたらいつのまにか取締役になってた。画像3

▼お気に入りのシーシャ屋さんに通ってて、ゆるっと店主の相談を受けてたら、新しい会社を一緒に作ることになった。
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▼インターンの子との面談で色々話してたら、絵本出版することになった。画像5

この他にも、ラジオ番組「ハミダシミッケ」の企画MCをしたり、小杉湯や元映画館のブランディングをさせてもらったり、最近は防災領域の会社を作ったり、新しくホテルを作っていたりと、本当にただただおせっかいをしていたら、様々なプロジェクトが生まれていきました。

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そして何より嬉しかったのは、僕がおせっかいをした相手が、さらに他の人にもおせっかいをするという現象が起き始めたことです。おせっかいは伝播する。だからこそもっともっと沢山の人に、僕なりのおせっかいをしていきたいと思うようになっていきました。

僕らのことをわかりやすく説明できないという課題。

おせっかいをするためには、まずおせっかいをする対象にもっと出会う必要があるし、もっと自分たちのことを知ってもらう必要があります。知らない人からおせっかいは受けたくないですからね。

でも、これまで僕らがやってきたプロジェクトを振り返ると、そもそも課題が曖昧なモノ、課題そのものを見直す必要があるモノがほとんどだったので、「僕たちは明確な“これ”をサービスとして提供しています。」と説明することは出来ませんでした。

その時その時に向き合う対象に合わせて課題を定義して、コンセプトを生み出し、仲間を集め、仮説を検証するために必要なモノを形にしていきましたので、実際におせっかいを受けた人も僕らに何をされたのか説明しにくいし、当たり前ではありますが、オーガニックで相談が来ることもほとんどありませんでした。

とはいえ、僕らは課題そのものを見直すところからはじめるし、そこで出た仮説を検証するために必要な仲間や友達は沢山います。つまり向き合えない課題はほとんどない自信がありました。

なので僕には、とにかくいいわけが必要でした。

周りの人たちが僕らのことを紹介しやすいいいわけ。
元々相談しようと思ってたけど出来てなかった人が相談しやすいいいわけ。
そして、僕がおせっかいをするいいわけ。

おせっかいをプログラム化した、『OSEKKAI』

この悩みを沢山の人達に相談し続けて、出てきた一つの解が、MIKKEの新しいパートナーシップ『OSEKKAI』です。

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この『OSEKKAI』は半年間のプログラムです。具体的には、毎週1.5hのミーティングをしていきます。その人自身の想いや見てる視点を軸にしつつ、”仕事“や”プライベート“、”お金のこと“や”実はやりたかったこと“など、内容はその人それぞれに合わせて決めていきます。その中で結果的にプロジェクトが生まれれば、もちろんそれは1.5hのミーティングとは別にプロジェクトとして進めていきます。

また、このプログラムのMIKKEへの報酬はプログラムの終了後に、パートナーシップを結ぶ相手それぞれと半年間を振り返り、その人の余ってるモノの中から一緒に決めていきます

最初の一期目は、僕から直接ラブレターを贈らせていただき、まずはこちらの7人の方々にOSEKKAIをさせて頂くことになりました。

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赤澤えるさん(LEBECCA boutique ブランドディレクター)
伊藤尚哉さん(株式会社茶淹/美濃加茂茶舗 代表取締役)
岡山史興さん(70Seeds 代表取締役/編集長)
小川清十郎さん(ダンサー)
木村昌史さん(ALLYOURS 代表取締役)
椿原ばっきー(TEAMKIT COO/PR)
平松佑介(株式会社小杉湯 代表取締役)

おせっかいができる相手や内容は、人によってきっと違います。今回、僕は僕なりにあえて公言して、できる相手にこんな形でおせっかいをしてみることにしました。

これだけだと、OSEKKAIの中身はあまりよくわからないと思うので、6人の方々へのOSEKKAIのプロセスは、終了後に本などの形でまとめて可視化しようと思っています。また、終了後はOSEKKAIを起点にした、オンラインコミュニティの検討もしています。

またこちらは、お知らせします。

おせっかいは連鎖する。おせっかいの連鎖が結果的に多くの人の助けに繋がっていくはず。

コロナの影響もあり、色々な状況が変わりすぎて何から始めたら良いか分からないという方も多いかと思います。そんな方々はまずとにかく周りのいろんな人に、相談してみて欲しいんです。具体的な相談内容はなくても、「困っている」の一言だけでも言ってみて欲しいんです。それでももし難しかったら僕にも連絡ください。僕も解決をするという保証はできませんが、一緒に本気で考えます。

あともう一つ、そんな方々は自分から何かを言うことはできないかもしれません。だからできる方ができる人たちにおせっかいをしてみて欲しいんです。おせっかいは連鎖します。おせっかいのしあいが結果的に多くの人の助けに繋がっていくはずです。

愛あるおせっかいがより増えていく社会になることを信じています。


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