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「匠カリー開発のお話」

まえがき

 2020年03月…まさかこんな事が起こるなんて誰が想像できたでしょう? 新型コロナウイルス「COVID-19」によって、こんなにも脆く人々の経済活動は麻痺するものだと…

 自己紹介遅れました。『匠カリー研究所』のタカです。 今回のテーマにも書いてますが、普段、IT系の会社を経営してます。2008年05月末、私は社長として任命されました。

 就任早々、まだ経営と言うものを知らない中、直撃した未曽有の不況…リーマンショック…その年度は既に受注している案件をこなし、なんとか無事に終えるも、翌年は、前期の半分の売上に激減。手元資金も溶け出し、危機的な状態に陥りました。

 まさに、この時の「悪夢」が頭をかすめた「コロナ禍」…

未曾有の事態

 特に、航空業界、旅行業界、ホテル業界…そして、飲食業界。多くの業種にリーマンショックと比較にならないレベルで超急速に悪化した瞬間を目の当たりにし、二度目の苦境にさらされると直感しました。

 冷静に、2008年との差を理解し、前回同様に事象は変われど、IT系は半年は持つと判断しました。人の動きは激減しても、物流はかつて無いほど動き、海外とのサプライチェーンが細くなっても、国内での物流は動いてる。感染リスクを回避するためのアイテムは枯渇するが、生きていくための食材については安定的に供給はされてる。贅沢を抑えれば、苦しいながら何とかやり過ごせる。私自身はそう思ったが、業界ごとで見るとそんな簡単な話ではなかった。

 お付き合いのある旅行代理店の担当は、開口一番、「賞与無いですわ…」「自宅待機です…」など、聞くと、普段の1/10の売上状況に突き落とされたと。まるでリーマンの時とは違う速度感…

 更には、本当にお世話になっていた飲食の社長さんとの話では、何とか堪えて5.6月の例年の繁忙期までもたせると…直感的に無駄だと感じ、すぐに一度リセットする事を私の意見として伝えて、3末に閉店。この意見が正しかったかはわかりませんが、1日でも早いコストの垂れ流しを止めれたことは良かったと思ってます。

 他にも、友達だけでなく、お客様や、取引先様にも該当業界も多く、3月早々から苦境に直面している人たちを見て、何とか力になれないかと思い、世にいう「アフターコロナ・ウィズコロナ」を意識した新しいITビジネスがないものかと考えました。

  考えてるその間にも、襲い掛かる不況の波。まずは行動…何をしたらいいのか…1ヶ月経過した。

とにかく前に進む

 上述の通り、我々IT系も被害は出るものの、2008年にも経験した、ジワジワとくるこの感じ。IT業界は半年遅れで不況がやってくる。慌てず今の瞬間と、2.3ヶ月くらい少し先を考え、短期的なインパクトは少ないと判断。すぐ様ネットで出来るビジネスを準備。ECやEDI、クラウドでのソリューションなどをピックアップ。

 今回のプロジェクトのキーマンである「野口」もその渦中にいた。

「いつでもどこでも美味しいモノを食べたい」
私の一言にイタリアン シェフ野口が頷いた瞬間、プロジェクトがはじまった。

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 早速、検討を始め、まずは、ネットで売れるものを画策。出てきた答えはカレー、コールドプレスジュース、スープ、サラダなど。保存が可能なものと考え、サラダを一旦外し、スタート。

 私が出来ることとを整理し、彼が出来る事を整理、「ビジネスとして成り立たせるためには、あまりにも隙間があり過ぎる…」同業や異業種の経営者やキーマンをコミュニケーションツールで結んで、様々な意見を聞いて、徐々に隙間を埋める。旗印となる大義名分を作る。

 食事と言うキーワードを、膨らませてITだけでなく、農家、水産業、青果業、行政、デザイナー、クリエーター…各方面に話を聞いて、3つのビジネスに絞り込む。カレーとジュースなど。

 まずは一つの旗印として、目指すものを共有。

 Body And Mind Are Smart…頭文字を取って『BAMAS』 身体と心をスマートに… 健康や美容、ストレスを溜めないための仕組みをほんの少しお手伝い出来るもの。そう言うものを作りたい。このキーワードをもとに、検討を進めた。

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 残念ながら飲食店は開けれないので、有り余る時間は研究開発に費やす。試作品を選定するところから始まる。カレーには目の無い「スギちゃん」を巻き込み、まずは20社ほどのレトルトカレーを試食。様々なパラメタを共有して、5人ほどのメンバーで採点し、イメージに合う試作の原型を選定。その場で箱に記載のキーワードだけで、軽くそのレトルトの味を再現した「野口シェフ」

覚醒

 次にやるべき事は何か?普通に美味しいならコレでいい。でも、それで終わらないのがこのプロジェクト。真鯛? 帆立? 神戸牛? ほかには何がありますかね?
世の中にある上質な食材を用いて珠玉のレトルトカレーを追い求める研究所。

 開発商品名を『匠カリー』と銘打つが、一つの味に固執はしない。常に何種類かの味をリリース展開するスタイル。

大阪市北浜のイタリアン オーナーシェフの野口は、医療法人で栄養部門の責任者でもある。素材の特性もしっかりと考慮できるこの男は、本当の質にこだわるこの商品開発において必要不可欠な存在だ。

決して、美味いだけで完結させてはいけないこのプロジェクト、さらに「どこにでもないものを、どこででも食べられるようにする」ことが落としどころとあって、販売方法や販路の開拓などのプランにも戦略性が必要とされる。

 バラエティに富んだ商材をリリース ⇒ 消費者へのアプローチ機会を拡大 ⇒ 多くのカスタマーレビューの獲得

 I C T でこのサイクルを活性化させ、ブランド力を継続的にアップデートさせていくことが狙いだ。人気商品だけが生き残っていくので、自ずと『匠カリー』の品質も向上する仕組みになっている。

珠玉の第一弾完成?

 第一弾は、ベースとなるスープを魚介スープとして、真鯛をチョイス。コスト削減も検討しつつ、贅沢なポイントはしっかり作る。味だけでなく、見た目も重要。何度も何度も試食し、行き着いたのが、陸奥湾産のホタテ。

 それだけでは終わらない。見た目にインパクトがあるデカさ、更に、新鮮な活ホタテ!青森県が厳選したモノをヤマトと協業で実現した日本全国を空輸で結ぶ「A!premium」と言う、プロジェクトのバックアップを受けて、新鮮で生のまま工場に届ける事を実現!

エープレロゴ

 しかしながら、青森県の職員、A!Pre担当の「西堀」氏は焦った…レトルト工場を予約したタイミングが、まさかの活けホタテのシーズンがちょうど終わる時…「数が足りない…」

 いろいろな生産者さんに話を聞いてもらい、何とか数を確保!    「ほんと、ギリギリに言うのは辞めて欲しい…」と、心で叫んだはず。

ようやく完成

 さぁ、いよいよレトルト加工の当日、元気に工場のラインは動いている

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 また、レトルトカレーを作ることにおいては、細部までこだわり、とことんまで付き合ってくれる「キャニオンスパイス」さんの力を借り、丁寧に一粒一粒レトルトに入れてから、熱を通すので、旨味がカレーに溶け込み、我々が思わず唸る味へと進化した。

 『匠カリー』第一弾!

 「陸奥湾からやってきたホタテ編」の完成!

既に、次の準備は出来ている。さぁ、皆さんも是非、ご賞味ください。

『匠カリー研究所』 所長 タカ より

購入はここから!

~あとがき~ 食された方のコメントなど

 「もう少し、形を残したかった…」 (タカ)

 A.味にこだわりすぎて、空輸してきた陸奥湾産のホタテを生のままレトルトの袋に入れる加工方法を採用。想定より大きいホタテ”500gで20玉”前後であったために、貝柱ひと玉が25g程度で厚みがあり、箱の厚みを超えてしまうもの…セカンドロットは、味を落とさず、型崩れしにくい方法をキャニオンスパイス様と検討していきます。

 「レトルト感なく、普通においしい」 (野口)

 A.本当にそうだと思います。我々の想定の上の仕上がりを見せてもらいました。キャニオンスパイスさんには感謝です。

 「少し、辛めでした」 (しょーへー)

 A.セカンドロットに入った際は、レトルト投入時の辛さを記載の成分を変えずに辛味を抑えて、既に同梱しております「辛味スパイス」で調整できるように検討してみます。

 初期の辛さレベルは5段階の2程度としていましたが、次回目標値は1程度となるように検討してみます。

 また、余談ですが、当製品「匠カリー(ホタテカレー)」は、大阪北浜の「GIOCARE(オルソ食堂)」にて、オリジナルの味を頂くことができます。こちらの辛さは、0での提供ですので、より濃厚かつクリーミーな味わいをお楽しみいただけます。

 「今まで食べたレトルトで一番おいしかったです」 (青森県職員S様)

 A.本当にありがとうございます。セカンドロットに向けて頑張りますのでご支援のほどよろしくお願いします。

 「ベジタリアンの私でも、感動した」 (生駒様)

 A.普段は、お野菜を中心にした食事をされている生駒様。本当にありがとうございます。上述の『BAMAS』の通り、体も心もスマートにと、健康志向の要素も取り入れて、野菜の触感もしっかり残した仕上げにしています。野菜だけでなくスパイスもしっかりと入れることで、新陳代謝も促進します。

 引き続き、GIOCARE(ノグチ&マユミ)両名の応援団長として、ご支援よろしくお願いします。

2020.10.20 更新

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