記事一覧
心臓リハビリテーションとは
今回は心臓リハビリテーションについてご紹介いたします。
みなさんは”リハビリテーション”という言葉を聞いたことがありますでしょうか。最近ではドラマや漫画などでも取り上げられるようになり、私たちの生活に身近な存在になってきたような気がします。
リハビリテーションとは語源はラテン語で「再びできるようになる」などといった意味があります。そして、世界的な定義としては
とWHO(世界保健機構)にて定義
心不全治療におけるにおけるパラドックス
今回は心不全治療(特に心臓リハビリ)における”パラドックス”についてまとめていきたいと思います。
Obesity paradox(肥満逆説)健常者における高いBMI(体格指数)は心不全のリスク因子と報告されています。¹ また、肥満まで至らない過体重やウエスト周囲長の増大も心不全発症リスクであると報告されており²、心不全の発症を抑制するためには、適正体重を維持する必要があることは明白です。
しか
心不全患者さまに対する生活指導におけるジレンマ
今回は心不全患者さまへの生活指導における、自分の体験談を書いていこうと思います。
心不全とは心不全はガイドライン¹にて以下のように定義されています。
「何らかの心臓機能障害,すなわち,心臓に気質的及び/あるいは機能的異常が生じて新ポンプ機能の代償機転が破綻した結果,呼吸困難・倦怠感や浮腫が出現し,それに伴い運動耐容能が低下する臨床症候群」のこと
つまり、病気で心臓が血を送りだす力が弱くなり、
2040年”理学療法士の供給過多”に向けたシフトチェンジ
はじめにここでは職場の同僚Aさんとの会話の中で自分がハッとさせられたことについてまとめていこうと思います。
衆力功をなす私たちが理学療法士になる過程で受けてきた学校教育では、すべての科目・分野で平均点以上をとることができる人材を育成し、最終的には国家試験に合格できるようなカリキュラムが組まれています。そのためか、臨床に出てからも、苦手の克服が優先されて、得意なことを伸ばすことが後回しにされてしま
末梢動脈疾患のリハビリテーションに関して①
今回は末梢動脈疾患の病態と治療方法について書いていこうと思います。
はじめに 末梢動脈疾患(Peripheral Arterial Disease:以下PAD)は, 広義では冠動脈以外の動脈病変と考えられており、本来は脚だけではなくお腹や腎臓などの動脈も含まれています。ただ、欧米諸国ではPADと下肢閉塞性動脈硬化症は同義語として用いられているため、このnoteでもPAD=下肢閉塞性動脈硬