「インフルエンス・インシデント」3巻感想

一週間遅れながら、「インフルエンス・インシデント」3巻を読み終わったので感想をまとめます。

まず、本題に入る前に、著者の駿馬京先生の話をすると、10年ほど前から「てのり」という名義でポケモン対戦実況の動画を投稿していて、まあ自分は視聴者としてずっと追ってきていたので、著作物も自然な流れで手にした訳です。なので以降著者に関しては、自分にとって自然な「てのりさん」という呼称を使います。

作品としては、SNSを研究対象とする大学教授がいわゆるインフルエンサーとSNSを中心に巻き起こる事件を解決する、といった内容で、SNSに関する興味深い示唆が詰まったまさに今読むべき作品、といった感じです。
それぞれのキャラクターにはてのりさんの趣味嗜好が詰まっていて、まさにてのりさんの作品だなという感じがします。

人間の一挙手一投足には意識しているいないに関わらずその主義思想や趣味嗜好が現れるものだ、と言うのが個人的な持論で、それはフィクションの創作物にも適用されると考えているけれど、現実で実際に創作物に触れる際に、著者の人となりを想像することはあまり多くありません。
けれど、てのりさんの発信するものに触れるようになってから10年くらい経ち、生配信なんかもちょくちょく見ていたので、なんとなくこういった人なんだろうなぁという輪郭が自分の中にあります。
前述した特徴的なキャラクターも含めて、今回の作品に触れる中で、そういった「てのりさんらしさ」みたいなものを感じることがとても多く、自分の持論にまた一つ確信が持てたなと思いました。
一方で、こんな一面もあるんだなというような新鮮味ももちろんあって、個人的には一粒で2度美味しい感じでした。

この作品に関しては一旦ここで終わりという感じで少し残念ですが、今後もてのりさんの作品を追っていこうと思います。

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