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【表現評論】スマイルプリキュア! コアレビュー Part 3 第13-18話

第13話 修学旅行!みゆき、京都でドン底ハッピー!?

例の魚眼レンズ顔が登場した回。ネタ画像としては知っていたが、実際のアニメの流れで出てくるとびっくりしてしまう。女児が見たら泣いちゃうのではないか。

おみくじで大凶を引いたみゆき

修学旅行先の京都が舞台だが、中学二年生で修学旅行に行くものなのか。自分は中学三年生のときだった(インフルエンザで行けなかったが)。
不運な一日を過ごしたみゆきは宿でみんなから励まされる。枕投げとかやってみたい人生だった。
「そうだ、京都へ行こう」と実際にセリフがある敵が京都を訪れ、みゆきたちの前に立ちはだかる。不運なキュアハッピーはあらゆる攻撃を食らい、しまいには変身や必殺技に必要なスマイルパクトを川に落としてしまう。責任を感じたキュアハッピーが必殺技なしで敵に立ち向かう勇気を見せることで、川から虹色の光とともにスマイルパクトが現れ、レインボーヒーリングで敵をやっつける。正直、魚眼顔がこの回のピークだから、戦闘シーンの印象が薄くなってしまう。

第14話 修学旅行!大阪で迷子になっちゃった!?

大阪城を訪れたみゆきたちだが、みゆき・やよいとあかね・なお・れいかの組がはぐれてしまう。大阪のおばちゃんたちの助けを得ながら予定通り大阪を観光し、それぞれの組が通天閣付近にやってきた。敵により通天閣に閉じ込められたキュアハッピーとキュアピース。ちょうちょのキュアデコルによって飛べるようになったキュアサニー、キュアマーチとキュアビューティが敵をおちょくって疲れさせた後に、マーチが大阪のおばちゃんからもらった納豆餃子飴で敵にダメージを与える。納豆と餃子は単体ならおいしいが、それを混ぜて飴にしてもおいしそうとはまったく思わない。
5人がそろいレインボーヒーリングで敵をやっつけた。その後は大阪グルメを満喫して帰路につく。正直大阪は京都に比べると観光するところがあまりないように思うが、友達と行けば楽しいのだろう。

第15話 ドタバタ!みゆきの母の日大作戦!!

母親のためにプレゼントを渡したいみゆき。みんなはエプロンや湯呑みを作っているので、自分はネックレスを作ろうと思い立つ。不格好なネックレスになったがそれを渡そうと思った矢先、敵が現れる。敵からもネックレスの不格好さを笑われてしまうが、みんなの言葉に励まされたキュアハッピーは元気を取り戻し、敵を浄化する。最後には母親にネックレスをプレゼントし、感謝の言葉を述べる。

人に何かをしてあげよう、ものを渡したいという気持ちは自然に発生する。第10話のあかね回にも通ずることであるが、不器用でも自分の気持ちをこめて何かをすることはいつだって大切だ。プリキュアのメインターゲットである女児だけではなく、性別や年齢を問わず自分の気持ちを表すべきなのだ。

第16話 れいかの悩み!どうして勉強するの!?

僕の前に道はない
僕の後ろに道はできる

高村光太郎『道程』
https://www.aozora.gr.jp/cards/001168/files/59185_75168.html

なぜ勉強するのかということを真剣に考えたことのある人はどれほどいるのだろう。たいていは勉強しない理由を見つけようとしてこのような言い訳をするのだが、れいかはいちど勉強や部活、生徒会などからすべて離れて、自分のやりたいこととはなんなのか、勉強をしたいのかについて考える。

将来役に立つから勉強するという動機は、大学以降でも資格取得などを目指す人でない限り持てないかもしれない。知らないことなど山ほどある。私は米一粒さえ作れない。現在の仕事に関する専門知識だって十分でない。何かをやろうとするとどうしても勉強がつきまとう。中学生にとって勉強とは学校の授業で扱われるものを指すかもしれないが、学校以外にも学びは満ちあふれていることにれいかは気がつく。レールの敷かれた人生を歩んでいる人も、そのレールを走る列車の車窓から周りを眺めることは必要である。進路に悩んで医学部再受験などを考える人に観ていただきたい回である。

第17話 熱血!あかねのお笑い人生!!

説明不要な神回。
ナチュラルパワーは野生の力!キュアゴリラ!
お笑い芸人のFUJIWARAの原西が6人目のプリキュアなのではないかとキャンディが勘違いして、変身ポーズをとった際に発した決めゼリフが上である。語感は合っているのに中身がないというアンバランスさがおもしろい。

第18話 なおの想い!バトンがつなぐみんなの絆!!

なお回かと思ったらやよい回、と思えばやはりなお回であった。
なおはリレーのアンカーで一位に躍り出るも足が絡まって転んでしまい、最下位でゴールする。なおはもちろん悔しいが、それを見ていたみながなおをバカにするはずもない。最後までバトンをつないだことがすばらしいのだ。

代表選手によるリレーより、クラス全員が参加するリレーの方がお祭り感が強くて面白そうである。結果はどうあれ、目の前の競技に体当たりすることで自分は成長するし、クラスメイトとも仲良くなる。自分が小学生のとき、クラス全員のリレーがあったのだが、同じクラスだった発育が極めて遅い子ももちろん参加した。参加することに意義があり、クラスとして別に一位にならなくてもいい。勝敗よりも大事なものはある。

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