無駄に8年もSEやって積んだ失敗プロジェクト経験の傾向と対策をまとめる
8年くらいプログラマをやっていると、当然ながら失敗もある。
特に自分は他者への働きかけはできない(コミュ障)ので、スケジュールに問題があって火を噴いているだけのプロジェクトなら何とかできる。
が、無能なリーダーの舵を奪ってプロジェクトをいい方向に導くというのが苦手だ。
そういう場合には一緒になって沈んでいくのを待つばかりなのだが、そのときに上から毎度のごとく、もっと早く報告を上げろ、などと言われる。
それができたらとっくにこんな会社は辞めている。
だが、茹でガエルの自覚がある以上、熱さは感じなくともなんとなく気配で「あ、いま火が点いたな」などと思う瞬間がある。
……あったような気がする。
あったんじゃないかな。
というわけで(前置きが長い)、プロジェクトに対してこれはあぶねーなと思った瞬間を書き出してみたい。
まあ、そこで声を上げたとしても『具体的に状況を出せ』とか言われて、そんな余裕は当然ないので上げた声は潰されるのだけれど。
プロジェクトに上司と部下が混じっている。
そして部下が、上司と自分たちとであからさまに発言量が変わる。
あるいはそこのコミュニケーションが一方通行である場合など。
自分のコミュニケーションはわからなくても、他人のことはよくわかるものだ。
この場合、わざとやってるパターンと、本当に理解できていないパターンと、理解させられない人間が悪いという理屈で失敗をスルーした上に責任をこちらに押し付けてくるパターンがある。
言うまでもなく最悪なのは最後のパターンである。
が、どのパターンであってもこの状況が発生した時点ですでに窮状に陥っているのでここからさらに周囲に助力を求める余裕はないことが多い。
わかった瞬間には割とどうしようもない。
「ちょっと5分」と弊社のチームリーダーを引っ張っていって5時間くらい拘束するお客さんがいた。
なお、内容はお客さん側の方針の決定である。
ともあれ、チームメンバーである僕たちは、それを『60倍の法則』などと言って恐れていた。
ある日、「ちょっと10分」といって連れていかれた。
「10時間かよwww」なんて笑っていたんだけど、ほんとにその日帰ってこなくて真顔になった。
あと逆方向に時間感覚が理解しがたい人間も要注意だ。
具体的には、1.5 + 1.5 + 1.5 + 1.5 を 5 と計算するような人間だ。
たまに4とか言い出したりする。
算数ができない人間が管理者に紛れ込んでいるというのは恐ろしい事態である……あの会社の採用基準どうなってるんだろう。
前工程が月単位で遅れてるのに納期が変わらない。
日本式の逆戻りを許さないあるいは想定していない、形だけを真似した非現実的なウォーターフォール(笑)という開発手法はいい加減滅ぶべきと思うのだが、それ以上にこれはなかなかの喜劇だった。
前月には基本設計が終わり、その翌月から数ヶ月をかけて詳細設計と製造をする、というようなプロジェクト。
参加したときは基本設計が少し遅れているということだった。
まあ少しくらいならよくあることなので、できる部分から始めていった。
その後、数ヶ月経っても基本設計は完成しなかった。
工程はすでに製造に入っていた。
設計ができていないものをどうやって作れというのか。
もちろんそういう開発手法があるのは百も承知だが、それはその手法を採用しているときに初めて実現できることであって、当然ながらその時のプロジェクトはそれに該当するはずもない。
本当に意味のわからないことをしていたなと冷静になった今でははっきりとわかるものの、当時はまあなんとかなるだろうとか思えていたから本当に恐ろしい。
実際どうにもならなかった。
そして結局、その前工程は僕が参加している間に完成しなかった。
聞いた話では、その基本設計すらも後から大幅に見直してまるまる作り直す羽目になったとか。
まとめられてないね。タイトル詐欺だね。
というわけでいろいろ書いてみたがいかがだっただろうか。
賢明な方ならお気付きだろうが、単に過去をネタに愚痴っているだけで終わってしまった。
タイトル通りの内容を求めて読み進めた方には申し訳ないことしきりだ。
でもタイトルのような内容を求めている人にお伝えしたいことがある。
辞めたほうがいいって……。
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