クリエイティブリーダーシップ特論2レポート6.1

武蔵野美術大学 大学院造形構想研究科 
クリエイティブリーダシップコース
クリエイティブリーダシップ特論2 平井 俊旭さん 「2020.6.1」

平井さんとは誰?
地域ブランディングディレクター/雨上株式會社 代表取締役社長
1969年、神奈川県生まれ。1992年度 武蔵野美術大学造形学部空間演出デザイン学科卒業。ムサビ卒業後に助手を4年間務めたのち、インテリアデザイン設計事務所「スーパーポテト」での勤務を経て、2001年、スープ専門店チェーンSoup Stock Tokyoを運営する「スマイルズ」に入社。デザインディレクターとしてブランドグラフィックや店舗デザイン、食器類のプロダクト全般を手がける。2014年12月に「雨上(あめあがる)株式會社」を設立。2015年7月より、滋賀県高島市を拠点に地域ブランディングディレクターを務める。

「雨上株式会社」
 平井さんが起業した雨上株式会社は、日本の地方にある価値をみつけ出し、「人やお金を循環させる仕組み」を作るという仕事をしている。
5つのポイントを重視し、プロジェクトを進む。
① 小さく、数多く続ける。
② 地域住民と同じ視点で見て話す。
③ 共感のネットワークをつくる。
④ 魅力を最大化するために要素を集めて編集する。
⑤ いろいろな手段を重ねる(クロスメデイア)
プロジェクトを成功するためには、「共感」は一番大切なことである。そして小さい事例を重視し、積み重ねて進める。

滋賀県高島市での活動
 平井さんがお手本にしたのは、博報堂の「属ブランディング」という考え方。「ブランドはそれをつくりたいと思う人の志が先にあって、そこにデザインや仕組みができて、ファンがついてくるものです。Soup Stock Tokyoをつくっていくなかで経験があったからわかるのですが、窮地に陥ったとき、自分たちはいいものをつくっているのだという揺るぎない信念がないと、途端にうまくいかなくなるんですよね。人から言われたからやっているというスタンスだと、やめる選択肢があっさり出てきてしまう。ブランドは一朝一夕でできるものではないので、市民が本当に高島をいいと思ってブランド化しない限り、自分みたいに外から来た人間がロゴや仕組みだけをつくったところで、うまく機能しないと思うんです」そして市民が自分たちの地域を知ることを目的に、平井さんが立ち上げたのが「高島の食と人 –3つの◯◯−」というウェブサイト。高島の多彩な食材と、それらをさまざまなかたちで提供したり、味わったりする人たちの豊かさが伝わってくる。

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