プロダクトマネジメント入門してみた

この記事はカオナビ Advent Calendar 2021 3日目です。

自己紹介

私はカオナビに今年の10月中旬から、ディレクターとして働き始めました。元々はエンジニアとして働いておりましたので、今回のディレクターへのジョブチェンジに伴い、プロダクトマネジメント入門にオススメされた書籍の内容についてご紹介します。

書籍について

今回紹介するのは、ゼロから始めるプロダクトマネジメント です。
主人公のたかしくん(中学2年生)がアプリケーション開発を通して、
プロダクトマネジメントを学んでいくというストーリーで、
読者も共にプロダクトマネジメント入門することができます。

こちらは、非常に読みやすい内容で、
アプリ開発を経て、リリースして終了ではなく、
その後の試行錯誤についても触れられております。
読者も共にプロダクトマネジメント入門することができます。ビジネスサイドやマーケティングについての入門としてもオススメです。

今回は、内容に関して気になった点をピックアップして紹介します。
詳細につきましては、書籍をご確認ください。

作りたいアプリの検討・調査

アプリの作成内容を検討する上で、様々なアプローチがあると思います。
書籍の中では、周りにいる人たちに普段から困っていることがないかを聞き取り調査することから始めています。

問題点に対しての解決案になる仮説を立て、アプリ開発に進む前に、想定する利用ユーザーに対して、アプリの画面イメージを用いてヒアリングすることで、アプリのコンセプトの仮説検証を行えます。

このフェーズでは、ユーザーヒアリングを通して、洗い出した問題点に対する仮説の紐付きや、コンセプト自体の仮説検証を行なっており、自分自身の業務の中でも今一度意識し取り入れたいと感じました。

リリースまでのアプリの機能選定

開発開始時に、作成する機能をアプリの仮説検証に必要な
最小限の機能セットで洗い出します。

なぜ、最小限の機能セットなのかというと、下記のリスクを伴うことと、
仮説自体に誤りがあった場合に方向転換がしやすくなるからです。

・作成した機能が使われないリスク
・開発が無駄になるリスク

このように、最小限の機能セットを備えたプロダクトは、MVP(Minimum Viable Product)と呼ばれます。

アプリ開発開始当初は、あれもこれも機能追加をしたいと考えがちで、
リリースまでの見通しが立たなくなり頓挫するリスクも考えられます。

自分自身の業務の中でも、これから新機能開発であったり、既存機能の改修について、リリースまでに必要な機能の洗い出しをする際にもこのMVPの考え方は参考になると感じました。

リリース後の利用状況確認

当然だと言われてしまいそうですが、アプリ開発は1度のリリースで終了するわけではありません。その後、新機能リリースを検討します。

書籍の中では、アクティブユーザー数を日別(DAU)、週別(WAU)、月別(MAU)で計測し、ユーザーの利用状況と作成者が想定する利用状況とのギャップの原因分析を行なっていました。

自分自身の業務の中でも、数値分析を元にした施策検討や、次のアクションを取る上での客観的な根拠を示すことの重要性を再認識しました。

また、プロダクトの目標達成度を測る指標として、KPIとKGIが紹介されておりましたので、頻出用語ではありますが、入門ということで記載します。

・KGI : Key Goal Indicator
・KPI : Key Performance Indicator

使い続けてもらうための工夫

書籍の中では、アプリの利用状況を確認したことで、
作り手側と利用者側の思いにギャップがあることがわかったため、
利用者が抱えている問題点の深堀りを行いました。

また、実現したいユーザー体験をストーリーボードを書き出すことで、それを実現するために必要な新機能の洗い出しを行うことで、
プロダクトを継続利用してもらう(エンゲージメントを獲得する)ための工夫を行いました。

自分自身の業務でも、これから先、エンゲージメント獲得を意識することも多いと思います。その都度、作り手側と利用者側のギャップを明確にすることと、そこから利用者が抱えてる問題の抽出、そして、その問題に紐づく解決方法の検討は簡単ではないと思いましたし、チャレンジングな部分だと感じました。

エンゲージメントを獲得に関して、下記の用語について触れられておりましたので参考までに紹介します。

・HOOKモデル
・ゲーミフィケーション

認知度の向上

書籍の中では、アプリの認知度向上のために、アプリの独自の価値はどこにあるのかを見つめ直します(バリュープロポジション)。

また、アプリ自体の機能仕様や利用価値を記載したWebページを作成し、想定利用ユーザーがWeb検索によってアプリの存在を知るきっかけを用意したり、アプリダウンロードへの導線を用意することで、認知度向上を行なっておりました。

グロースハックについても触れられており、自分自身の業務についても、プロダクト開発とマーケティング活動には垣根がなく、あらためてマーケティング分野についての知識の必要性を感じました。

収益化を目指して

書籍の中では、プロダクトのエコノミクス(経済性)に関する用語が複数登場し、これらを見直すことで収益化を目指していました。

・離脱率(Churn Rate)
・平均顧客寿命(Average Customer Lifetime) ACL
・顧客一人あたりの売上(Average Revenue Per User) ARPU
・顧客生涯価値(Customer Lifetime Value) LTV
・顧客獲得コスト(Customer Acquisition Cost)
・顧客あたりの経済性(Unit Economics) LTV/CAC

ユニットエコノミクスの値を確認することで、収益化に向けての状態を把握することや、収益性を高めるための指標にもなります。
書籍の中では、アプリの追加機能のリリースが、
ユニットエコノミクスへどう影響したのか分析されておりました。

これまで、自分自身の業務上、経済性を意識する機会が少なく、どのようにして収益を上げるのかを検討する部分や、ビジネス領域全般に対する興味が出てきましたので、非常に参考になりました。

下記の用語についても紹介されておりましたので、記載します。

・AARRRモデル
・コホート分析
・プロダクトマーケットフィット

まとめ

今回、プロダクトマネジメント入門のために、ゼロから始めるプロダクトマネジメント を読んでみました。

ここを出発地点として、ビジネス/ユーザー体験(UX)/テクノロジー領域それぞれに対して、より知識を深掘りしていきたいとあらためて感じました。

また、次に読む本の候補を挙げておき、次の記事を書く宣言をして自分自身を追い込んでこの場を締めたいと思います。




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