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聖地巡礼【ニッポン放送 木更津送信所】

 私の中で「ニッポン放送 = 電波最悪」というイメージがあります。
神奈川県や静岡県だとよく聴こえるらしいんですけど、私が暮らす西東京はアウトですね。聴くとだいたいノイズが混じってきます。

 衝撃だったのは【アルコ&ピースのオールナイトニッポン】の一部最終回(2015.3.27)を、有楽町のジョナサンで聴いた時です。
有楽町に行く途中、ドンキでポケットラジオを買ったんです。大事な放送なので敢えてガチラジオで聴きたかったし、さすがに有楽町ならクリアな音質で聴けるだろうと。
で、夜1時にポケラジの電源を入れたんですけど、まぁ~ノイズが酷い(笑)
逆にTBSラジオはいつもよりクリアに聴こえて笑っちゃいましたね。

 どんな場所から電波が飛んでいるのか、ずっと興味がありました。
調べた所、ニッポン放送のAM電波は有楽町からではなく、そこから50キロ以上離れた千葉県の「木更津送信所」のアンテナから発射されていると。
これはもう、見に行くしかないですよね。
西東京から木更津送信所まで2時間半、覚悟を決めて聖地巡礼する事にしました……

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☝木更津市の無人駅:東清川から歩いて数分。田園風景にまっすぐ伸びる巨大アンテナが見えてきました。ニッポン放送の木更津送信所のアンテナです。

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☝ポール状の紅白アンテナ。それを支える無数のワイヤー。飛びついてよじ登りたくなりますよね。このアンテナが【オールナイトニッポン】【テレフォン人生相談】【看板娘ホッピー・ミーナの HOPPY HAPPY BAR】などの人気番組を、電波に変え、AMラジオ受信機に届けてくれる訳です。

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☝️アンテナは合計3基。長さ120mのメインアンテナ(写真・中)、長さ60mでてっぺんにハットが付いたサブアンテナ(左)、有楽町からの信号を受信するアンテナ(右)です。メインアンテナの足元には局舎もあります。見てるだけで胸がドキドキしてきますよね。ここから30分かけて送信所を一周します。

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☝送信所入口。小学校の正門を思わせる親しみやすい入口です。興奮で手が震えて写真がブレました。

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☝送信所沿いの砂利道。左側のフェンスは私と送信所を隔てるベルリンの壁。右側には小櫃川(おびつがわ)が。

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☝「あぶないですから入らないで下さい」と書かれた看板。ネットでこの看板を見かけ『死ぬまでにひと目、このタヌキを!』と憧れていました。美術館で名画を鑑賞するがごとく見入ってしまいましたね。

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☝敷地内にビッシリ並ぶソーラーパネル。2013年10月から「ニッポン放送 木更津太陽光発電所」として運用されているそうです。作られた電気は電気事業者に販売され、ニッポン放送の収益になるとの事。

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☝現在のアンテナは2代目らしいです。1994年3月から稼働しているそうで【ナインティナインのオールナイトニッポン(1994.4.4~)】とほぼ同い年って感じですかね。岡村さんの声を20年以上も電波に変え続けてくれていると思うと、なんだか歴史を感じてわぁわぁ言いたくなります。

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☝木更津送信所の内部の様子は【ももいろクローバーZ ももクロくらぶxoxo】の番組本「うーぶろん・ら・ぽるとー!(2013.7)」で確認する事ができます。ももクロの送信所潜入レポートを12ページも掲載しており、この本を読めば送信所マニアの友達に差をつける事ができます。

 先程のタヌキの看板の薄れ具合から分かるように、木更津送信所も老朽化が進んでいるそうです。1971年6月から運用を始め、もう45年以上経ってますからね。
伊集院さんとのイザコザでおなじみのニッポン放送の森○専務取締役も『AMとFMで同じ番組を出し続けると送信経費が2倍かかる。100%FMで聴いてほしい』と明言しています。将来的に「AM1242」は消滅して木更津送信所も閉鎖されるかも知れません。
皆さんもお早めに木更津送信所へ。

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 ……気付けば夜。感度バッチリのニッポン放送のAM放送を聴きながら、高速バスで新宿に帰ります。
送信所には「あぶないから敷地内に入らないで!」みたいな看板がありましたけど、往復5時間かけてアンテナを見に行く私の方が「あぶない」のかも知れません。


※間違ってる情報等ございましたらDMにてご指摘願いますm(_ _)m