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【表現評論】スマイルプリキュア! コアレビュー Part 6 第31-36話

第31話 ロイヤルクロックとキャンディの秘密!!

前回登場した謎の物体はロイヤルクロックというらしい。その力を目覚めさせるには、プリキュアとキャンディに何か足りないものを埋める必要があるようだ。
おなかがすいたみゆきたちは、一枚のクッキーをみんなで分けて食べる。一口で終わってしまうようなサイズだが、みんなで食べるクッキーはおいしい。みんなでクッキーを食べる人生を送ってみたいものだった。

アカンベェ→スーパーアカンベェと強化されてきた敵だが、ここにきてハイパーアカンベェが現れる。スーパー→ハイパーという強化はポケモンでもあるが、これは英語の本来の意味に合致しているのか少し気になる。
プリキュアたちの最終奥義、レインボーバーストはハイパーアカンベェの前に敗れてしまう。それだけではなく突如現れたジョーカーにより怠惰な生活を夢見させるなまけ玉にキャンディが吸い込まれてしまう。
キャンディはなまけ玉の中で妖精たちと遊んだりおかしを食べたりしたが、みゆきたちとクッキーを分け合って食べたことを思い出して夢から覚め、プリキュアたちのもとにもどってきた。最終奥義を破られたプリキュアたちは満身創痍だが、ハッピーが気合でハッピーシャワーを敵にお見舞いし、なんとか倒すことができた。

そのとき、ジョーカーはみゆき以外の4人をなまけ玉に閉じ込めてしまう。みゆきは4人を救えるのか?

第32話 心を一つに!プリキュアの新たなる力!!

4人を助けるために自らなまけ玉に入るみゆきとキャンディ。すでになまけきった4人がみゆきを沼に引きずり込んでくる。

ヤンデレ目

なまけ玉の経験者であったキャンディはなんとかみゆきを正気に戻すが、4人はなかなか治らない。ハッピーシャワーで世界ごと浄化しようとするも、ジョーカーにジャマされてしまう(ジョーカーに浄化をジャマされる?HAHAHA)。
ジョーカーはアカンベェを繰り出し、ハッピーは一人立ち向かう。強力な相手に苦戦するも、ハッピーとキャンディの気持ちがようやく4人に届き、プリキュアに変身して加勢する。心が強く通じ合ったプリキュアとキャンディはロイヤルクロックの力を一部ひきだすことに成功し、ロイヤルレインボーバーストでアカンベェを倒す。レインボーバーストはペガサスの力であるのに対し、ロイヤルレインボーバーストはフェニックス(不死鳥)の力を借りたものだ。元の世界に戻れたみゆきたちは、今後もつらいことはあるだろうが前を向いて進もうと決意を新たにする。ロイヤルクロックの力を解放したことにより、オープニングの演出もペガサスからフェニックスに変わっている。

第33話 映画村で時代劇でござる!?の巻!

ポップ回。映画村に遊びにきたみゆきたちは、ひょんなことから映画の撮影に参加することになる。かっこよさや男らしさに憧れのあるポップも人間の姿になって侍として出演する。
表現評論として触れることはあまりないのだが、最後のシーンだけには言及したい。映画を手軽に観ることができる金曜ロードショーというテレビ番組がある。私はこれで何度もジブリ作品を観たものだ。もう亡くなってから10年以上経つが、水野晴郎(みずのはるお)という映画評論家・監督が解説者を務めていた。水野の名ゼリフに「いやあ、映画って本当にいいもんですねー」というものがあるのだが、第33話の最後でポップがこの名ゼリフを明らかに意識したセリフを言う。スマプリ放送当時の2012年ならこの面白さがわかるかもしれないが、今となっては気づかない人が大半だろう。

第34話 一致団結!文化祭でミラクルファッションショー!!

まさかのモブ男子回。みゆきのクラスでは、文化祭でファッションショーをやることになったのだが、バンド活動以外に興味を持てない豊島くんはファッションショーの準備をやろうとしない。みんなで思い出を作りたいみゆきたちが豊島くんを懐柔するのである。
豊島くんも参加しないことを後ろめたく思っているだろうから、このことでクラスの女子に話しかけられつづけるのは地味にストレスかもしれない。最終的にはファッションショーのバックバンドの場が豊島くんに与えられ、クラス全員で文化祭を盛り上げた。プリキュアらしさには欠ける回だが、中学生らしい日常回はこれはこれでよい。

第35話 やよい、地球を守れ!プリキュアがロボニナ〜ル!?

ロボ回。みゆきの魚眼顔は以前話題にしたが、今回は敵のアイテムによってロボットに変身してしまうのだ。

ロボハッピー

ロボットをはじめヒーローものが好きなやよいは新発売のロボットのおもちゃに目を輝かせる。みんなでおもちゃを買いに行くと、なんといつもの敵もおもちゃを買いに来ていた。そこでハッピーがロボットになってしまい、敵二体もロボットを操縦する。完全にロボットアニメになってしまう。ロボットに興味のないサニーとマーチはこの表情である。

ジト目

ピースがビューティに貸していたロボット図鑑のおかげで、ビューティが操縦を、ピースが指示をして戦う。図鑑を読んだからといって操縦できるだろうか。ふつうは操縦方法なんて書いてない。しかしプリキュアにそんなところにリアリティを求めてもしょうがない。やよい回はなんだかんだで特徴があって面白い。

第36話 熱血!?あかねの初恋人生!!

ここにきてふつうの恋愛回がくるとは思っていなかった。ひょんなことから留学生のお世話係になったあかねは、みゆきたちに留学生の話ばかりするようになる。これは恋なのか?あかねにはわからない。とにかくみゆきたちは、あかねに自分の気持ちを留学生にぶつけるように働きかける。

人と仲良くなっても、付き合っても、結婚しても、子どもが生まれても、最終的に離れ離れになるのであればそれまでの交流はすべて無駄で、むしろ離れる悲しさの分だけマイナスになるのだろうか?そんなことはないだろう。「意味がある」と主張したいわけではなく、それまでの積み重ねが無駄であると思いたくない気持ちの方が強いかもしれない。しかし、それでよい。この疑問に正面から回答する必要はない。好きだ、愛している、大切だ、と純粋にそう思えばよいのだ。論理でなんでも崩せると思ったら大間違いだ。

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